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なないろめがね

「吉田牧場」という生き方。

さて、今回で最後となりますpique-niqueの募集もアップし終え、
「何名くらい来られるのかなぁ」と思いながら、
三連休に向けて勤しんでるわけですが、
そろそろちょいちょいフランス紀行を書いていこうか、
そう思ってる次第であります。

・・・・とその前に、

何度もお伺いする機会をいただいてたものの、
曜日がダメだったり、そもそも大人数が苦手だったり、
なかなか繋がらなかったご縁が繋がったのは、8月の上旬のことでした。

車で4時間くらいかかったかな?
と言っても僕は乗せてもらってただけですが。
いつもこんな僕に声をかけてくれる京都の奇特パティスリー、
「パティスリーS」さんのお誘いに乗っかりようやく伺えたのは、
岡山「吉田牧場」
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モッツァレラの製造工程を見せてもらえるとのことだったので、
早速工房のほうへ移動。
この日は、某番組の密着取材中でして、
カメラマンさん、音声さん、ディレクターさんが汗だくで撮影されてました。
正面が、吉田全作さん。左が息子さんの原野さんです。
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ここでまず驚いたのは、
勝手なイメージですが、もっと日本的だと思ってたんです。
衛生面を過剰に管理した実験室のような作業場で、
網の帽子被って、ビニ手までして作ってる、そんな勝手なイメージでした。
でも実際に目の当たりにした作業風景は、とてもヨーロッパ的でした。
理屈ではなく「あ・・・ヨーロッパの仕事や・・・」って思いました。
アナログな設備の中、素手で触れ、素手で感じ、
そこに想いがあり温度があり、そこに生き様があり、
それらごとブチ込んでる感じ。

「吉田牧場のチーズ」といえば、それほど流通が多いわけでもなく、
仕入れてるお店は必ず「吉田牧場さんの」と記すほど、
希少価値も高いわけです。
ですが、なんかこう、僕ね、基本「有名なもの」に興味がないんですよね。
お店も芸能人も、有名になると執着が薄れてしまうんです。
もちろん吉田牧場さんのそれは結果論であって、
そこに辿り着くまでの過程あってこその付加価値なんでしょうけど、
よく伺わせていただくお店にも置いてましたから、
どんな方々がやってるかを知らずに先にブランドに接してしまってたわけです。

逆ならね、すぐお会いしに飛ぶんですけど。
僕、極端なんですね、きっと。
でも、作業を見たらすぐ、「この人たちと話してみたい」、
純粋にそう思えたんです。

着いてすぐだったので、先に荷物をバラしに部屋に戻りくつろいでると、
牛舎に行くとのこと。
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うちの母の妹の嫁ぎ先が(叔母ですね)、昔、酪農家だったんだもんで、
なんだか懐かしい匂いがしました。奥に進んでみると、
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牛がデカい!!怖いくらいです!
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元々はホルスタインだったのが、
傾斜度が強い吉田牧場の土地に合ったブラウンスイスへと変更。
見てわかるように、デカいですが、とても美しい牛たちです。
それは、つなぎっ放しではなく散歩も取り入れた結果なんだそう。
搾乳量は減ったものの、牛は健康になり、ミルクの質は完全に上がったんだって。
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牛舎の中も、とてもキレイです。
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搾乳したミルクはこうなります。
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販売はしてませんが、飲ませていただきました。
月並みですが、もちろんとても美味しかったですよ。

家族経営ならではの微笑ましい光景。
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ここらで一息ついたときに、
「あの・・・・、ちゃんとご挨拶できてなかったんですが、
はじめまして、岸部でパン屋をやっております岩永・・・・」
と全作さんに話しかけると、ゆっくり微笑んで、
「はじめましてじゃないですけどね」
うわーーーー!!やってもた!!これは痛い!!でも、よくやるやつ!!
「あの時にも会いましたね。あの時もいましたよ」
と、物的証拠を幾つか押さえられてる感じでした・・・。

そんな全作さんの、ここ数年誰も乗ってないんじゃないかという、
蜘蛛の巣張ってる助手席に乗せてもらって(笑)、
また別の場所の餌やりに移動します。
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この時間は、僕にとってすごく貴重な時間でした。
「はじめまして」を間違ってしまい顔面引きつってる僕を気遣ってか、
優しく語り掛けてくれたので、すこぶる肩の力も抜け(笑)、
何より、こんなにたくさん話していただく時間そのものが、
「貴重」以外何ものでもない時間となりました。
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そして陽は暮れていき・・・・自動的に宴へと移行するわけでした(笑)
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うちのパンもこんな感じで並んで、
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もちろん吉田さんとこのフロマージュ、
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贅沢カプレーゼ、
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Sさんお取り寄せのシャルキュトリー、
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ドフィノワや、
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お母さん作の豚のオーブン焼き
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ワインが進まないわけがありません。
撮影する間もなく、どんどん空いていきます。
ちなみに、ここにも某番組撮影スタッフさん同席です。
何話したか分かんないくらい、いろんな話しましたね。

そんな楽しい宴の締め括りは、
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暑さという劣悪な環境の中、ギリギリ保型してきたSさんとこのガトーたち。
写真が残念な感じですが、やっぱりお菓子は華がありますよね。

そして、幸せな気持ちのまま眠りにつきましたとさ・・・・。
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・・・・と、あまり詳しくチーズ作りなどについて書かなかったのは、
ついに放送日が決まりました!!
第213回 NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」
2013年10月14日(月) 「探検こそが、人生を彩る チーズ農家・吉田全作」
これを皆さんに観てもらって、実際に感じ、学んでいただこうというわけです。
そしておそらくその密着取材の最終日になったのが、こちら。
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そう、先月の22日、吉田牧場さんの25周年パーティーがあったんです。
その模様も多分、番組でも放送されると思いますので割愛させていただきますが、
とても温かで、とても幸せな時間でした。
僕らの仕事も、「PAIN」という食糧を作っていると思っています。
そこは、キュイジニエやパティシエとは一線を画す仕事だと思っています。
いうなれば、そういう意味では僕は自分自身を「生産者」だと捉えてるので、
こうしてチーズ作りをされてる方や、お野菜などを作られてる農家さんなど、
生産者さんと出会えて、その方々に認めてもらえるのは、
料理人に選んでもらって使ってもらう喜びとはまた違った喜びなのです。
こういったご縁に感謝。縁を生んで下さったり繋いで下さった方々に感謝。
周りの方々に恵まれ生きていると、しみじみと実感する次第であります・・・。

あ、最後の一枚は、唐突にシュクレのFBにも載せたとき、
「この人、ブータンの方ですか?」との質問もあった一枚です。
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はい、ここまで読んでいただいた方はわかると思いますが、
右は全作さん、左が原野さんです。ブータンの方ではありません(笑)
実は、この密着期間中に全作さんはブータンに行かれてるんです。
その際に購入してきた民族衣装を纏ってたわけです。
詳しくは、三連休最終日の夜22時からNHKをご覧くださいませ。
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by monsieur-enfant | 2013-10-11 20:28 | とりとめなく・・