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なないろめがね

カテゴリ:エテルニテ( 1 )

最近、好奇心旺盛な最年少スタッフの「ゆりちゃん」。22歳。
この日は「カメラが見たい」と言うのでヨドバシカメラに保護者として付添いです。
「22歳で保護者?」とお思いでしょうが、
山口から出てきたての昨年は、あの岸辺駅ですら、
「なんかのお祭りかと思った」と、人の多さに驚いていましたから(笑)
彼女にとっては梅田なんてマンハッタンですよ。

せっかく市内に出るので、「暑いし、うどんなんか良いなぁ・・・」と思い、
「早めに行ってお昼でも食べるか?」と聞くと、
「はい!フレンチが食べたいです!」と。
う・・・・こんにゃろ・・・・うどんで済まそうと思ってたのに・・・・。
ま、でも料理にも最近俄然興味を持ち始めたようですし、
余裕が出てきたのか、スタッフが同士でもよく食べに行ったりしてるようです。
僕の影響からか、関西のパン屋と菓子屋には行かないんですよね・・・。
「勉強になるから行っといで」とは言うんですけど・・・心が無いんでしょうね(笑)
でも、こういう積極的な姿勢は嬉しいことです。
よく書きますが、
日々の仕事を努力と勘違いして「頑張ってる」と思ってる子が多いんですが、
それは最低限のこと。多かれ少なかれ、みんなやってること。
何も強要されてない、何の指示も受けてない時に、
時間を割いたり、足を運んだり、心動かしたり、
わざわざすることが努力というものです。

でも、僕がこの歳の頃なんて、食べ歩きなんてしてませんでしたよ。
行ったとしてもパン屋くらい。
彼女との特別な日に清水の舞台から飛び降りるくらいの気持ちで、
緊張しまくって行くのが「フレンチ」でしたから。
ま、安い食べ物ではないので、うちの子らにも「行け」とは強要しません。
行けなくてもアンテナ立てておくだけでも違いますから。
パンばかり見てても視野が狭くなるばかりです。
料理に限らず、いろんなものに興味を持ってもらいたいものです。
そんなこんなで選んだのが、靫公園 「エテルニテ」
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くぅ~・・・小娘には勿体無いとは思いつつも(笑)、僕の立場もありますからね。
小手先の店に連れていくわけにはいきません。
好奇心のある時に、良いものに触れさせてあげるのも僕らの役目です。
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暑い中、良く冷えたシャンパンは格別です。
素敵な位置皿の上には、アミューズが。

フォアグラのムース 鴨の自家製ハム ローズマリーの香りをつけたラスク
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華やかさはないですが、これ以降のお皿に期待を持たせるには十分なアミューズ。
良い仕事されてます。
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うすいえんどうのヴルーテ
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濃い!しっかりうすいえんどうの味がします。
とても滑らかなので、もったりすることもなく、スープとしても秀逸です。
その中に稚鮎を丸ごと潰したつみれのようなものが浮かべてあります。
これがまた旨い!内臓ごと磨り潰され、鮎の旨みが凝縮されてます。
苦味も「初夏」を感じさせる良い苦味。
ミックススパイスを、生地に練り込んだり、お皿にかけてみたり、
鼻と口でスパイスを感じながら・・・またヴルーテをいただく。至福。

いさきのポワレ
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見た目はすごくシンプルですが、計算された一皿。
いさきの火入れも良好で、これくらい皮目をバシッと焼いていただけると有難い。
ガルニもそれぞれが良い役目を果たし、中でも、これ。
サンゴみたいでしょ?
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沖縄スーレっていう海藻なんだそう。
食感は・・・うまく説明できませんので一度食べてみてください。
なんせビジュアルの効果は抜群。
海ぶどうと合わせ技で、竜宮城みたいやもん!(笑)
四角豆もそうだし、沖縄色豊か。
・・・と、ここで終わらないのがこのお皿のスゴイとこ。
危うくこのテンションのまま見過ごすとこでした。
ほら、いさきの横に寄り添ってる蛤。
この蛤から染み出るエキスがこのお皿のクライマックス!
海の一皿であったことを焼き付ける、素晴らしい蛤でした。

霧島黒豚のソテー ヴィオレマスタードのソース
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ぶどう果汁を加えたマスタードのソースでいただきます。
これは、ゆりちゃんの羊のほうが美味しかったです。

お口直しはメロン尽くし。
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デセールは幾つかの中から選べます。
一度は「どうぞ」って、レディーファーストで選ばせたんですが、
まさかのチョイスをしたので・・・
「えっと、今のキャンセルで、これと、これ。」
その後、「なんであのチョイスなのか?」と、お勉強会(笑)
嶋を怒る、野村監督のよう・・・。

チェリーのタルト バニラアイスとサマートリュフ添え
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この画だけでも美味しそうやのに、
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ブランデーをお好みでかけながらいただきます。
あ~、大人のデセール。
22歳の小娘にはわかるまい!(笑)

あ~・・・いつかは家に欲しいなぁ・・・と、見るたび思います。
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ハーブティーも美味しかったですよ。

ミニャも可愛らしく。
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いや~、失礼ながら予想外。
出身店の色はほとんど感じず、上手くそれを幹として、ご自分の色を出してる様子。
逆に、しっかりした幹を感じるから、そこらのただ軽いフレンチとは違う安心感もあり。
店内は思ったよりカジュアルですが、席間も広く取られていて、
大きな窓に一枚の大きな画のように切り取られた青々とした木々の揺らめきと相まって、
思いのほかゆったり過ごすことができました。
サービス陣に、これくらいの年齢の男性がいてくださると、空間も落ち着きます。
マダムも安心して動き回れることでしょう。
連れてきたうちのスタッフも良い勉強になったと思います。
帰り際、マダムに一言「お忙しいところありがとうございました」
・・・・バレてました(笑)
どっかでお会いしてたんですかね?
シェフも忙しい中、通りを曲がるまで見送って下さいました。
遅ればせながら、また一つ、気持ち良く過ごせるお店に出会えた、
梅雨空の狭間の風の強い、ある晴れた日のことでした・・・。
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by monsieur-enfant | 2009-07-07 00:28 | エテルニテ