2009年 03月 17日
春、色めき立つ
「昼、空けといてな」
「あら、日が日だけに期待しちゃうじゃない」
一日遅れになりますが、母親の誕生日のお祝いに2人でランチ。
当日まで行き先は内緒。
迎えに行った僕に早速「どこ行くの?」
高速に乗り、車を走らす。
次第に景色も変わり、辺りからビルやマンションが消えていく。
まだ色のない山々に囲まれ、生憎の曇り空。
でも、なんだかザワザワしてる。
命の息吹がザワザワしてる。
色のない山々に、確かに訪れてる春の足音。
「あ・・・・」
降りるとこ、過ぎてしまった(笑)
いやいや、笑いごとやないですよ!次の降り口まで結構あるんですから~!
「すいません・・・高速、降りれなかったので遅れます・・・」と、お店に電話。
何回来とんねん・・・・って思われてるやろなぁ~。
到着!和歌山・岩出「ヴィラ アイーダ」
近くの撮影は慣れてきましたコンデジですけど、
やっぱり遠景になると一眼には敵いませんね・・・。
ワッサワサのミモザがお出迎え。
ここにも春がチラリ。
素敵な建物に食いつく母を店内に促し、早速テーブルへ。
素敵な小さな花束がテーブルに。
母親の誕生日ということは伝えてましたが、こんな素敵なおもてなし。
仰々しくなく温かな花束に、「なんだか、お家に招待してもらったみたい」と母。
なんとか食事に誘うくらいはできるようになりましたが、
やはりこういうことは照れ臭いもの。お心遣い、ありがとうございました。
下で支えてたのは、いつもの彼でした。ご苦労様です。
さ、早速いただきましょう!
生野菜のバーニャ カウダ
基本、「和」専門の母。過去、和食に連れて行った際には食器に食いついたが、
今日はのっけから野菜に食いつく。「これなんですか?」・・・て、全部聞いてるし(笑)
相変わらず、みずみずしく弾ける命。大地の恵みをいただく有難さ。
アイーダの世界へ、グッと引き寄せられるプロローグ。
今日のパンは、ヨモギです。
アスパラとサザエ それらのソース
春といえばアスパラは連想する野菜の筆頭です。
この時期からフランスは、どこもかしこもアスパラです。
そこに磯の香りと肝の苦味が絡み、春を演出します。
幾重にも重なり積み上げられた緑の彩りと食感と旨み。
ロマネスコのスープ
しみじみ旨い。
ローストしたロマネスコの香ばしさが良い塩梅。
ふと目をやると、白に白に白に白。白ってキレイやなぁ・・・。
キャベツのオレキエッテ
ホロホロ鶏とラディッキオのガルガネッリ
鰆と和歌山大根 柿酢のソース
春の魚と書いて鰆。しっとり肉厚な鰆に母は、
「今年はもう鰆食べないでもいい」って感動してました。
大根も小さく切ってあるのはコリコリと良いアクセントに。
誕生日ということを伝えてたので、ドルチェにはメッセージを添えてもらえたのですが・・・
よりによって、比較的シンプルで地味なブリュレを頼む母。
それを小さなワゴンで、オルゴールの「ハッピーバースデーの歌」と共に
「無理やりですけど・・・・」と、運んでくるマダム(笑)
こちらこそスイマセン・・・。ブリュレじゃ、やりようなかったでしょ?(笑)
苺のキャラメリゼと、バニラのジェラート添え
こっちは僕の。なんだか苺の気分でした。
エスプレッソで締め
あまりに居心地の良い空間とサービスに、
「初めて来たんじゃないみたい」
「帰りたくなくなっちゃう」
と、珍しく興奮してマダムに絡む母。
ずっと連れて来たいと思ってたお店には、
やっぱり味だけじゃない要素が沢山詰まっているわけです。
そして実際喜んでもらえたようで良かったです。
こんな機会でもないと、母親と和歌山まで来ることなんてないですからね。
本人もテンション上がり過ぎてたのを自覚してたようで、
帰宅後、お礼と「はしゃぎすぎてスイマセン」的な文面のハガキを送ったようです(笑)
外に出てからも周りをグルリ。
横の「ル ピリエ」にて、お土産も買ってました。
母親の喜ぶ顔を見て、つくづく「良いお店やなぁ~・・・」と、
なんだか僕も嬉しくなってきた、いつもとまた違うアイーダさんでのお食事でした。
by monsieur-enfant
| 2009-03-17 20:39
| ヴィラ アイーダ