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なないろめがね

カテゴリ:ぎょうざ 溢彩流香( 1 )

そろそろね、
9月ごろの記事を書き始めようかと思ってるんですが(笑)、
同じ北摂の絡みでちょっと一件、先にアップしときますね。
と言いましても、例に漏れずかなり前の話ですけど・・・。

この日はシュクレの食事会。
ま、基本的にはずっとなんですけど、
このころは特にキレまくってた時期でして(笑)、
その元凶になってる厨房の子らは自己責任なんで知ったこっちゃないんですが、
やはり関係の無い店舗側にも重い空気は伝わってしまいまうわけで。
そこで、
「販売の皆さん、同じことばかり怒られてる学習能力の無い僕たちですが、
愛想尽かさず今後とも宜しくお願いします。いつもいつも迷惑かけてすいません」の会
を開催したわけです(笑)

僕もかなり精神張り詰めてた状態でしたので、
ちょっと一息つきたかったと言いますか、
ゆるりとした雰囲気の中でゆっくり食事できたら良いなぁ・・・
という感じで、お店を探しました。

貸切だからか、着いたら既に店前の電気は消してありました(笑)
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茨木市太田 「ぎょうざ 溢彩流香」
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ここは広東省湛江市出身のリンさんのお店。
お店の内装も1ヶ月半かかって作った、彼女の手造りのお店です。
ちなみに「ぎょうざ」はお子さんの手書きだそうですよ。

このお店を知ったのは、たまたまリンさんのブログに辿り着いたから。
なんとも温かく正直で、たどたどしいながらも真っ直ぐな文章は、
「この人の料理を食べてみたい!」と思わせるのに十分な引力を持っていました。
早速、いただきましょう!
豚肉とレンコンの盛り合わせ
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レンコン、旨いです。食感も軽快。豚肉も脂っこくなく、良いスタート。

枝豆の野沢菜和え
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目から鱗。枝豆を漬物と炒めるなんて!
この塩分がまた良いんですよね。酒にもご飯にも合いそうです。

お次は餃子。
すぐ横の厨房・・・というか台所では、
リンさんがせっせと餃子を作ってくれてます。
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こんなに「おさげが似合う!」って思う人も珍しいくらいお似合い。
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出てきた一種類目は水餃子。
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旨い・・・。なんていうか、むちむちしてます。
中からジュワーって染み出てくる豚の肉汁と、セロリが良いアクセントに。

続いて水晶餃子
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わ・・・、なんか、とぅるんとぅるんしてます。
皮にタピオカが入ってるんですって。
透き通った中身は、豚や海老、白菜やらなんやら。

お、次は何かな?
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ぱかっ
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これ、名前ないみたいで、「ジャンボ餃子」って言ってました(笑)
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それにしても美しい。餃子見て「美しい」なんて思わないですよ、普通。
具材は今までの中では一番食感に富んだ内容。
・・・えっと、なんだったっけ(笑)

もち米しゅうまい
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いや、ホントにキレイです。
こんなにピンと立ったもち米しゅうまい、食べたことないですよ。
って、もち米しゅうまい自体、ほとんど初めてでしたけど・・・。

ビールから紹興酒へとシフト。
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ピータン豆腐
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おお!ピータン好き(経験値低し)としてはテンション上がる!
これ、もっと欲しいです!人数多すぎてちょっとしか食べれない!
こんなに連れてくるんじゃなかった!!(笑)

チンジャオローシ
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キレイですね。仕事の丁寧さが見て取れます。

春雨のイカ風味炒め
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するめいか、グッジョブ!!です。
なんていうか、実体は春雨に合わせて細く切られてるのに、この存在感。
旨味が春雨に沁み込み、春雨という身体を乗っ取ってスルメイカを主張してる感じ。
具材というより調味料と化してます。

ピーナッツと冬瓜の炒め物
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冬瓜!こんな食べ方初めて!
大人になってから好きになったものの、
なんかあの独特の、味があるんだかないんだかわからん存在が煮込まれてくる感じが、
子供ながらに「リアクション取りづら・・・」と思ってたのを思いだします。
でも、それくらいしか食べ方ないかと思ってましたが、新鮮な驚きですね。
ピーナッツが冬瓜と相性良いのも驚きです。

大根スープ
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このスープ、大根だけです。
調味料なし。水と大根だけ。
これがなんとも優しい・・・・。
ささくれ立った僕の心にす~~っと沁み入ります。
大根の切り方に特徴があって、
なんていうかこう・・・テトラポットみたいと言いますか(笑)、
よりエキスが出るような切り方なんでしょうね。
そんな複雑なカットを施した大根の上に、何枚か普通に切っただけのあるでしょ?
あれはね、めんどくさくなったんですって(笑)

最後は広東風焼きそば
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これ、正確にはうどんです(笑)
ま、そんなことはどうでも良くてですね、
旨いっすよ、これ。
麺がね、きしめんなんですけどね、
これ食べると普通の麺じゃ物足りなくなっちゃいそうです。
それとソーセージ。これ、重要。
ソーセージなくして、この焼きそばは語れません。
きしめんで作るソーセージ焼きそば、
受験生を抱える奥さまの夜食のレパートリーに是非!

いやぁ、お腹いっぱいです。
最初に「台所」と称したキッチンから、
まさかこれほどの料理が出てくるとは・・・。
しかもリンさん一人ですからね・・・と思ってたら、
「まだ食べれますか?」
「はぁーーい!!」
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アンコールです(笑)
みんな、ホントに良く食べます。
それにリンさんの餃子は何個でも食べれちゃうんですよね。

そうこうしてる間にデザートの準備。
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薄力粉で作った生地に黒糖を散りばめ、
その上にチーズを散らすわけです。
その名もチーズテンビン。リンさんオリジナルです。
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これが大あり。
塩味と甘味のバランスも良いですね。
薄い生地の間にリンさんのアイデアが加わるだけで、
こんなに美味しいデザートに。
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ヘタなデザート出されるより、やっぱり餃子屋さんですから粉もん食べたいですし。
いやぁ、最後も印象深い料理で締めくく・・・
「まだ食べれます?」
「はぁーーーい!!」
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またアンコールです(笑)

さすがにお腹いっぱい。
それでも全然もたれない。
これが広東料理?
正確には広東の家庭料理ですが、これもれっきとした広東料理。
調味料は最小限。
その変わり、野沢菜やスルメやピーナッツやソーセージといった面々が、
具材として以外にも、しっかり味を構成するパーツとして使われています。
僕らが思い描くような「広東料理」のイメージは、
香港から入ってきた調味料を使った若い世代の料理なんですって。
こういう料理が実際の食卓を飾ってるんですね。
だから優しいんだ。
だから温かいんだ・・・。

初めはね、近所のタコ焼き屋さんのように、
餃子をファーストフード感覚で気軽に食べてもらえないか・・・
そう思って始められたんですって。
おまけに現在の場所は賃貸期限が迫ってたのもあって、
お金をかけず、手造りで店を作り、
ホントに自然体で近所の方々に親しまれるお店にしたくて始めています。
そんな空間で過ごしたこの日、
リンさん一人でやられてることや、貸切だったこともあってか、
リンさんの家に招かれたかのような錯覚に陥りました。
「お店に行って、お金を払って食事した」というより、
「リンさんの家で、おもてなしを受けた」というような、
なんとも温かい気持ちをいただいて帰ったのを思い出します。
国は違えど、「美味しい物を作って食べてもらって喜んでもらいたい」と思う気持ちは、
万国共通なんだと改めて感じた時間でした。

今回のコースのお値段はビックリするほどお安い値段。
思わず、「もっと払わせてください!」と頼んだほど。
ただね、値段の安さは、
この店を語るうえでクローズアップするべきところでもないんじゃないかと思います。
ここの良さはCPだけじゃありません。
むしろもっと別のところにあると思います。
リンさん、謙遜して「そんな値段とれるような料理人じゃありませんから」と言いますが、
けっこうな値段取ってナメた商売してる「自称プロ」の料理人らが忘れてしまってることが、
ここの料理の中にはたんまりあったような気がします。
単純に、「喜んで帰ってもらいたい」と願い、
今できることを一生懸命やって、訪ねて来てくれた人をおもてなしする心。
そしてその気持ちを料理を介して受け取り感じれる幸せ。
立派に「店と客」の素敵な図式が成立しています。
そういう意味では、立派な「プロ」だと思いますよ。
ま、肩書なんて僕はクソくらえなもんで興味ありませんが、
自分で振りかざして胡座かいてふんぞり返ってる馬鹿もいますから
ちょっとだけ言わせてもらいますが、
「自称」はプロじゃないですからね。周りをそう思わせてナンボ。
出来もしないのに大口叩くのは、自分が惨めになりますよ。

何度も言いますが、
お店とは「人」を食べに行くもの。
旨い不味いの議論の背景にある、
人としての背景や意図や想いに逢いに行くわけです。
そこで働く人が違えば考えも味覚も違い、趣旨も存在意義さえも違うわけです。
世の中、「中華」なら「中華」、「パン」なら「パン」と、
大した経験値もない自分のモノサシを押し付けて測ることしかできない人や、
「違う」ことが前提にも関わらず他店と比較することでしかその店を語れない馬鹿どもが、
恥ずかしげも無く自らの無脳っぷりを露呈した文章を無責任に公に羅列してますが、
それぞれの店にはそれぞれの店が持つ意義や意図があり、
全てが全てを満たせるわけもなく、また全てが全てを満たす必要性も全く無く、
人間、それぞれにそれぞれの色があるように、
それを映し出す「店」にもそれぞれの色があってしかりなわけです。
そして消費者の皆さんにも勿論それぞれの色があり、
その色の合う店を選択すれば良いわけですし、合わなければ色が違っただけの話で、
選択する権利はあれども、誰にもその色を否定したりする権利はないわけです。
そもそも本来「店と客」とはそういう関係なはずなのに、
ぶち壊したのはネット絡みの「コレクター」。
「行った・行かない」「食べた・食べてない」ただそれだけの論点の為に、
色の合わない店に平気で乗り込み、目の前の表面的なことだけ捉えて評論家気取り。
自分に合えば「良い店」、合わなければ「悪い店」。失笑です。
「色違い」の店で起こる当然の違和感を、さも店側の過失のように書きなぐる。
自分の知識や経験の少なさを、「感じたまま」などと開き直る。
何度も言ってますが、店も客も、
お互いが良くなっていかなければお互いがツマラナイわけです。
良い店が増えればお客さんは嬉しいだろうし、
良いお客さんが増えれば店側は嬉しいだろうし。

リンさんのお店はリンさんのお店。
僕のお店は僕のお店。
リンさんの作る料理はリンさんの料理。
僕の作るパンは僕の作るパン。
リンさんが好きな人なら、きっと好きになる料理。
この料理が好きなら、きっとリンさんのこともを好きになる。
僕の言葉が嫌いなら、きっとシュクレも合わないはず。
シュクレという「色」が合う人なら、きっと僕の言葉も届くはず。

想いを込めれば込めるほど、
そこには意思が含まれ魂が宿り、
結果、「人」が映し出される。
「人が作る」って、
そういうことなんだよね、きっと。

昨日、このブログとリンさんのブログをリンクさせる、
許可というか確認を取る為に、お店に電話しました。
久しぶりにリンさんの元気な声を聞いた。
声を聞くと、リンさんの料理が食べたくなった。

そういうことなんだよね、きっと、ね。
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by monsieur-enfant | 2010-12-10 03:32 | ぎょうざ 溢彩流香