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なないろめがね

青い空とオレンジの瓦と。

えっとですね、忘れてたわけじゃないんですけど、
いろいろとタイミングが悪くてですね・・・。
ちょいちょい再開していきますね、夏のヴァカンス編。
HPに、毎年恒例の雪がチラつこうとも気にせずに、
寒い冬にプロヴァンスの陽射しをお届けしたいと思います。

前の復習になりますが、
ニース空港に到着後、向かった先は予定外の「ル カストレ村」。
そこで阪急の催事で出会ったポールさんと再会。
お昼を一緒に食べて、ル カストレ村を後にするのでした・・・。

「アユムさん、着きましたよ!」
車で2時間くらいかかったかな・・・。
後部座席で爆睡してた僕を呼ぶ声で目を覚ましたそこは、
アンティーブ!!
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楽しい街歩きの前に、宿にチェックイン。
えーーーーっと、ちなみにですが、
アンティーブも宿も、事前情報ナシです(笑)
「アンティーブいいよ」って言われたから、「じゃあ」と決め、
「良いホテルがあるよ」と言われたから、「じゃあ」と決め、
着いて初めて「アンティーブ」という街の景色を知りました。

・・・・と、全然ホテルが見つからない。看板らしきものもない。
電話して聞いてみると・・・、
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え?右の扉?家やん!普通の入り口!

中にはもう一重の扉があって、そこを開けて螺旋階段を上ります。

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案内してもらったのは、南仏まで来てわざわざ「アルザス」。
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なかなかのオシャレ臭漂う室内。
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でも、何より素敵なのは、窓から見えるオレンジ色の瓦屋根と青い空。
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いやぁ、入り口からは想像も出来なかった素敵なホテル。
屋上にテラスがあったり、B&Bなので共有のキッチンやダイニングがあったり、
どちらも素敵なんですが、アポ入れてるお店があるので先を急ぎます。
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日本では、ほぼ皆無。パリでも大体同じパン屋さんしか行かない僕ですが、
「フランス中から美食が集められるモナコ国王の結婚式に、
パンを納めたブーランジュリがアンティーブにある」と聞くと、
さすがに行ってみたくはなるのです。あ・・・・ここですね。
「Jean-Paul Veziano」
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ディスプレイには、フランスには珍しく小さなパンが並びます。
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あ、これですね、モナコ国王の結婚式っていうのは。
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店内に入ると、うん、地方の素朴なパン屋さん。
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さっきのディスプレイのパンといい、尋常じゃなく焼き色が薄い・・・。
南のパン屋さん・・・だからなのか、これがここの特徴なのか・・・。

当たり前のようにピサラディエールがあったり、
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当たり前のようにトロペジェンヌがあったりすると、
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あーーーー、南に来たなぁ・・・・・って思うのは、
やっぱりパン屋くらいなんでしょうかね。

シェフが来られるまで、少し外で待ちます。
その間に、さっきのピサラディエールをパクリ。
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あ、シェフが来られました・・・・って、「モナコ国王の・・・」のイメージから、
どんな人が来るんかと思って待ってたら、ずっと目の前におったやん!
ずっとそこで携帯で喋ってた気の良さげなオッチャンやん!(笑)
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ね、「気の良さげ」過ぎでしょ?いやいや、右のオッチャンね、左じゃなくて。

ちょっと気になったので、ここの棚のパンを聞いてみる。
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なんでも、やはりキリストとの結びつきの強い「パン」という食べ物。
今のオッチャン(いや、シェフね)で確か3代目とか言ってたけど、
このお店では昔っからこの聖杯を模ったパンを作ってるんですって。
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「ちょっとおいで」ということで、厨房を案内してくれることに。
日本では、「お客さんが見えるとこで」みたいな厨房が個人店ではほとんどですが、
フランスでは店と厨房が離れてることは珍しくありません。あと、地下とかね。
あ、ちょっと歩いて着きました。とても質素でシンプルな厨房。
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ルヴァンも若いのから年寄りまで3種類見せてくれました。
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鼻を近づけて匂いを嗅いでみると・・・・、
一番古い色の濃いやつは完全に腐っ・・・・・いやいやいやそんなはずはないですね。

隣はパティスリー。またここも古い機材を大事に使ってました。
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その奥は窯の部屋。やっぱデカい窯はいいですねぇ・・・・。
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にしても、奥行きパねぇっす。

あ!!これは!!
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聖杯パンの型ですね。これまた年季の入った・・・。

その後も、日本から来たってことをとても喜んでくれ、
一人だっつってんのに過剰なお土産(パンね)もくれました。
どうやら日本にも来たことあるようで、意外な知ってる名前も出てきて驚きました。
夜の食事が決まってなかったのでオススメのお店を聞いて、
彼と彼のお店に別れを告げました。良い時間をありがとう。
とってもサンパな愛くるしいオッチャンでした。

さ、とにかく気になってたのは「海」です。
だって、飛行機降りてから、海見てないんすもん・・・。

僕の宿がちょうどど真ん中の広場前なんですけど、
そっからもう海・・・というか、お金持ち様のヨットは見えるわけです。
ざっと歩いただけですけどね、このアンティーブという街、
徒歩で回るにはちょうど良いくらいの大きさですね。
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・・・・っと言う間に、お金持ちエリアに到着。
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そして、海。これまたちょうど良いくらいの海水浴場。
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その先に大きな何かが見えたので行ってみると、
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「Le Nomade 」というモニュメント。
・・・それ以外の情報は、あんまりアンティーブの情報自体がないんですよね。

そこからブラブラ歩いていると、「!!」
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ピカソ美術館!こんな小さな街にあったんですね。
この日はもう閉館してたので、後日訪ねてみることに。

そして、このピカソ美術館の前くらいからが、
本当に広く遠くアンティーブの海が見渡せるのです。
遅くまで明るい夏の終わりのフランスですが、
ブラブラしてたら、ちょうど陽が落ちる頃。
今日は夕方に到着したので、真っ青の元気な海は見れませんでしたが、
それは明日以降へのお楽しみ。
水平線に薄っすら空とのグラデーションを繋ぐオレンジ色に伸びる一筋の帯。
その景色を、飽きることなく、ずーーーっと、ずーーーーっと、眺めるのでした。
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by monsieur-enfant | 2013-12-03 20:35 | フランス2013