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なないろめがね

7年目で、やっと足元に及べた日。

岸部でこんな店をするにあたって、

バゲットがどれだけ売れるのかが大きな指標となりました。

1本300円前後のパンなので大きな利益は生みませんが、

ここは「ブーランジュリ」なので、

バゲットを作れる幸せってのは、

自分のモチベーションを維持していくためには大切なことだったんです。

4月にオープンし、その勢いが弱まった頃に真夏に突入。

そこからなかなか売れない日が続き、「もう飽きられたのか」と、

恐怖に慄いていたのを思い出します。

そこからゆっくりゆっくりホントにゆっくり認知され、

初めてバゲットが20本売れた時の嬉しさは今でも忘れません。

ここ岸部の小さな名も無いお店で、

バゲットがとりあえず毎日20本焼けるようになったってことで、

とりあえず満足しなきゃいけないんじゃないかな・・・って思ってました。


そこから歳が経ち、

今日、2010年のクリスマスの日に、

バゲットが200本売れました。

これはね、

人のいない岸部では大変なことなんですよ。

しかも、実は23日に挑んで失敗してるんです(笑)

なんかね、

パリでは独りで一日2000本成形したこともあったんですが、

7年やってきて、

ここ岸部で、

ピーチクパーチク「フランス」を掲げてきたわけですが、

ようやくというとおこがましいですが、

日本ということと岸部ということを考慮していただけるのなら、

足元には及べたのかな・・・と思えるのでした。

それは一人で出来ることではなく、

限界を越えても身体に鞭打ち頑張ってくれてる製造スタッフたち、

「売りますよ!」と力強く言ってくれ、

折れそうになった心を鼓舞してくれた販売スタッフたち、

そしてクソ寒い中、

忙しい一日であろうクリスマスという日にわざわざ岸部まで足を運んでくださったお客さん、

そのどれが欠けても成し得なかった本数です。

僕一人では、やはり10分の1が関の山だったでしょう。

感謝。

感謝。

感謝のクリスマスでした。

ありがとう、みんな。

ありがとう、みなさん。

そして、

名もなきブーランジェの掌に、

こんな宝物を埋め込んでくれた、

恩師エリック カイザーのご冥福を・・・・

いや死んでない死んでない(笑)





あなたにいただいたエスプリは、

今も、あの日のままです。
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by monsieur-enfant | 2010-12-25 20:23 | シュクレクール