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なないろめがね

片道2時間半だと往復5時間って知ってます?

僕・・・知らなかったんです。
「あ!!」
って、現地に向かう特急の中で気づきました。
「これ、行きに2時間半ってことは、帰りにも2時間半かかるってことやん・・・」
そう、向かった先は帯広。
「札幌行くんで、じゃあついでに寄りますわ」
だって、同じ北海道やんか。
僕の中では「梅田に出るからついでに心斎橋でも寄ろっか」くらいの感覚でした(笑)

北海道最終日。
朝8時の特急に乗らなきゃ行けなかったんですが、
なんかグダグダしてたら間に合わず、9時の特急に変更。
ホテルから確か札幌駅らしきものが見えてたので、
10分もあれば着くと思ってたんですが、
いやはや、札幌駅、広いっすね・・・。
しかも1時間ずらして余裕持って出るつもりが、なんかグダグダしてたら時間が過ぎ、
ホントに10分前に出る羽目になり、朝から本気ダッシュで駅に向かう。
駅らしき建造物に侵入してからが遠い!
駆け足じゃなくて本気ダッシュなんで、息がもたない。
既に一本遅らせてる特急は一時間に一本しかない。
この特急に乗り遅れたら、待ってくれてる帯広へ、もう行けなくなってしまう。
みどりの窓口に駆け込んだ頃には肺でヒーヒー呼吸してて、
「お・・・帯広・・・」というのが精いっぱい。
しかも「時間ないので直接乗り込んで車内で払ってください!!」
「わ、わかりました~!!」
最後の階段を駆け上がり、ホントにギリギリで滑り込む。
爽やかな朝の風吹く札幌駅で、大阪から来た中年が一人汗だくで座り込む。
「ヤバかった~・・・・でも、間に合ったし」←懲りてない。
基本、M体質なので、追い込まれるシチュエーション、嫌いじゃないんでしょうね(笑)
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ふと目をやると、目の前に駅弁カタログが。
みどりの窓口から聞こえた「車内はカード使えませんので~!」って声が、
若干気にはなってたものの、帯広なんて札幌の隣町くらいに考えてた僕は、
特急料金2000円くらいだと思い、呑気にカタログと睨めっこ。
朝から何も食べずに全力ダッシュですからね、お腹も空きます。
しかもこの日、僕は16時発くらいの飛行機で帰らなきゃいけなかったので、
着いてからのんびり昼食採ってる暇もない。
駅弁をいただくことに意思を固めかけたその時、
「え・・・?」
巡回してきた駅長さんの口から出たのはまさかの5600円。
ヤべッ!駅弁どころか危うく特急代そのものが足りないとこだった!!
そういや、昨日から今朝まで全然現金おろしてなかったなぁ・・・と、
覗いた財布の残金、600円(笑)
一番安い駅弁でも1100円・・・・・・無念。
考えてみりゃ2時間半の小旅行。
下手したら大阪から東京行けちゃうわけで、
下手したら金沢にも行けちゃうわけで、
・・・っていうか、すでに北海道から大阪に帰れちゃってますけど(笑)
それで2000円くらいと踏んでた僕の考えの浅はかさ・・・。

お腹が空いて仕方ない僕は、おもむろにバッグを弄り、
結婚式のお持たせをいただくのでした。
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そうです、モンテベロのマカロンです(笑)
駅弁一つ変えずに部下の結婚式でもらったもので空腹を癒すとは・・・・。
しかも自分の店のですからね。
「うん、やっぱり美味しいわ」
うん、美味しいからいいねんけどね、実際(笑)

食べながら、そこでやっと気づいたこと、
「行きがあれば帰りもある」
・・・・そう、9時に出て2時間半で11時半着。
帰りは3時半には空港に着かなきゃいけないので1時には出なきゃいけない。
往復5時間、滞在時間1時間半・・・。
しかし実際には帯広からの移動時間諸々を入れると、
目的の場所には30分ちょっとしか居れなかったんじゃないかな。
そんなこと、全く考えてなかった(笑)

そうそう、そもそも帯広に向かうことになったのは、
帯広から岸部に来た一人の営業の方との話からでした。
帯広から程近い「十勝平野」。
その十勝平野は日本最大の小麦産地でもあるんです。
にも関わらず、製粉会社が一社もない。
いわゆる農業という「第一次産業」しかなく、
小麦を栽培し出荷するしかないので、自分の小麦がどうなってるのか、
農家さんたちも全く知らなかったんだそう。
それもそのはず、従来の国のシステムでは、国が一括で買い上げ分配する方式。
それが自由化されたのを機に、十勝の小麦を、十勝で買い取り、十勝で製粉し、
地域で生きる人々が小麦を語り合えるようになれば素晴らしいじゃないかと、
もともと大豆などを販売してた会社が2009年3月に、製粉工場を完成させたんです。
そこの営業の方がわざわざこんな岸部まで来てくださったんです。
うぅ・・・・、熱いじゃないっすか!
もうこの説明だけで、「工場観に行きます」って言ってましたもん(笑)
ちょうど橋本の結婚式で北海道に行くのは決まってましたし、
そんなタイミングでこんな話、そりゃ「行け」って言われてると思うでしょ。
そりゃ「往復5時間」なんて考えて躊躇してる場合じゃないでしょ(笑)
何度も言ってますが、「想いには想いを」、ですから。

さ、着きました。
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出たとこ撮りましたが、もっと立派な正面玄関ありましたね・・・。
途中までは、「マジかよ・・・」って駅もありましたが、
さすが北海道第3の都市、駅に近づくにつれ急に開けてきました。
周辺の駐車場も車でいっぱいです。

そこから会社の事務所・・・・にご挨拶する時間もないらしい。
いただいたサンプルの粉を、おそらく周辺にちゃんと焼いてくれる店もないだろうと思い、
焼くたび送っていたので皆さんのお顔を拝見したかったんですけどね、残念です。
で、直接乗り付けたのが製粉工場。
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大手さんとは違い、倉庫を改造したコンパクトな製粉工場。
ただし、新しいだけあって、中はそこそこハイテクです。
大きな一基の石臼と、合わせて2台の製粉機が稼動してます。
残念ながら写真はお見せできないんですが、
目の前で袋詰めされてる小麦粉を前に工場長が、
「うちは、どの袋が、どの農家さんからのの小麦かっていうのがわかるんです」
そう誇らしげに嬉しそうに言っておられたのが印象的でした。
何度か製粉工場にはお邪魔してますが、
求めてる価値観そのものが違いますよね。
おそらく、そこそこ大手さんになってしまうと、
「は?それがどうしたの?」ってなとこじゃないですか?
どこどこ産だったり、小麦の品種だったり、成分の数値だったり、
確かにそれらに比べれば、
「パンの美味しさ」そのものに直結するものではないかもしれません。
でもね、僕らは生産者ありきなんです。
小麦を育ててくださる方がいなければ始まらないんです。
十勝で何年小麦が作られてると思いますか?
その農家の方から「自分の作った農作物(小麦)が、どう使われてるのかわからない」
そんな寂しい言葉を聞かされて、放っておけるんでしょうか?
国産だの道産だの、産地を食い物にしてるような業者も多いです。
企業とはそういうものなのかもしれませんが、
本気で生産者のこと考えてるなんて上辺だけです。
こっちには都合の良い時だけ「ごもっともです」、あとは音沙汰なし。
そんなとこが農家さんに対して誠心誠意付き合ってるとは思えませんからね。

ここの小麦は、皆さんが思い浮かべるような有名品種は栽培されていません。
でもね、生産者と直結した「想いのリレー」を、
作り手の僕らにまで届けてくれるような気がするんです。
そしてそのリレーは、そのバトンを受け取ってくださるお客さんがおられるのなら、
お客さんにまで繋げることができると思うんです。
もう少し余裕が出来たら、皆さんのお目にかけれる日がくると思います。
その前に、試作で作った「パン・コンプレ」の画像だけお楽しみください。
小麦はそのままでは食べれません。
粉になりパンになって、自分が育った土壌の豊かさを誇るんです。
僕らはその声を聞いてあげなきゃいけません。
僕らが聞いて、ちゃんとパンとして表現してあげなくちゃいけません。
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ほらね、こんなに力強い表情で僕らの前に現れてくれました。

あと、製粉工場内を撮れなかったので、
見学してる僕を撮ってきました(笑)
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これだけダラダラ書きましたが、ここには30分も居れなかったんじゃないかな?
急がないと帰れなくなっちゃうので、
帰りの駅に送ってもらいがてら、小麦畑に寄ってもらうことに。
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北海道はまだタンポポがいっぱい。
そこから見渡すと・・・
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昨年行った美瑛地区は丘陵地帯でしたが、
十勝は平野なので見渡す限り真っ平ら。
小麦の穂はまだまだ赤ちゃんで、表皮にくるまれてる状態でした。
剥いて見せてくれたのは、岸部まで来てくれた西田さん。
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畑は同じものを続けて作らないんです。
その種特有の病気が土に根付いちゃうから。
今年小麦作った畑は、来年大豆、とかね。
こんな感じ。
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右が大豆、左が小麦。
これがまた反対になるわけですね。

ホントは生産者の方ともお会いできたら良かったんですが、
なんせここに居れたのも20分くらい。
もう駅に向かわなきゃ間に合わないそうです。
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乗り降りは少ないみたいですが、
幾つか路線が重なる駅なので、そこそこ大きいですね。
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「あ・・・!」と一瞬冷やっとしましたが、大丈夫、切符はカードで買えました。
現金おろそうと思っても、銀行はおろかコンビニだってありませんからね。

時間をずっと気にしていただいてたおかげで、電車にも飛行機にも間に合いました。
やっと銀行でお金も引き出せ、フライト前に昼食です。
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・・・・ま、こんなもんでしょ。

バタバタと過ごした北海道。
日程上、行きたかったとこに行けなかったりもしましたが、
今回のメインはなんと言っても橋本の結婚式ですからね。
それがなければ今年北海道には来てませんから。
またいつか、ゆっくり来たいものですね。

長々と続いた北海道編ももうおしまい。
だって、ちゃんと時間見計らって送っていただいて、
余裕持って空港に着いてますし、
お弁当食べて乗り込めば、勝手に大阪に着きますから。
さすがにトラブルメーカーの僕でもこれ以上、何も起こりようありません。
帰ったら仕込みが待ってるし、着いたら急いで向かわなきゃ。
ま、うちは伊丹から近いですからね。何とか間に合いそうです。
ちょっとその前にしばし仮眠とりますね。・・・・おやすみなさい。






・・・・・って、着いたら関空だったんですけど!!!(笑)
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by monsieur-enfant | 2010-06-30 08:57 | とりとめなく・・