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なないろめがね

想いを体現せしものたちへ

長かった・・・・。
本当に長かった・・・・。
久しぶりにヤバかったです。
オープン当初、ほぼ一人でやってた時を思い出すくらいの疲労度。
それでもあの頃のほうがきつかったと思える「あの頃」が、
身震いするほど、おぞましいのですが(笑)。

一人では無理でした。
多分、心が折れてたと思います。
でも僕の周りには、
「大丈夫か!?」と問えば「大丈夫です!」と応えてくれるスタッフがいました。
自分を鼓舞するかのように、大きな声を出して頑張るスタッフがいてくれました。
隣には、更にズタボロになって懸命に働くパティシエたちがいました。
十分な設備ではない中、しどろもどろになりながらも懸命に働くパティシエたちが・・・。
支えてもらってました。気づかないうちに、みんな強くなっていました。
そんな子らが頑張ってくれてる中、僕が弱音を吐いてる場合じゃありませんよね。

そう、今、僕の想いは僕の手を離れ、彼らによって体現されているのです。
僕の想いを僕と共に形にしてくれてるのは紛れもなく彼らたちなんです。
パンも、お菓子も、そしてこれからの未来も、この子らと一緒に作り上げていくんです。
「あ・・・・、やっぱりこの子らと一緒におったらなあかんわ・・・・」
改めてそう感じながら働いた日々でした。

この場所に限界を感じているのは事実です。
気がつけば増えてる、抱えたスタッフたちの生活を担う重責。
今まで通りではいけないと、オープン以来、初めて外に目を向けました。
散々断ってきた具体的なオファーの交渉の場にもつきました。
そのためには、自分がいなくても回る店を作ること、
自分がいなくてもお客さんをガッカリさせないクオリティを守ること、
自分がいなくても、同じようにスタッフを引率し教育できること・・・・。
そんな厨房を作る試みも暗に始めていました。

誰のため?

・・・・ね、いったいそれらは誰のためだったんでしょうか。
スタッフの生活のため。スタッフに良い暮らしをさせてあげたいがため。
せめて、やったぶんの報酬は払ってあげたいがため。
朝早く来てるんですから、夕方くらいには帰してあげたいと願うのも彼らのため。
「パン屋だから仕方がない」、そう言われてきた全てを打破したい。

それらが今のシュクレでは無理なんですよ・・・。もういろいろ限界に来てるんです。
お客さんの需要に供給は追いつかず、
応えようとすると、狭い厨房と少ない設備が仇となり夜中まで働く毎日、
予約件数が増えていく中で、十分な広さのない店舗側では、
ヴァンドゥーズが予約を振り分けるだけで四苦八苦しています・・・。

でもね、満足のいく今ではないにも関わらず、
こんなに過酷な状況の中で働かされてるにも関わらず、
みんな僕のほうを見て、信じられないくらい頑張ってくれてるんです。
そんな場所から居なくなり、どこか違う場所で大量のパンを焼いて利益を生み、
彼らではない職人と働き、彼らに報酬として還元する・・・・・、
果してそれが彼らのためなのでしょうか。
必死になって付いてきてくれてる、彼らを思ってのことと言いきれるのでしょうか。
こんな僕でも一緒にいてあげるだけでも与えれるものがあるのかも知れません。
こんな僕でも一緒に働いてるだけで何かを感じ取ってくれるスタッフがいるのですから。

まだ僕は求められてる。
報酬も時間も、それはそれで大事なことですが、その大事なことを改善するために、
他の大事なことを無下にすることは得策ではない気がするんです。
なぜ、彼らがここまで頑張ってくれてるのか・・・・それを考えたとき、理由は一つでした。
「僕と働きに来てくれてるんだ・・・・」
そっか、そうだよね、やっぱそう思ってくれてたんだね。
パンならどこでも作れるもんね。僕と働きに来てくれてたんだったよね。
だからわざわざ皆引っ越してきてくれてるんだよね・・・・。

大事なのは先じゃない、「今」なんだ。

もちろん明確な未来を描くことは大事です。
でもそれは、充実した「今」の積み重ね。急に未来が来るわけではありません。
その「今」とは何なのか。自分にとっての「今」ってなんなのか・・・。
それは「人」であり、スタッフ皆なんです。
僕にとっての「今」とは、今一緒に働いてるスタッフとの一瞬一瞬だったんです。
大事なことを見失うとこでした。
大きなプロジェクトに挑むことを決心したときもありました。
でも、今回の件がなければ、
僕はいづれいっぺんに多くのものを失くしてたのかも知れません。

一歩一歩、無理のないように、
また歩みの遅いシュクレだと思われるかもしれませんが、
小心者の経営者だと思われるかも知れませんが、
ここ岸部で、ゆっくりゆっくり進んでいきたいと思います。
一ヶ月足らずでの変更で申し訳ありませんが、
定休日も以前の毎週水曜木曜の年明けから戻させていただきます。
無能な経営者の浅はかな判断で定休日をコロコロ変え、
スタッフはおろか、お客さんにもご迷惑をおかけすることをお許しください。

これからも多々ご迷惑をおかけすると思いますが、
僕の視界はこれでクリアになりました。もう迷いはありません。
ブログを休止してる間に寄せられた沢山の声にも目を通させていただき、
大きな励みや勇気になりました。
何度も言いますが、こうして僕らもお客さんからいただいてるものがあります。
それによって頑張る力が湧いて来ます。僕らが一方的に渡してるわけではありません。
本当に感謝しています。ありがとうございました。
僕はもう、大丈夫です。
返信は、追い追いゆっくりさせていただきますね。

さてと、今から仕事を始めます。
何がどうなってるのか、明日の予約件数が半端じゃありません。
今の量ですと、店開けて、予約に振り分けたら閉店になってしまいます・・・。
31日の大晦日に、岸部まで来てくださる奇特な方々のために(笑)、
最後の営業日、やれるだけ頑張らさせていただきます。

更新が止まってるのも関わらず、
ここに遊びに来てくださってた皆さん、
重ね重ねありがとうございました。

シュクレは明日でお正月休みに入ります。
年内の更新もこれで終わりになると思います。
今年は多くのお客さんと触れ合う場があり、
本当にみなさんに支えられてる店だと実感した1年でもありました。
これからも愛想尽かされることのないよう精進していきたいと思います。
末永く宜しくお願いします。

あ!ちなみにモンテベロは正月も営業しております。
共々、来年も宜しくお願いいたします。
また沢山の笑顔に逢えますように・・・・。

よいお年を。
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by monsieur-enfant | 2009-12-30 17:05 | シュクレクール