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なないろめがね

「米田 肇」という男。

先日、こんな本が発売されました。
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「HAJIME」の、米田シェフの半生に迫ったノンフィクション。
本が発売されるのも知ってたし、
著者の石川さんともお話させていただいてましたが、
一体どういった形の本になるのかは理解してませんでした。
本人からは常々「レシピ本や写真集みたいなのは作る気がない」
とは聞いていましたが、まさかこんな形の書籍になるとは思ってもみませんでした。

内容は、先にも書いてある通り、
米田シェフの半生が赤裸々に綴られています。
彼の料理人人生のそこそこ前半で知り合わせてもらった僕が読むと、
懐かしく思う箇所もしこたまあったりします(笑)
出版されたと聞いて、書店で買おうと思ってたところ、
「プレゼントするので買わないでください」とのことでした。
今日、わざわざマダムが持ってきて下さり、
立派に製本された重厚な表紙を開いてみると、
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粋ですね・・・ホント。
僕、基本「する方」なんで「されること」に免疫がないんです。
子供の頃から上手にリアクションが出来ず、「張り合いない」と言われていました。
そんな僕ですが、今でもブログを書きながら表紙を開いてはウルウルしています。
閉じてはパソコンに向かい・・・開いてはウルウルしています(笑)

僕は今まで何の賞ももらったことがありませんが、
米田シェフが、いつもいつも何かを自分が得る度に、
必ずこうして僕にも喜びを分けてくれたり、存在意義を示してくれたりします。
こんなことや、こんなこともありました)←改めて読むと「懐かしい」ですね。

不思議ですね・・・自分で自分は決して認めれませんが、
彼からのアクションは、いつもスッと心に落ちていきます。
「褒められたい」「認められたい」と思うことを、
恥ずかしげもなく伝えれる数少ない相手だからなんでしょうかね。

そして、本編に入る前の1ページ。
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米田 肇という人間が、本当によく表れた1ページ。
一見クールに見えますが、僕の知る限り誰よりも人を思いやり、
義理固く、愛情に溢れた人間です。
そしてその男が心から尊敬していたお父さんへの果て無き想い。
このページからしばらく動けませんでした。
そんな父親を持つ米田シェフを羨ましいとも思いますし、
きっとそんな米田シェフのことを誇らしく思ってくれてるはずです。
そして、きっときっと、誰よりも誰よりも喜んでくれてることと思います。

この本は、「米田 肇」の自慢話やカッコつけた話など一切載ってません。
むしろ、もうちょいカッコええとこもあったんちゃう?って思うくらい、
赤裸々に「等身大の米田 肇」が綴られています。
中には「大丈夫か!?」ってなことも書いてあります(笑)
一人間として、一料理人として、そして三ツ星を背負うシェフとして、
決して見せないし見れない部分が描かれた人間ドラマ。
それは決して彼だけでなく、世の有名料理人も同じように、
パッと華やかな領域に行けることなんて間違いなく無いわけです。
必ず、人の何倍も何倍も過酷で濃密なプロセスを踏んでいるからこそ、
「今」の華やかな表舞台に立ててるわけです。
単純に「今」だけを切り取って憧れてる若者や、
勝手に知った風なこと言ってる外野風情も少なくありませんが、
一般の方々からは想像もつかないような壮絶な日々を、
「1流」と呼ばれる方は、みんなみんな送っているわけです。
例外は、ほぼありません。

米田シェフに興味がある方やHAJIMEのファンの方はもちろん、
料理人に興味のある方、または職人の生き様に興味のある方、
是非手にとってご覧になってみてください。
ちなみに・・・、意外と僕の名前も出て来てて戸惑っております(笑)

最後に、米田シェフ、そしてマダム、
著者の石川さん、企画の黒笹さん、
長い準備期間を経ての出版、本当におめでとうございます!!
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by monsieur-enfant | 2012-11-15 00:59 | シュクレクール