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なないろめがね

カテゴリ:凡愚( 1 )

現実逃避。

一転、季節は昨年の夏に遡ります。
・・・と思ってたら、もう一昨年になるんですね。
本当に時の流れと言うものは、いと早きに感じはべりです。
危うく書けずにお蔵入りしそうになってた古い記事ですが、
「蕎麦繋がり」に便乗して書かせていただきますね。

蕎麦ですが、なんか饂飩より地味というか真面目というか、
饂飩屋さんがちゃんとやってないわけじゃないんですが、
蕎麦屋さんで「チョロっとやって独立」って話、
あんまり聞かないじゃないですか。
多分、職種で人種も変わると思うんですよね。
パン屋はパン屋に向いた性格があったり、
菓子屋は菓子屋に向いた性格があったり。
そういう意味で、
蕎麦が特別大好きってわけじゃないんですが、
蕎麦屋さんは好きな人種なんやろなって思うんです。
派手さはないけどコツコツ職人気質で・・・って勝手なイメージですけどね。
饂飩屋さんが「陽」なら蕎麦屋さんは「陰」、
ってホント勝手なイメージだけなんですけどね(笑)
だからか、一風変わったお店も多い気がするんです。
変わった・・・と言いますか、世界観を感じるお店が多いですよね。
そこが好きなんでしょうね、多分。うんうん。そうだそうだ。

って、その筆頭みたいなお店。
大正区 「凡愚 」
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宮崎アニメよろしくな外観・・・・に、
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期待を裏切らない店内。

もともとカメラマンだった店主さんがアトリエとして作ったと聞いて納得。
ま、納得するもしないも別にどうでもよくてですね、
基本、当たり障りのない店より断然こういうお店が好きなんですけどね。

外観からは何屋さんかわかりませんが、
入るとちゃんと「お蕎麦屋さん」って分かりますからご安心を。
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「お店をやる」って、リスクは自分が抱えるわけですから、
世界観とか、一方的な主観性とか、僕は打ち出すべきやと思うんですよね。
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ま、生計を立てる為だけの売買目的なら良いんですが、
僕らの喜びって、不特定多数の世の中の「お客さん」の中から、
価値観を共有できるお客さんに出会えた瞬間だと思うんです。
分かりやすく言うと「良いでしょ?」の問いに、
「良いよね!」って応えてくれるお客さん。
世の中の膨大な「マーケット」の中から、
そんなお客さんを探しだすのは簡単なことじゃありません。
人と同じことをやっていては、
そもそも「良いでしょ?」の呼びかけすらできません。
その為には、例の無い自己表現だって普通に必要要素やと思うんです。
残念ながら、日本人はそういうの嫌いますけどね。
枠にハマって無きゃ「邪道」だったり、前例が無きゃ「異端」だったり。
「表現」という自由、「表現する」という勇気、
それらを、毟り取る資格は誰にも無いと思うんですよね。

上の流れから強烈にヒートアップした文面が大量にあったわけですが、
神様が「それは止めとけ」と言ってくれたのかどうだか、
ほぼ書き上げたところで消えてしまいました。くわばらくわばら。
さ、それでは凡愚さんの記事に戻りましょう。

良い雰囲気、良い空間では、お酒が欲しくなります。
「あまの酒」という名の純米大吟醸。
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思い出しました。
これは一昨年、スタッフと「フランスに行こう」となった時に、
スタッフのチケットと宿の手配に追われて、自分のチケットが取れず、
まさかのシェフ一人取り残されるという事態が起こった時でした。
そうそう、時間持て余して大阪うろうろしてましたわ・・・。

豆皿
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鯖寿司
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蕎麦がき
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まったりと、ゆっくりと、
料理とともに進む時間を肴に飲む昼酒。
パリに行ってたら飲めなかったお酒。
うん、行かなくて良かった。行けなくて良かった。
そう言い聞かせる、大正区の一角で。

お、そろそろお蕎麦ですね。
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お蕎麦・・・・
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うど・・・いや、お蕎麦です。
これは太切り。熱盛りで出てきます。
いわゆる蕎麦の醍醐味と言われる「喉越し」なんてものは皆無。
ちゃんと噛んでからじゃないと喉に通せません。
こんなの初めて。饂飩より太い。麺というより「固まり」です(笑)
ま、僕は基本「こうじゃなきゃ」とかって蕎麦に関してあまりないので、
こういう出会いは新鮮ですね。
蕎麦湯も濃厚。
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どうしよっかな・・・と迷ったんですが、
ここ、確か週の半分くらいしか営業してないんですよね。
なので夏の長期休みにパリに行けなかったお陰でお邪魔できたんですが、
もう来れるチャンスはほとんど無い。そして「蕎麦」も食べたい(笑)
なので細切りも追加することに。
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一転、繊細なお蕎麦が登場。
短いけど弾力もあり、ザラザラした表面に汁がよく絡む。
太麺同様、蕎麦の風味が生きているので、
テーブルに何種か置いてある塩で食べるのも美味しい。
ちょっと行儀悪いですが、おちょこに薄ら残った「あまの酒」に蕎麦を絡め、
そこに塩をサラッと一振り。
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あかん・・・お酒が欲しくなってしまう・・・。

最後に蕎麦を使ったパウンドケーキをいただきます。
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確かにパリにはいけませんでしたが、
「日本か?」と言われるとそうでもない独特な空間で過ごした素敵な時間。
「ごちそうさまでした!」と店を出るまでは、
パリに行けなかったことを忘れさせてくれました。
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by monsieur-enfant | 2012-02-10 03:01 | 凡愚