ブログトップ

なないろめがね

カテゴリ:一品料理 天龍( 1 )

「素敵空間」

やっと、夏休みの記事が終わります・・・。

この日は、
前々から「二人で飲もう」とラブコールを受けてた農業家の廣瀬さん宅へ出向きました。
フランスがダメになった夏休みは結局、滋賀と京都の和風情に終始する形となりました。

実家に車を停めさせてもらい、廣瀬さんの車に乗って走ること・・・20分くらいかな?
もう現在地がどこなのかは定かではなくなったころに、「着きましたよ」
廣瀬さんがたまに行くお店だそうです。
c0116714_1105925.jpg

一品料理「天龍」
c0116714_1111034.jpg

ひと気もさほどない道路の横道に佇む、いわゆる普通の店構え。
店内はカウンターに仕事終わりの地元の方々が陣取り、
「おっちゃん!」「おばちゃん!」と大将や女将さんを気さくに呼び合う懐かしい雰囲気。
そういや、しばらくこういう空気のお店に行ってなかったなぁ・・・としみじみ。
僕らが座り満席となったカウンターで、まずはビールで乾杯です!
c0116714_112332.jpg

いきなり鱧です。
c0116714_1121610.jpg

これ、肉厚で相当良い鱧ですよ。
基本的に季節を楽しむ魚って位置づけで、
そんなに食べて「旨い」と思わない魚でしたが、
これ、素直に「旨い・・」って思いました。
梅のソースでいただきます。
c0116714_112272.jpg

続いて牡蠣。
c0116714_1123920.jpg

デカイっすね。
これも単純に旨い。
そしてビールが旨い。

八寸
c0116714_1125663.jpg

丁寧な仕事。もはや普通の居酒屋じゃないです。

いくら醤油漬け
c0116714_113937.jpg

いや・・・・美しい。
一粒一粒、弾ける食感。
最初の鱧といい、牡蠣といい、八寸といい、いくらといい、
「なんだ、ここ。ただの田舎の居酒屋さんじゃないの?」って思うでしょ?
こんなとこ・・・って言ったら失礼ですが、ホントに辺鄙なとこですよ。
そこにこんな良質の食材があるのが不思議でしょ?
実はここ、「祇園 さゝ木」の佐々木さんのご両親のお店。
ま、別に「なら納得」ってイコールで繋がるわけではないんですけど、
ご両親はご両親でずっと変わらずこのスタイルで、
地元の方々に美味しいものを振る舞って来られたんでしょうね。
間違いなく他のカウンターのお客さんは、そんなこと知らずに食べてますけどね(笑)
さ、日本酒にシフト。
c0116714_1132199.jpg

刺身
c0116714_1133633.jpg

椀物
c0116714_1135136.jpg

マツタケに鱧!!
シンプルにゴージャスでテンション上がります!
c0116714_1141087.jpg

しみじみ旨い・・・。身体に沁み入るお出汁。

天麩羅
c0116714_1144437.jpg

なんかね、凝った天麩羅だったんですが、
全くもって忘れてしまいました・・・。

〆のご飯
c0116714_1153550.jpg

おもむろにご飯に鰻を乗せ、
「お、鰻丼か!」と思いきや、
さらにご飯を乗せてぐちゃぐちゃにかき混ぜる。
これ、食べさしじゃないですからね(笑)
見た目こんなんですが、シンプルに旨い。瞬時にかきこみます。

なんか、ここで「メロン」ってのがホッとしますね。
c0116714_1155984.jpg

これまた旨い。いやぁ、お腹もいっぱいですし満足です。

大将も女将さんも、ひたすら自然体で、
お客さんらも、ごくごく自然体で、
交わす言葉や飛び交う声、それらの内容が如何にお下劣だろうとも(笑)、
店に響き流れる心地良いBGMとなり、心地良い空間が生み出されます。
店側客側関係なく、お店の中にいる人ら全員で作る「良い時間」。
店が好きな人が来てくれて、店を好きだと思ってくれてる人を持て成す幸せ。
ただ食べただ笑い、ただ飲みただ笑い、ただ話しただ笑い、
「ごちそうさん!」「おおきに!」
その言葉に他の全ての言葉や感情が詰め込まれた気持ちのよい挨拶。
もちろん帰宅後パソコンに向かい、この店に点数をつけたりなんてしませんよ(笑)
それが「店」であり、それが「客」である。
お互いが気持ちよく、お互いが幸せになる。
それこそが「店と客」の関係性なんじゃないでしょうか。
この日いたお客さん、別に特別な知識もないと思いますよ。
美味しいお店、いっぱい食べ歩いたりしてないと思いますよ。
でもね、心の底から「ええお客さんやなぁ・・・」と思いましたもん。
良いお客さんってね、知識でも来た回数でも食べた皿の数でもないんです。
自分たちが一生懸命やってる店を、好いて下さってたらそれでいいんです。
良いお店ってね、好いてくださってるお客さんに懸命に応えようとしてたらいいんです。
しゃがんでる大将の頭の横を棚から落ちたお皿がかすめたときに、
「怪我ない(毛がない)」と絡むお客さんに、「早よ帰れ」と遠慮ない大将。
そんな何気ないやり取りの間には、あったかい「愛」がありました。
本来の「店と客」の姿。
店側も客側も、はたしてその関係性は築けてるのでしょうか?
そもそも築こうとさえしてない人があまりにも多すぎる気がします。
なんかね、もはやそういう純粋な店と客の関係性って、
こういうとこでしか見れないのかなぁ・・・って、思ったりもしました。

フレンチやイタリアン、もちろんパンもお菓子もワインもそうですが、
「異文化」というものに対して、より深く、より楽しむためには「知識」は必要だと思います。
でもね、「お店」を楽しむために、知識より大事なことっていっぱいあると思うんです。
知識や経験は、一律全てのものに当てはめれるものではありません。
商品は知識である程度理解できても、
お店や人、その想いや歴史、意思や意図などは知識では理解できません。
それらは、より楽しむためには必要のない要素なんですかね・・・?



運転代行業者さんを待つ間に出してくれた、もずく。
c0116714_116183.jpg

今日この日、おもてなしいただいたお店のご主人とおかみさん、
同席してた陽気なお客さん、そしてここに連れてきた下さった廣瀬さん、
その全ての方々に感謝。楽しい時間をありがとうございました。

紛れもなく「素敵なお客さん」に囲まれた「素敵なお店」でした。
[PR]
by monsieur-enfant | 2011-01-26 04:16 | 一品料理 天龍