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なないろめがね

カジュアル万歳!!

なんか、この辺から、
やっぱり別れの一抹の寂しさなるものを感じてきたりしますね。

さて、この日は久しぶりの通し。
朝からクロワッサン部隊と一緒に仕事し、
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気候の良いサンフランシスコの風に吹かれながら、
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美味しい賄いをいただきます。

そのあと、パン部隊と一緒に夜まで働きます。
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日本に発つ明日を前に、

パンの仕事は今日で終わり。

見知らぬ日本人を受け入れてくれた厨房を、
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「ありがとう」を込めて掃除します。
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僕が本で見て心奪われた、

バヌトンを並べた圧倒的な、この景色。
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本で見た時は、

ここで発酵とってるのかと思ってましたが、

乾かすための場所だったんですね。

来てみないとわからなかったことです。

それは、表紙になってたパンも同じ。
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来てみないとわからなかったこともありますが、

来ただけじゃわからなかったことがたくさんありました。

実際に厨房に入らせていただき、

生地と同じ空気の中、生地と同じ時間を過ごし、

生地に触れ、生地と戯れ、

手の中でしか理解出来ないことが、パンにはあるのです。

掌で交わしたたくさんの会話を、

決して忘れることはないでしょう。

そして、その厨房にて、

僕を快く受け入れてくれたみんな。
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警戒心の強い僕でも入って行ける環境は、

彼らが心を開いて接してくれたから。

自分でも引くくらい英語が話せず聞き取れず、

「昨日、ゴールデンゲートブリッジ行って来たよ」

と身振り手振りで画像を見せ、

「へー、夕焼けがキレイだね。いつもは曇りか雨なんだよ。
今日はラッキーだったね」ってな程度の会話でも、

「・・・・・・え?」、な僕に、

「だからね、」と、
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こんな落書きでコミュニケーションを取ってくれたりもしました(笑)

彼らと日本でやり取りしてた際に言われたこと、

「私たちの店は、カジュアルだから」

その言葉の意味が、少しわかった気がする。

カジュアルって言葉のニュアンスが、少しわかった気がする。

スタイルもそうなのかも知れないけど、

飾らず普段着な「カジュアル」って言葉は、

TARTINEのスタッフみんなの心を指してたんじゃないかな。

もっと言うなれば、

サンフランシスコって街自体を指してたんじゃないのかな。
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なんか少し、

凝り固まってたものが削がれた気がしました・・・・。




さ、最後の夜です!!腹も減ってるわけです!!

前日に、たまたまTARTINEに来てたシェフに、

「明日、最終日なんで行きたいんですけど!!」と頼み込み、

「一人なら大丈夫」とオッケーもらった店の名は、
「BAR TARTINE」
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TARTINEの、食事版ってなところです。

ここも連日大人気のお店です。
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とりあえず、サンフランシスコに乾杯!
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さ、ここの料理も結構変わってるとの評判。

一気に並べて見てみましょう。
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・・・・ま、見て分かると思うんですが、

久々に、食べるのを苦痛やと思うくらいの量でした。

だって、「BAR・・・」って店名に付いてるから、

もう少しポーションが小さいと思ってましたから。

まさか2・・・いや、

3名シェアでちょうど良い量やとは思いませんやん・・・。

でも、

いいんです、最終日なので。

見て下さい。僕史上でもなかなかこんな笑顔ないっすよ。
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この街や人は、

僕が今触れたかったものの集合体のようでした。

言葉が通じず、細かい意思疎通が出来ない環境は、

27の頃のフランスを思い出すには十分でした。

そして何より、

こうして研修の機会を無理やり作ってくれた、

レフェルべ◯◯◯の生江シェフ。

一瞬「なんちゅう人や!」と思ったりもしましたけど(笑)、

心から感謝してます。本当です。スペシャルサンクスです。




結構ね、お酒も飲みましたの。

結局、最後まで泊めてもらったおうちに帰り、

知らないうちに寝てたんでしょうね・・・。

パッと目が覚めたら、主がめちゃくちゃ近くにいました。
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この子、本当にかしこくて大人しくて、

見知らぬ人が急に一緒に暮らすことになったのに、

本当に「我関せず」の超マイペースで、

なんか僕のことは「新しく増えたモノ」くらいしか、

考えてなかったんじゃないかな・・・・って、ん!?
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なになになに!?
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みゃあああああああ・・・・!!!
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あーーー、びっくりした。

噛まれるのかと思った(笑)

最初に書きましたが、動物との同居は初めて。

嫌いでもないけど特別好きでもない。

この子にも、都合の良い時に鳴いて呼ばれ、

あとは気にされもせず、

「猫ってこんな感じか」って思ってましたが、
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もう少し一緒にいれたら、



もう少し仲良くなれたかもしれませんね。







翌朝、出発までの限られた時間内ですが、
ギリギリまで出勤することに。

本当に最後の出勤なんで、
いろいろ思うことがあるはずなんですが、

蓋開けっ放しで入れてたオレンジジュースが、
カバンの中で炸裂してまして(笑)
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いや、それはまだいいんですけど、
借り物のWi-Fiルーターが完全に沈没・・・。

シャレにならん事態に必死になってて、
感傷的になってる間もなくあっという間に時間が過ぎ、
みんなに声をかけてもらいながら、店を後にするのでした・・・。
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いやあ、荷物を取りに帰る足取りが、

なんとも名残惜しくて、本当に重かったです。

・・・・が、鍵を忘れて戻る羽目に(笑)

「よく帰って来たねー!!」と、
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ものすごく喜んでもらって戸惑うの図。




さてと、

駆け足での連続更新になりましたが、
なんとか書き終わりましたね。

本当は9月に覗きに行こうと思ってたお店に、
1月に行くことになったこと。

そして、サンフランシスコは行かせてもらった後に、
入院して考える時間をもらえたこと。

今思えば、それらは全て必然だったような気がします。

それらの時間を経て見つけた、

僕らの「これから」を書くと少し長くなりそうなので、

これくらいで「サンフランシスコ編」として〆ようと思います。

とても短かったけど、
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とてもたくさんのお土産をもらったサンフランシスコ、でした。
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by monsieur-enfant | 2014-04-16 03:21 | サンフランシスコ 2014

お、今朝は初めての男の子。
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彼、確か30歳くらいかな?メキシコ系だって言ってた。
この辺りは、多いんですってメキシコ系の人。
どおりで街にタパス屋さん多いはずやわ・・・。

さすがに仕事にも慣れましたので、
ちょいちょいと臨機応変にこなすのであります。
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うちとは成形も違うので新鮮です。
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そうそう、メキシコ系の男子は、「アミーゴ」ってよく使うんだそう。
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「日本語でなんていうの?」って聞かれたから、
「ともだち」って答えたら、
その日から彼だけ僕の呼び名は「ともだち」でした。
・・・・嬉しいけど、間違いなく呼びにくいよね。
でも、相変わらずその響きに弱い僕。
呼びにくいだろうけど・・・、やっぱ嬉しいや。

さ、朝から頑張って働いて、
この日は予め予約を入れてたレストランのランチに行ってきます。
そう、こないだ夜にピンと来なかった、あそこです。

えーーーっと、ま、考えりゃわかるんですが、
あっち行ってこっち帰ってくるだけの線かと思ったら、
何本か線があるんですね。そりゃそうっすよね。
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上に行かなきゃいけないのに下に行ってから気づく始末・・・。
なんも考えずに飛び乗るクセ、直さなきゃな・・・。

で、慎重に後戻りして、遂に到着、「BARKELEY」
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さ、ここからが問題・・・と思ってたら、
案外、駅からは大きな道路の一本道。
こないだは夜で車だったのでわからなかったけど、
こんな普通のとこに普通にある店なんですね。
「Chez Panisse」
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あーーー、全然夜とは雰囲気が違う。
僕は、お昼の方が好きだなあ・・・。
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で、前回は一階のレストランでしたが、
今回は二階のカフェをリクエスト。
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全然カフェちゃうし!
多少カジュアルとはいえ、十分レストランですよ。
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あまり料理の予備知識なく来ちゃったもので、
食べたいイメージを伝え、一緒に考えてもらいました。
お昼の明るい陽射しのせいかなあ、このおおらかな空間のせいかなあ、
こなだいには感じなかったくらいサービスの対応がすこぶる良い感じ。

このパンの佇まいも素敵だなあ・・・。
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なんか、今日はこないだには無かった高揚感がありますね。
あとの料理の説明は端折りますね。画像で想像してみて下さい。
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いやいや、すこぶる良かったです。
どれもこれも、シンプルに美味しい。
決して淡い味付けじゃないんですが、
食べてて身体に負担がない。
アクセントやメリハリは、ハーブが担当し、
いろんな場面で、いろんな顔で出てきます。
クラムチャウダーなんて、ここまで昇華するかってくらい、
美味しいクラムチャウダーでした。
ここにもハーブが、さっと揚げられてから散らされてました。

その余韻を楽しみながら、
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デザートもシンプルに。
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いやあ、この心地良さは半端ないっすね。
身体も、心も心地良い。昼のカフェ、最強です。
気づいたら、一番最後の客でした。
こんなに後ろ髪引かれる時間を過ごせたことに感謝。
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こんな空間も料理も、逆立ちしても無理ですけど、
こんな時間を提供出来たらステキだなあ・・・・・と、
ボーーーッと考えてたからというわけではないんでしょうけど、
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帰りも逆に乗ってしまいました(笑)
いい加減、感覚で乗らずに確認することを学習しなきゃ・・・。

って、実はそんな悠長なこと言ってられないんですよ!!
なんつったって、今までろくな観光もしてなかったもんで、
この日はサンフランシスコの、
「THE ベタな観光名所」を回る日って決めてたんです。
もたもたしてると陽が暮れてしまいます!!
早く戻って、えっと・・・なんでしたっけ、あのデカい橋・・・・、
なんとかブリッジ・・・グレート・・・いいや!わかんない!!(笑)
とりあえずサンフランシスコと言えば、そこでしょう!ってとこ。
行ってきますね!!

・・・・・・誰だったっけなあ。
「サンフランシスコは狭いよ」って言ったのは。
そう言われると、
僕はアンティーブくらいを想像してしまいますから。
そういう縮尺にサンフランシスコを当てはめると、
まあ、かかっても30分。
ところが検索してみると1時間15分くらいかかる。
しかも、小銭がなくてバスに断られ、
両替できるとこを探してるうちにバスに出発され・・・。
「あのバスを追ってください!!」じゃないですが、
急に「あのバス野郎!!」とスイッチが入り、
絶対先に着いたる!と、距離も考えずタクシーに乗り込みました。

・・・・・遠いっすね。
もちろんバスは抜き去りましたが、
そこそこのダメージを負いました。
で、こっちのタクシー、いやタクシーに限らずですが、
「チップは気持ち」じゃないんですよ。
3段階くらい分かれてて、その中で選んで渡すんです。
多めにお金渡すでしょ?
そしたらお釣りを「幾ら返したら良い?」って聞かれます。
渡すチップを引いた金額を伝えて、
返って来たのが、お釣りなんです。
いや、このシステム、そりゃサービス業は助かりますよ。
でも、日本で導入されることは無さそうですね、残念ながら。

で、着きました!そして思い出しました!!
「Golden Gate Bridge」
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そう、ここの夕焼けを見たかったんです、なんとなく。
と、視界の隅に、沈み行く太陽が目に入りました。
「やばい!!沈んじゃう!!」と思って駆け寄ったのが、こちら。
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あーーーーーーーっと言ってる間に、
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そこからみるみるうちに沈んで、消えちゃいました。
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あーーーあ・・・・・、
こんだけ長距離移動して一瞬しか見れなかった。
でも、バスだったら間に合ってなかったですね、ふふふふ・・・・。



えっと、うん、で、他に何すんの、ここ・・・。


じゃ・・・、帰ろっかな(笑)



滞在時間15分くらいで、
サンフランシスコ最大級の観光スポットを後にします。
で、やっぱりここからの交通手段はタクシーしかなく、
だったら・・・と思って、ベタ続きに向かってもらいました。
「Pier39」
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いや、ベタと言っても、
るるぶに載ってたから来ただけで、
もちろんそれまで知りませんでしたけどね。
ここはフィッシャーマンズワーフというとこらしく、
その中に「Pier〜」と呼ばれる場所が数カ所あるらしい。
で、その「39」であるここは、ショッピングセンターや、
飲食店も多く、観光客が大勢来る場所なんだそう。
ちなみに「ピア」とは「埠頭」という意味なんですって。
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とりあえず、ぶらり歩いてみる。
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うん、なんか、派手なネオンと潮の匂い、
サンフランシスコっぽい・・・・のかな。

遠くには、さっきまでいた、
グレート・・・ビッグ・・・・ブリッジ・・・、なんでしたっけ?
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で、なんか「ウオッ、ウオッ、ウオッ」って声がするから、
なんかなーっと思って近寄ってみると、
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「わ!!なんじゃこれ!!」
薄っすら見えますか?夥しい数のアシカの群れです。
結構有名らしいんですが、これ知らんと来た日にゃビックリしまっせ。




・・・・うん、帰ろっかな(笑)



なんか、なんだかんだ疲れたので、
そういえば食べてなかった、ジャンキーなお店で簡単に晩ご飯。
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家でクソ不味いハンバーガーに舌鼓を打ってると、
「喉渇いたー」と、同居人がうるさいので水をやってみる。
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・・・・ごめん。
せっかく飲もうと思ったのに、
深過ぎて届かなかったんやね・・・。
それでも手突っ込んで飲もうとする健気な猫。



なんだか可愛くなってきた。
お別れが近づいてるというのに・・・。
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by monsieur-enfant | 2014-04-15 00:11 | サンフランシスコ 2014

えっと、本日でシュクレクールの現形態での営業を、
終わらせていただきました。
いまだにブログして見ないお客さんもおられるので、
一応、ご報告させていただきます。お世話になりました。
あの、チャチャッとFBのほうにアップしてますので、
まだ見られてない方は、そっちを見てください。
ここはサンフランシスコで手一杯なのです(笑)


この日は、パン部隊なのでお昼に出勤。
どうしようか直前まで迷ってたけど、
重い腰を上げて行って来ました、中心地!!
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地上に上がるとすぐ、見たことあるやつが。
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よく見る、強烈な坂道を登ってってる写真のやつですよね。
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・・・・・ターンは手作業なの?
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なんだか天気も良いし、ほのぼの良い朝だ。

今日の目的は、美味しいコーヒーと朝ご飯。
それを食べにわざわざ電車で移動してきてます。
あ・・・・!!あった!!
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超有名店、「ブルーボトルコーヒー」の中でも、
軽い食事が出来るのは、ここだけだったかと。
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朝から外まで人が溢れて並んで、
店内もこの通りごちゃごちゃ。
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この青いボトルのマークがキャッチーなんですよねー。
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ただ、この忙しさのプレッシャーに負けて、
どうやら正確に欲しい物が注文出来てなかったみたい・・・。

僕はね、エッグベネディクトなるものを食べたことないのでそれと、
あとはベタなフレンチトーストみたいなんとかあったら嬉しいな。
で、コーヒーは、なんか結構量多いヤツをみんな頼んでる。
うん、それにしよう。量が多めだから、高いヤツなのかな・・・・。
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うわっ!しまった!!価格が量じゃなくて質に行ってるパターン!
さすがにこれじゃ朝ご飯には足らないよ・・・・。
「・・・・・・・え?」
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なんじゃこりゃ、普通にトーストが2枚出て来た・・・。
違う違う!フレンチトーストが食べたかったのー!!
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んんんん・・・・・これは、惜しいのか?
エッグ部分だけ似てるような気がしますが、
下はケークサレ。さらにスパイシーでデカいソーセージ付き。
完全にトーストが主食で、これがおかずみたいになっちゃった。
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なんとなく合ってたような、ほとんど間違ってたような、
そんな朝食でしたが、ま、この時間にお腹いっぱいになると、
さすがに元気出ますね!!
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お土産も買えたし、来て良かった!
さ、お仕事お仕事!!

わ、店に着いたら、この状態。やっぱ週末は混みますね。
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この日もパンは美味しそう!
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そして、この日は出勤が全員男子。
そんな日に恒例なのが、ビールで打ち上げなんだとか。
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女子がいたら怒られるからって(笑)

この日は少し寒かったので、ルヴァンに帽子を被せて帰ります。
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このためにスタッフの子が編んだんですって。かわいっすね。
もう1つ、「カワイイ」続き。
いかついオッサン2人が、真剣にパンの内層を気にするの図。
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かわいくないっすか?

さてと、お腹空いたし、ご飯食べにいきますか。

こっちに来てから、宿から近かったのでネットで予約してみたお店。
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前に来ても気がつかない外観。だって、入り口がないんだもん。
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あ、矢印発見。横に回り込むと・・・・・、
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入り口発見!!中に入ってみますね。
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確か、この日は日曜日。
閉まってる店も多くて、街も結構閑散としてる中、
ここくらいじゃないかな、近辺でこんなに賑わってるお店は。
予約をしてたので、少し待ったらすんなり着席。
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なんとなく、この前に載せてたレストランと似てる感じ。
あっちのほうが、少しガッツリで、
こっちのほうが、少しオシャレなお皿。
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価格帯は、やっぱり少し高め。
でも、料理の質も高いですよ。
サンフランシスコで、こういう箱でこういう料理を食べれるとは、
想像もして来なかったので驚きです。
ただ、いわゆるローカルで美味しいものがないんだよなあ・・・。
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さ、明日は、クロワッサン部隊なので早朝勤務。
昼からは再挑戦のあのお店。帰って寝ないとね。
調子のってガンガン飲んでる場合じゃなかったです・・・・。
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by monsieur-enfant | 2014-04-13 23:49 | サンフランシスコ 2014

初日の仕事が終わり、夜は食事に連れてってもらうことに。
と言っても、どうしても行きたいお店があったので、
そこだけリクエストして予約してもらっただけで、
何日の何時以外、誰と何人で行くかも知らないのでした・・・。
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てっきり4人だと思ったら、
運転手さんは自家用車でタクシーしてる人でした。
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一人は日本からもやり取りしてたLoriさん。
もう一人は、僕の目を釘付けにした本、
「TARTINE BREAD」の写真を撮った張本人、Ericでした。
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もちろん初対面です。これがサンフランシスコの距離感です(笑)

で、僕がリクエストしたのは「シェ パニース」というレストラン。
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日本でも何冊も本が発売されてたり、
NHKが連続して取りあげたりもしたので、
もう「サンフランシスコといえば・・・」という、
説明無用のレストランだったりします。
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二階がカフェで一階がレストラン。
今日は、レストランを予約してくれたみたい。
で、誰か人を待ってるようなので聞いてみると、
TARTINE系列の、これまたド偉い人気店、
「BAR TARTINE」の元シェフと、
たまたま帰って来てた、
デンマークで良い店やってるらしいシェフと、
で、なんでここが初対面の場やねん・・・っていう、
TARTINEのシェフ、Chadが登場するんだそう・・・・。

って、濃いなあ!!!初日の夜から結構な濃さのメンツ。
ほぼ初対面な人ら5人に囲まれての「初シェ パニース」でした。
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ここはね、料理云々で惹かれたんじゃなくて、
ここを作ったアリス・ウォーターさんの思想に惹かれたんです。
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40年程前に作られた、世界初の「オーガニックレストラン」。
ま、特に「オーガニック」絶対主義ではないんですが、
彼女の素晴らしいところは、その精神を地域にまで広げてったこと。
生産者をリスペクトし、「地産地消」や、「ファーマーズマーケット」
などの概念を生み出したのも、
元は彼女の思想が発端だったと言います。
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今朝、TARTINEで働いてた時もそう。
「このゴミ、どこに捨てたらいい?」とゴミ箱を探していたら、
「そこの『生ゴミ』のところ!」、そう言われた時にハッとしました。
飲食をずっとやって来たにも関わらず、
燃えるゴミと燃えないゴミくらいの意識しかなかったことを、
猛烈に恥ずかしく思いました。
サンフランシスコ全域・・・ではありませんが、
彼女の意思に賛同するお店には必ず「生ゴミ」入れがあります。
理由は、もうわかりますよね? 
生産者さんに、肥料として還元されるんです。
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彼女が作った仕組みはそれだけじゃありません。
学校給食の25%はオーガニック野菜を使うとか、
学校に農園とピザ釜を作り、自分たちで育て、味わう、
生きた教育を広げようとしています。
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それが全て正しいかどうかなんて、どうでもいいんです。
やってもいない人間が、大義も理解せず、
目先の一例に意見するようなクソみたいなことしたくありませんし。
成就するのには幾つもの失敗はつきもの。
要はそんな細かいことじゃなくて、
食に携わる人間が、ここまで考えてるのか?ってことです。
オーガニックどうこうなんて難しく考える必要もありません。
ただし、自分の身体は、
自分が食べたもの以外で形成されることはないんです。
それだけは、間違いのない事実なんです。
僕は、安全なものを摂取したいわけじゃなくて、
身体が気持ち良いものを摂取したい。
となると、食物が気持ちよい環境で生育したものに、
結局なるわけなんです。
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そういうことを見て感じたところで、
僕に何が出来るかなんて分かりませんが、
分かってるのは「決して何も出来ないわけじゃない」ってこと。
それは能力じゃなく可能性の問題だから。
それも、僕の可能性じゃなく「食に携わる仕事」としての可能性。
じゃあ、まだ何もしてないんだから、
何も出来ないとは言えませんよね。
あくまで可能性の問題。だったら、何か出来そうじゃないですか?

・・・料理の写真が少ないのは、
ちょっと今回僕にはピンと来なかったんですよね。
「こんだけ語っといて!?」って思われますかね(笑)
いやいや、別に洗脳されてるわけじゃありませんし、
「オーガニック=美味しい」なんて、
偏った思い込みをしてるわけではありませんので。
ま、まだもう一回チャンスがありますし、
その時を楽しみにしておきましょう。

・・・・あ、初対面の人らとも話をしましたよ。
デンマークで働くシェフはやたら熱い。
酒飲んでくると余計熱くて一人で喋ってる。
元「BAR TARTINE」のシェフは、今は流離ってる様子。
たまたま明日の昼に、ハンバーガー屋を開くんだって。
みんなから「滅多に無いし、人気あるから食べてきたら?」
と勧められ、Chadもオッケーって言ってくれたから行ってきます。
で、そのChadに、「パンで大事にしてることは?」って聞かれたとき、
ちょっとだけ真面目な話をしました。
彼はもうシュクレのHPを見てくれてたので、
僕らの仕事にも興味を示してくれたたんです。
話した中身は・・・・内緒です(笑)





・・・・・帰り際、
タクシーを待つ間に飲んだ(飲まされた)テキーラが、
若干、頭の重たさに繋がってはいるものの、
昨日の約束を果たさなきゃいけないので、
朝からナビ片手に歩き出しました。

だれも行き方なんて丁寧に教えてくれない。
こっちも、ナビが優秀なんで特に聞きもしなかったわけですが。
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ただね・・・・直線距離で「遠くないやん!」と、
歩きをチョイスしたわけですが、ここに落とし穴が。
「サンフランシスコあるある」ですが、
直線距離の5倍は歩く覚悟をしなきゃいけません・・・。
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いやあ、本当に結構歩いてきましたよ。
だって、全然周りにはなかった高速道路とか、
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何線とか全然わかんない線路とか出てきましたもん。
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でも、近づいてることは確か。
昨日会っての今日ですからね、そりゃ頑張って来るでしょ。
それに、このあと仕事ですから、早く着いて早く帰らなきゃ。
そんな思いも届かず、
急ぎ足で歩いてる途中に、開始時間になりました・・・。
なんか、サイトのみで場所を告知して、
ちょいちょいやってる人気ハンバーガーイベントみたいだから、
着く頃には売り切れちゃってたりしないかなあ・・・って、
あれ?そろそろ着く頃なんだけどな・・・・。
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・・・・え?
いやいやいや、まさか。
外・・・・ってより、道端・・・なんてことはないよね。
うんうん、人気イベントって言ってたし。
あ、そうそう、ワイナリーが横にあるって言ってたよね。
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ある。ワイナリーもあるね・・・。
チラッと見ると・・・、
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マジか!? 場所云々もそうやけど、今、火点けたよね!?
あ!!そっか!!ここ、サンフランシスコやったー!!(笑)

「試飲やってるよ」の声に、「いや、このあと仕事やし」と、
多少の罪悪感を滲ませてはみたものの、
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足に受付まで連れて行かれちゃったらしょうがない。
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なんか、カッコよろしい空間で、まったり始まってるみたいです。
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よくわかんないので、言われるがままにいただきます。
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2杯目には、なんか炭酸シュワーって入れられて、
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ピッとレモンの皮なんぞ入れられて、
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ちょっとシャレオツな、サンフランシスコ仕立てな感じで。

あーー!!そうこうしてるうちに、気づいたら並んでるし!!
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ようやく肉が並べられたみたい。
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パンは・・・・って、昨日あんだけ喋っといて、
TARTINEじゃないんだ・・・(笑)
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ここは、「ACME BREAD」って言って、
TARTINEと人気を2分するようなお店。
と言っても、こっちのお店の方が古くて、
シェ パニース出身ってのもあってか、
レストランの卸は抜群に強い。ってか、有名どころはほとんどかと。
結局、お店には行けず、こういった機会で何度か食べましたが、
美味しかったですよ。次は、お店に行ってみたいですもん。

・・・並んでたのは整理券なんですね。
えっと・・・・800円?高っ!!
ま、お値打ちなもんなんでしょうね。
こっちに来てハンバーガー食べてないので楽しみです。

なので、また試飲ブースに戻るはめに。
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お客さん、増えてきましたね。
ベビーカー押して来てる人もいたり、
おじいちゃんおばあちゃんもいたり、
「愛されてる感」のすごく出てる、良いワイナリーさんでした。

さすがに時間を持て余してきましたが、
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さすがに落書きは出来ないので、もう一杯いただきますか。
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・・・・て、とこに運ばれて来ました。
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「むむむむむ・・・・・・・これが800円・・・・」
そう思わざるを得ないほど、シンプルなビジュアル。
食べてみると、バンズも温められてて美味しいです。
うん、予想よりはずっと美味しい。これが600円なら、もう1個買うかも。

っていうか、予定より大幅に遅くなったので、
お土産に10・・・・・個だと8000円。ハンバーガーに8000円。
無理無理無理!!「5個お願いします!」半分で10個の計算。

でもね、
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ズルくないですか、この二人!!(笑)
なんちゅうチャーミングさ醸し出してくれとんねん。
決めた。目標、こんな感じ(笑)

小雨降る中、タクシーもつかまらず・・・って、
確かサンフランシスコ、
年間そんなに雨降らんって言ってなかったっけ。
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すこぶる寒いので、あっち行くんちゃうか・・・的な、
バスに飛び乗る。初バス。
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結構、普通に自転車でバス使うんですね。
前とかに引っ掛けるとこがあって、そこにセルフで引っ掛けます。

で、降りるとき、ボタンじゃないんですね。
ま、ボタンじゃなきゃいけないわけじゃないんですが、
だったら他にどんな方法思いつきますか?
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正解は、だらしなく垂れた紐をおもむろに引っ張る、でした。

ちょっと思ったとこと違うとこで降りましたが、
まあまあの着地点。さ、仕事に戻らなきゃ!!
この日も、パンは美味しそうでしたよー。
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バスの中での話。
僕の向かいに、チャラっとした兄ちゃんがいて、
僕の横に1席と、チャラっとした兄ちゃんの左右に2席、
空席があったところに、乗客が入って来たわけ。
その2人は、入り口側の僕のほうからは見えなかったんですが、
ベビーカーを持った、お母さんとおばあちゃん。正確には赤ちゃんも。
空席としては数が足りてる車内で、
2人が入って来るか否かくらいのタイミングで、
チャラ兄が僕のほうにサッと移動したんです。
「バラバラで座るより、横並びの方がええやん?」っていう、
なかなかクールなチャラ兄の行動に、
小雨パラつく曇天でしたが、
なんだかとても晴れ晴れとした気持ちになりました。
この機転、なかなか利かせられないっすよねえ。

で・・・・・・・・何してんの?
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あ、僕が閉めて出ちゃったからか。
いや、でも開けて出て、
スーツケースとかにおしっことかされたら嫌やからなあ・・・って、
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なんで、そこ行く!?ほらほらほら、おしっこされる可能性大やん!
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・・・・・んもう、気にいっちゃったんなら仕方ないね。



じゃ、僕も寝よっかな。



おやすみなさい・・・・。
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by monsieur-enfant | 2014-04-12 23:15 | サンフランシスコ 2014

TARTINE BAKARY

昼間はシャツ1でも過ごせる暖かさのサンフランシスコですが、
夜は思いのほか冷え込みますね。
さて、日本の倍くらいのデカさはあろうかという、
ゴミ収集車の迫力に圧倒されながらも初出勤です。
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「グンモーニン!!」
・・・・・あかん、耳から入ったフランス語と違って、
英語だとどうしてもカタカナの発音になってしまう!!
でも、ここで臆してる場合ではありません。
「ナ・・・ナイスミーチュー」
「Hi!!Good morning!!How are you?」
「ア・・・・アイムファイン・・・エンデュー?」
わーーー!!中1の教科書通りの返ししてるーーー!!
ハズい!!!かなりハズい!!!!
カタカナ英語に顔面がみるみる熱くなっていくのが分かる!!!
あかんあかん・・・・、
中1の2学期で止まってる英語力を公然の場で露呈するのは、
いくらM気質の僕でも堪え難い自虐行為やわ・・・。
それに・・・・・マジで返しが聞き取れない&理解できない。
英語を公用語としたこの国で、はたしてなんとかなるもんなのか・・・。
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さ、仕事に取りかかるわけですが、
このお店が少々伝説的になってる理由の一つに、
「夕方にしかパンが焼き上がらないのに、
そのパンが連日すぐに完売する」って触れ込みがあるんです。
夕方にしか焼き上がらない理由をいろいろ考えたりもしたんですが、
来てみてすぐ分かったのは、
ここのデカいオーブンが、各段で温度調節を分けれないってこと。
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つまり、オーブン全体で1つの温度設定しか出来ないので、
例えばパンを焼く高温に設定してしまうと、
クロワッサン等には高過ぎて焼けない。
逆にクロワッサン等を焼く温度帯だとパンを焼くには低過ぎる。
なので、午前中にはクロワッサンを中心にしたヴィエノワズリー、
えっとアメリカで言うところの「ペストリー」しか焼き上がらないわけ。
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そこから温度を上げて、午後からパンを焼き始めるってこと。
つまり、別に製法云々が理由だったわけじゃなくて、
ようは窯の都合上、どうにもこうにも仕方なかったってこと。
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ただ、普通はそこで「仕方ない」とは割り切れない。
だって、やっぱりオープンからなるべくパンは揃えたいもん。
朝からパンが欲しいお客さんを逃しちゃうことになるだろうし、
「朝からお昼はクロワッサンを買いに来てくれるお客さん、
夕方にはパンを買いに来てくれるお客さん、
分かれて来てくれるから、お客さんは倍来てくれるんだよ」
いやいやいや!!なんだその理屈!!
朝から両方並んでたら、ついでに両方買ってくれるだろ!!(笑)
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でも、結果的にそれが付加価値になってるのは事実。
そして、僕の尊敬する経営者は、
総じて思い切りが良く振り幅がデカい。
仲良くさせてもらってるパリのブーランジュリ、
「デュ パン エ デジデ」のシェフ、ヴァッスールもそう。
イチオシである「パン デザミ」に製造ラインも特化し、
「フランスといえば」のバゲットですら、
「効率が悪い」と止めてしまったうえに、
どこのブーランジュリでも置いてるカスクートなども、
スタッフが休んで自分がカスクートの製造に入った時に、
あまりに面相くさかったらしく、「効率が悪い」と止めてしまった。
ただ、自分たちの強みを生かせる商品に集中した結果、
完全に他店との差別化に成功し、他の追随を許さない店になってる。
ここタルティーヌベーカリーのチャドもそう。
やっぱり普通なら何とかして、
朝からパンもクロワッサンも並べようとする。
でも、そこを早々に「仕方ない」と判断し、
それでも営業出来るスタイルを考える。
結果としてなのか確信犯なのかは分からないけど、
それがこの店の付加価値になってるわけ。

ちょいちょい出てくる「普通なら」って言葉。
これが結局は平均化を生み、個性を奪っていく。
不自由や不完全は制約を生み、
他者との「違い」という、
一種の不安要素を掻き立てて行くわけですが、
そんな「違い」や「制約」があるからこそ生まれる、
「尖り」もあるわけです。
・・・いや、逆ですね。
満ち足りた環境では間違いなく尖りは生まれません。
不自由であり不完全であるから、
周りと同じように出来ない自分が不安で仕方ないから、
だから考えることがある。考えれることがある。
その狭い制約の中で収まってしまったら勝てないんですもん。
制約や不十分を言い訳にして生きて行くか、
ギンギンに尖って環境もろともぶち抜いてしまうか。
それは多分、経営戦略や理念とかちっぽけなものじゃなく、
どっちを選んで生きて行くかという「生き方」なんだと思います。

今現在は、チャドは店にはほとんどいないけど、
開店当初から朝はスタッフに任せ、
昼のパンの時間から出て来てたらしい。
その間、何をしてたかというと、
子供と遊んだり、趣味のサーフィンをしてから出勤してたみたい。
・・・日本の職人が最も苦手とするスタイルとスタンスですね(笑)
本当、フランスもそうだし、ここでもそう、
日本人がどれだけ馬鹿みたいに働いてるかってことを痛感します。
だって、それはシェフだけじゃないんだもん。
シェフだけが店を任せてそれをしてるわけじゃないんです。
もう気質ですよね。生まれ育った環境と言いますか。
スタッフみんなが、自分の時間を大事にする。
だから働けるし頑張れる。それを阻害されるくらいなら働かない。
僕らは違う。家は、寝に帰るようなもの。
特にパン屋は、子供が寝てる時間に帰り、寝てる時間に出て行く。
ま、もちろん家族も日本人なので、
我慢してくれたり応援してくれたりしてくれるわけですが、
相手がフランス人やアメリカ人ならおそらく一発アウトですね(笑)
そこ、なんとかしなきゃって、うちも10年前から思ってます。
お客さんを満たすのはもちろん大事なこと。
でも、じゃあその為に作り手がスカスカになってしまうことを、
僕は良いとは思わないし、お客さんだって思わないと思う。
でも・・・、10年の間に、人も雇い、機械も入れてみたけど、
残念ながら、たいした改善は出来てないなあ・・・・。
どれだけ良い仕事しててもね、
やっぱりプライベートの時間も充実してないと、
どこかぽっかり埋まらない場所が出て来ちゃうんですよ。
それは、40を前にしてみると、昔より強く実感しますね。

さ、ちょいちょい画像を挟んでますが、
さっきも言ったように、朝はクロワッサンチームが厨房を使います。
あと店にはお菓子やキッシュなどを焼くチームが出て来てて、
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窯を一緒に使って、せっせとオープンに備えるのです。
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クロワッサンチームは、朝から各種を成形し、
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昼までに全部焼き切るためにガンガン焼いて行きます。
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フランスでは見たことなかったシナモンロールもありますよ。
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で、昼から窯も作業場もパンチームに渡さなきゃいけないので、
窯と同時に仕込みも始まります。
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ま、一応、自分の店じゃありませんので、
レシピの載った本も出してるとはいえ、
「こうしてこうして・・・」的な感じは書きませんので悪しからず。
ただ・・・・・クロワッサンの生地の量とか、
いちいち半端ないっすからね(笑)
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そうこうしてるうちに、出勤してくるスタッフも増え、
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お店も開店時間を迎え、サンフランシスコの1日が始まります。
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僕はと言いますと・・・
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なんかもう普通に鬼のような数のシナモンロール、
仕込んでたりするのです(笑)

アメリカの材料事情も全然知らなかったですが、
とりあえず細かいとこ抜きにすると、かなり美味しいです。
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ま、このお店がそうとう良い材料選んで使ってるのもありますが、
クロワッサンも美味しいし(めちゃデカいすけど)、
いわゆるアメリカンスイーツ的なものも甘過ぎない。
シェフのチャドのセンスは本当に良いんやろなと感心する・・・。

いやあ、楽しいっすよ!
違う環境に、違う製法、違う言語に、違う人種。
全部「同じ」な日本にいると麻痺してくる感覚が開いてきます。
そこで自分がどう在るのか、どう在れるのか。
いやあ、本当に楽しい!出来ないことや分からないことも含めてね。

でも、なんかパリで感じてたような、
鋭角なゾクゾク感とは違うんです。
ドクドク鼓動が高鳴る感じとは違うんです。
ま、その時の年齢とは違いますが、
ここサンフランシスコという街や人は、
とってもリラックスしてて、とっても気持ちがカジュアルなんです。
もちろん主張はあれども当たりも柔らかい。
なんか、空の青さや広さのような人たちだらけ。
ま、多分ここタルティーヌが、
そういったマインドの人たちを惹き付けてるんでしょうけどね。

さ、パンチームと交代の間に、ささっと賄いです。
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こんなのでも画になるんだよねえ・・・・。

ただ、想像以上にクロワッサンチームはハード。
基本、二人体制ですが、なんせ全部がデカくて重い。
それを女性が毎日やるのは相当な体力が要ります。
朝の4時半から12時までと、
日本で言ったら羨ましいくらいの労働時間に週休二日。
ですが、その時間でこなす仕事の量は半端ないっすよ。
細かい仕事が多く種類も多い日本の仕事とは、
単純比較出来ませんけどね。

そうこうしてるうちにパンチームの仕込みが始まります。
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って、彼ら、ここまでに小一時間ダラダラしてますけどね(笑)

で、お気づきだと思いますが、ここのスタッフ完全に私服です。
この恰好で来て、この恰好で働いて、この恰好で帰ります(笑)
上の仕込みやってる女性も、完全に販売の人と思ってましたもん。
それがおもむろにミキサーの前で仕事し出すから驚きました。
なんか・・・・、そんな空気なんです、サンフランシスコ(笑)
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いやあ、それに輪をかけてパンチームはユルい。
ま、彼らがユルいってより、やっぱりパンの仕事はユルいんです。
先にも言ったように、日本みたく細かい作業や多品種だと無理ですが、
シンプルなパンを大きなポーションで焼く仕事は、
量は多くても時間は知れてるのです。
だからフランスも、ここも、量は多くても半日ちょっとで終わるんです。
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あとは、パンに合わせて時間を過ごすだけ。
パンが心地よいように環境を整えてあげるだけ。
大事なのは技術じゃないんです。
見守り、育むための距離感と関係性なんです。
だから僕はずっと自分は「生産者」だと思っています。
キュイジニエやパティシエとは、ブーランジェは少し違うんです。
ブーランジェにはブーランジェの大きなマインドがあるんですよ。
なんか・・・・、ま、今話すと長くなるからいいや(笑)

そうこうしてる間に、窯の温度も上がり、焼く準備にかかります。
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さっきチラッと写ってたと思いますが、
ここのパンはほぼバヌトン(発酵かご)を使います。
なので、作業台の上に渇かすスペースを作ってるんです。
並んでるバヌトンは昨日使ったぶん。つまりこれが1日分。
正直、えげつない量です。
で、乾かしてる1日分のバヌトンが並んでるってことは、
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そうです、生地の入った本日分のバヌトンが同量くらいあるんです。
この数のバヌトンを一気に買おうと思ったら破産しますよ(笑)

ラックに積み上げたバヌトンに入ったパンたちを、
窯の前まで移動させます。結構、段差もあるので慎重に。
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到着!!
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バヌトンからひっくり返してパンを出して、
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チャッチャとクープ入れて、窯に放り込みます。
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さ、その間に、仕込んだ生地のほうに戻らなきゃね。
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本当にここの生地はタップタプ。
保形できる本当にギリギリのところ。
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ここまでの行程も大概ですが、
ここからの成形は目を疑うようなもの。
こういう生地を、しっかり保形するための特殊な成形を施します。

あ、そうこうしてる間に!!
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そうそう!!これこれ!!この子らに逢いに来たんだ!!
あの、本の表紙で見て以来、ずっと逢いたいと思ってた子らに、
今、こうして窯から出たての距離感で出逢わせてもらってる幸運。
いやあ、なんとも言えない。本当、なんとも言えない感情です。
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焼き上がったパンたちは、
すぐさまガッサガサと予約用の袋に詰められラックに並んでいきます。
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今日仕込んだ生地も、ちゃんとバヌトンのベッドに収めて、
ゆっくり寝てもらう涼しい部屋へと移動し明日を待ちます。

で、ここの感心するところは、
海外にしちゃ珍しく掃除を徹底してるところ。
夜だけじゃないんです。
昼の入れ替えの時でも、一度ちゃんと掃除します。
なまじフランス的な感覚でいると、
サボってるやつみたいになっちゃうくらい丁寧に掃除します。
ま、労働時間も短いし、余力もあるってのも分かるんですよね。
日本は、終わった頃には早く帰らなきゃ寝れないですからね・・・。
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さーてと、とりあえず初日はおしまい。
大体の製法の流れは朝も夜も把握出来たんで良かったです。
あと、やっぱり大事にしてるところは一緒だったこと。
「うんうん、やっぱりそうだよね」
そう思える仲間に出逢えたことに、心から感謝。
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思ってるだけじゃわからないこと、
世の中にはいっぱいあります。
動いてみなきゃわからないこと、
世の中にはいっぱいあるんです。
じゃ、思ってるままで後悔するのか、
動いてみて後悔するのか、
同じ後悔があったとしても、
動いてみたほうには必ず学びや気づきがあるはずです。
思ってるだけの人、足下を見てみてください。
立ち位置、1ミリも変わってませんから。

僕は、良かった。
もちろん何したって後悔などしませんけどね。

サンフランシスコに来てみて良かった。
タルティーヌに来れて本当に良かった。

そこに絡まる全ての必然、全ての出逢いに、
心から感謝します・・・・。
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by monsieur-enfant | 2014-04-12 03:20 | サンフランシスコ 2014

とりあえず店を出て、
僕の泊まるところまで案内するということなので、
街並を見ながら付いていきました。
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もちろん、こんなキレイな家ばかりではありませんが、
タルティーヌのある「Mission」という地域は、
言うなれば閑静な住宅街。
良い感じの家が残ってる、とても落ち着いた印象。
・・・・ですが、ちょっと外れると、やっぱり怖い。
今なぜ僕が行き先も分からず歩いているかと言いますと、
出発直前に、「あなたのホテル、キャンセルしてください」と、
メールが入ったからなんです。なぜなら「危ない」から(笑)
怖いでしょーーー!?そんなことフランスではなかったもん。
危ないって・・・銃とか想像しちゃいますからね・・・。

さ、着いたようです。サンフランシスコっぽいですね。
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どうやら、ここはタルティーヌで働いてる人が何人か住んでる、
シェアハウスみたいな感じらしい。
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部屋が各自にあって、トイレ、お風呂、キッチンが共通なのかな?
そこの応接室みたいなとこなら数日なら泊まっていいとのこと。
集団生活とか結構苦手(案外、潔癖寄り)なので不安ですが、
慣れない土地で取りあえず宿が決まっただけでも一安心。
あ、ここですね。
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あ、全然良いじゃないですか。
明るいし、ま、キレイってほどじゃないですが全然我慢できるレベル。
ベッドはないですが、ソファで寝るのは慣れてますし。
・・・・ん? あれ? なんか・・・臭う・・・・・
「あ、ここ、猫の住処だから」
「え!?」
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わ!!肝座った、主みたいなん、おる!!
いやあ、参りましたね・・・・。ペットとの生活は初めてなんです。
で、弱潔癖くらいなので、猫の毛とかたまらんのですよ・・・・。

チラッと見てみると、あ、まだそこにいらっしゃる・・・・。
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一応、主の名前も、ここに住む人の名前も聞きましたが、
すいません、耳馴染みが無さ過ぎて全然入って来ない・・・。
トイレ、バス、キッチンの説明を受けて、鍵をもらい部屋に戻る。
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・・・こっちの不安を余所に、我関せずって感じやね。
ま、僕が居候ですので、くれぐれも仲良くお願いします。

さ、とりあえず少ない荷物ですが、数日生活出来るようにセットし、
周りをブラブラ歩いてみることに。
あんまりどこに行けばいいとか分からないのですが、
やっぱり海がみたいなと思ったので、
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「坂の向こうには、海がありますか?」的な質問をすると、
「うん、あるよ!」的な返事」だったと思うので、
後で大きな坂を越えてみることにしよう。

さっきも書いたように、閑静な住宅街なMission地区。
なんか、変わった売り方をするオシャレパン屋さんや、
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これまたオシャレなチョコレート屋さんなどがあります。
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後で知ったことですが、
いわゆる「サンフランシスコ」ぽい観光名所のないMission地区、
今はハイレベルな「食」が集まるグルメタウンなんだそう。

じゃ、海でも見に行きますか!
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・・・・ん?
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・・・・ん?ん?
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・・・・って、どんだけ坂登らしゃ気が済むんじゃい!!!
しかも最後のなんて、60℃くらいあるやんけ!!!
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振り返ったら、完全に滑り台クラスの傾斜ですからね・・・・。

それに・・・・どんだけ上っても坂の向こうに海は見えません。
それもそのはず、そもそも向きが逆。
それに、さすがにMissionからは、
フラッと歩いていける距離ではなかったようです・・・。

坂を下ってる途中の公園から、
思い描いてたサンフランシスコの夕焼けの景色が遠くに見えました。
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ふーーーーっ、なんか、本当に遠くに来たなあって思います。
パリとは全然違う街の空気、街の色、街の音。
明日から、タルティーヌの厨房に入るわけですが、
開店以来、他店の厨房でみっちり仕事した経験はないわけです。
遡ると、それはパリで修行してた頃の記憶。
その時と今は違いますが、久しぶりの緊張感。
僕は常々、スタッフに言ってるのは、
「うちでしか出来ない仕事はするな」。
どこに行っても通用するような意識、スピード、クオリティ、
それが出来なきゃ意味がないですからね。
それは僕もそう。
うちでしかシェフできない人間がシェフしてても意味がない。
東京だろうがパリだろうがサンフランシスコだろうが、
どこででもやれるやつの下で働かせてあげたい。
うちの2番やるんなら、うちのマネージャーやるんなら、
どこででも2番張れるよう、マネージャー任せられるよう、
そんな仕事のクオリティを求めます。
ここでしかやれないから、ここでやってるんじゃなくて、
ここでやりたいから、ここでやってると認めさせるには、
小さな箱の中の基準じゃなくて、
もっと大きな枠で闘えるようにいつも意識しとくべきだと思うんです。

明日、見知らぬ現場に入った自分が何を思うか。
何は出来て、何は出来ないのか。そして、どれくらいで把握できるのか。
岸部で待ってくれてる子たちに僕は、
今どんな自分でいるのかを、外部に当ててみて測ってくるつもりです。
怖さもありますが、ワクワク感のほうが強いですね。
だって、人に使われる立場が久しぶり過ぎて新鮮なんですもん!(笑)

さ、夜も更けてきたことですし、
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坂を下って、散歩中に見つけた良さげなお店で晩ご飯。
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本当にここら辺はオシャレなお店が多いんです。
逆に、いわゆる観光地的な「カルフォルニアキュイジーヌ」のお店を、
探す方が難しいくらい。あ、ハンバーガーとかはありますけどね。
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とりあえず席につき、明日からタルティーヌで研修する旨を伝え、
若干の身内感を醸し出した後に、お任せでお願いすることに。
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全くどんな料理が出てくるか想像もつかないので、
ここはワインも料理も全部載せでご紹介しますね。
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いかがでしたでしょうか?
結構、「意外!」って反応が多いんじゃないかと。
僕も、「アメリカの料理」や「カルフォルニアキュイジーヌ」とか、
全然ピンと来ませんでしたが、
彼らも日本と同じように、フランスなど世界各地で学んだ後、
自分の国に戻り、その地の食材を使った料理を提供しているわけです。
その中で、ここサンフランシスコは、オレゴンなどと並び、
今、最もオーガニックの精神が根付いてる土地なんじゃないかと。
料理も、食材に無駄な負荷をかけず、シンプルで素材を活かした構成。
身体にも心にも気持ちの良い、楽しい時間でした。

そんな料理と空間を作り出してるメンツは、こちら。
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なんか良い感じに適当で(笑)、とってもステキなチームでした。
空気は箱からじゃなく、やっぱり人から生まれるんですね。

明日が初日なんで少し控えようかと思ったんですけど、
サンフランシスコ初夜ということでテンションも上がり、
自分へのお祝いもかねて・・・という名目で、
いつも通り、普通に飲んでしまいました(笑)

さーて、次はタルティーヌの厨房へと入らせていただきます。
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by monsieur-enfant | 2014-04-10 12:52 | サンフランシスコ 2014

カジュアル・・・?

・・・・・ということで、
って書き出しで大丈夫ですか?
サンフランシスコに発ちますけど、ついてこれてますか?

ですが、ご安心ください。
「まだついて行けてない」って方の為に、
きっちり時間を間違えて乗り遅れておきましたから(笑)

まあねー、散々フランスでわちゃわちゃしてから、
まだ半年しか経ってないわけですから、
こっちも海外旅行の感覚は残ってるはずなんですよ。
毎回ね、いろいろハプニングは期待はされますけど、
申し訳ないですが今回ばかりは、
淡々と進めさせていただ・・・・く予定だったんですけどねー。

「すいません!遅くなっちゃいました!」
と、空港の受付に着いたのは、16時50分。
国際線ですから、もっと早く着いておかなきゃいけないのですが、
とりあえず1時間10分前、ゆっくりする間もないですが、
なんとか滑り込めた範囲やな・・・・と思ってたら、
「・・・・何時の便ですか?」
いやいやいや、変わった質問しますね。
次の便に決まってるじゃないですか(笑)
「18時の便なんです。すいません、到着遅くなってしまって」
「お客様・・・・・・、17時ですけど」
「・・・・・・・・へ?」
「18時ではなく、17時発ですけど・・・」

・・・・僕は、意外に冷静でしたよ。
一瞬、「どうすりゃ・・・!?」みたいに焦りましたが、
よく考えてみてくださいよ、
17時発の便に16時50分に着いてるんですよ。
どうにかなるわけないじゃないですか。
ただ、冷静だったのは、
単に一瞬にして全身の血の気が引いたからという説もありますけどね。

ただ、救いだったのは、
ソウル経由での翌日サンフランシスコ発だったこと。
これが直行便だったら完全アウトでした。
なので、最悪、翌日の仁川発の便の出発間に合うように、
ソウル入りすれば良いわけで。

ただ、救われなかったのは、到着時間を伝えられ、
わざわざ仁川まで迎えに来てくれてたソウルの友人・・・。
結局、3時間後くらいのソウル行きの空席に乗せてもらえたので、
0時くらいにソウルに着くことに。
そして、家に帰ってまたその時間に出直しさせられる友人1名・・・。
それでも嫌な顔一つせず、
夜中1時のプルコギに付き合ってくれた彼を前に、
僕は心の中で、「もう絶対迷惑はかけまい。」と誓ったのでした。
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しっかしサンフランシスコがメインなので油断してましたが、
このときマイナス10℃だったソウルの寒さにはやられましたね(笑)
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全然ゆっくりできませんでしたが、帰りも仁川経由。
またそのとき、ゆっくりサンフランシスコの土産話でもするからね。
ジョンさん、ありがとう!行ってくるね!サランヘヨー!
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・・・・・と!サンフランシスコ、到着!!!
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さすがにね、仁川から乗ってしまえば、
僕も、「着かない」というわけはないですから。

さて。

さて、どうしよう。

予備知識は本当にゼロに等しい。
フランスは行く前から画像などでもよく見てましたが、
アメリカは全く見てません。直前に空港で「るるぶ」買ったくらい。
「BART」なるものに乗ると、市内までビュンと行けるって聞いてたので、
「BART・・・BART・・・・」と、とりあえず書いてあるほうに歩き、
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全く分からない券売機で、
理解するまでもなく無理矢理チケットを買うことに成功。
で、怪しい匂いはしましたが、とりあえず乗ってみることに。
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どうやら市内の方に向かってる様子。
降りる駅も、どっちか迷いましたが、選択した方で合ってたみたい。
そんなときだってあるんです!!いざ、地上へ!!
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おおおお!!空が、空が違う(気がする)!!!!
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来たーーーーー!!!!シスコーーーーーー!!!!
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地上に出ると、すぐにデカいPOLICEがいたので、
行きたいStreetをquestionしてみました。
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お店まで、そんなに遠くないみたい。
初めて見る景色、初めて感じる空気、キョロキョロしながら、
「うわー、サンフランシスコっぽいなあ」って呟いてました。
あくまで雰囲気。なんとなく、ってやつですね。
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そんななか、ひときわ燦々とサンフランシスコの太陽が降り注ぐ交差点が。
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その交差点に・・・・、
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やっぱここだーーーーー!!!
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来れたーーーー!!一人で来れたーーーーー!!(笑)

興奮おさまらない中、ゆっくり店内に入る。
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いやあ、本当に来ちゃいました。
1ヶ月前までは来る予定も無かった場所に、
ただ本で見て「行きたいなあ」と思ってただけの場所に、
今、こうして立ってる不思議。
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本当に、「縁」ですね。
その縁によって、自分一人では叶えれなかったことが、
こうして実現していったりもするわけです。
ありがたいことです、本当に。

サンフランシスコに来る前、
メールでやり取りさせてもらってた女性を待つ間、
僕も席に座って昼食をいただくことに。
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うわあ・・・・・旨いねえ・・・、しみじみ旨い。
ただ、例に漏れずデカい。さすがアメリカン。

周りにはたくさんのお客さんがいます。
ベーカリーでありながら、店の三分の二くらいは客席です。
年齢層は幅広く、各々好き勝手に自分の時間を楽しんでる様子。
その自由な空気が、この店の空気として充満し、
居心地の良い空間になってるんでしょうね。

「うちはカジュアルなお店なんで、
コックコートは持って来ないでくださいね」
大阪からやり取りさせてもらってた方に言われてた言葉。

はいはい、あれね、NYスタイル的な(カルフォルニアですけどね)、
キャップにTシャツみたいなラフな恰好で来いってことね、
そう単純に考えていましたが、
一つ引っかかってたワードがあったんです。
それは「カジュアル」。・・・・カジュアルってなんやろ。
パン屋って基本カジュアルなんじゃないの・・・?と思ってましたし、
この段階で「カジュアル」が理解できたかと言うと、
決してそうではありません。
ただ、一つ分かってしまったのは、
「うちは決して、『カジュアル』な店・・・では、ないんやなあ・・・」、ってこと。
それだけは感じました。

朧げながらも、明確な違和感として・・・・。
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by monsieur-enfant | 2014-04-09 04:05 | サンフランシスコ 2014

覚えてますかね。
以前、ソウルの東大門にて、
3ヶ月、らしくない「顧問」的なお仕事をさせてもらったことを。

そのときに入り浸ってた場所がありまして。
会社が大きかったもんで、「図書室」なるものがあったんです。
韓国の本はもちろん、日本やフランスなど、
世界中の食に関する本が集められていました。

そこで、一冊の本に出会いました。
普段パンの本なんか「ようこんなん本にするなぁ・・・」、
程度にしか思わない僕が、
一瞬で、「わ!旨そ!」と釘付けになりました。
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そのお店の名は「TARTINE BAKARY」
そこに映る、おおらかで表情豊かなパンに会いに行きたくなりました。
写真から香りが漂ってくるようなパン、なかなかないですから。

その時からですかね、薄っすら「アメリカ」という存在がチラつき始めたのは。

そんな時、当たり前のようパリに行ったのに感じてしまった違和感。
僕個人としては、今でも暮らしたい街であることに間違いはない一方、
だからこそ、組織として変革を迫られてる時に来る場所ではないなと。

昨年の9月、パリを発つときには決めてました。
「しばらく、お別れしよう」って。

それからしばらく考えてました。
毎年9月のバカンス、フランス以外となると・・・・って。
で、候補は3つあるんです。
やっぱり異文化の仕事ですから、僕はもっともっと掘り下げたい。
僕は技術で仕事をするタイプではないので、
「パンを焼く」という行為の本質や、
それを焼くことを生業にしてる人のナリに触れたい。
華やかでなくても、有名でなくてもいいから、
生々しい生活の中にあるパンや職人に触れたい。
そうなると僕の中では、トルコやモロッコなんですよね。
なんとなく、ですけど。

と、もう一つは、「アメリカ」。
なぜ、ざっくり「アメリカ」かと言いますと、
本当に興味なかったので、全く地理がわからない。
NYだったりLAだったりは聞いたことありますけど、
アメリカのスケール感に合わせた若干の拡大はあれども、
渋谷と品川くらいの距離感だと思ってましたもん。
合わせて「大都会」みたいなね。
カルフォルニアってとこと、サンフランシスコってとこと、
別々に存在してる街だと思ってましたし。

アメリカに興味を持ち始めた大きな理由の一つには、
先に書いたようにタルティーヌの影響は大きいと思いますが、
もう一つ潜在的な理由があったんです。
それは、僕の中の燻ぶりと、
勝手に背負い込んできた荷物による精神的疲労です。
僕は常々言ってることの一つに、
「パンは僕にとって表現媒体。
パン職人である以前に表現者であらねばならない。」
という、スタッフなんかは聞き飽きたであろうフレーズがあります。

じゃあ、僕のパンは自分の何を表現してるんだろう。
この店を始めた6年目7年目くらいから、
その自問自答にずっと苛まれてきました。

僕が「表現してる」と思ってたことなんて、
自分が美味しいと思う味や香り、食感。
そして経験に基づくその組み合わせの妙だったり、
想いだったり感じたことだったり。
所詮・・・・とまで卑下するつもりはないですが、
うん、結構表面的なものが多いんですよね。
いや、ちょっと違うかな。決して表面的なものでもないかな。
でも、いわゆる「表現」の根っこの部分って、
もっと深いところの、
もっと自分を解放させたところにあると思うんですよ。

僕は、そこは開けてなかったんですよね。
いや、開けれなかった、のほうが正しいかな。
なぜなら僕のパンの表現とは、
パンとは似て非なる、「pain」としての表現なのです。
原則として「フランス」があり、
歴史、文化、精神性という、
重く深い定義という名の縛りがあり、
縋り付く場所であると同時に、
囚われ抜け出せない場所でもあったんです。

その原因が過剰な敬意というのか、
はたまた敬意という名の依存というのか、
そこまでハッキリわかったわけではありませんが、
でも、そこからある意味解き放たれない限り、
シュクレクールに変化は生まれないのは明らかでした。
良い意味、「フランス」に固執し続け、
悪い意味、「フランス」に囚われ過ぎてきたことが、
僕という人間の内側から出てくるものを表現することへの、
源にもなり足枷にもなっていた気がするんです。
そこに息苦しさを感じてきてたところに、
拡声器でも使わない限り振り返ってももらえないような場所から、
毎日大声で「フランスはね!」「Painってね!」って、
頼まれもしないのに勝手に叫び続けた疲労が蓄積して、
心の上に重たく圧し掛かっちゃってたんでしょうね。
なんか、晴れない日が続いてたんです、数年。
そこからの抜け出し方が、全く分からなかったんですよね・・・。

そんな年の瀬迫るある日、
東京の尊敬するシェフからパンの打診がありました。
「2号店で出すパンを、岩永さんとこで何とかできないか」と。
店はもちろん東京です。
驚きましたが、どうやら本気のよう。
どんなパンをイメージしてるのか、そんなやり取りの中でした。
「こんなパンはどう?」と送られてきた写メが、
この文章だらけの記事の冒頭に、
一枚貼り付けられてる本と同じ本の写メだったんです。
思わず、「あ!そこ、今唯一行きたいと思ってるパン屋ですよ!」
と、一切そんな話もしたことないのに同じ本が出てきたことに、
興奮気味にメールを返すと、
「あ、そうなの?ちょっと待ってて」、と。
あ、仕事中で手が離せなくなったのかなぁ・・・と思って、
今度の夏のバカンスには行ってみようかと思ってる旨を、
ウキウキしながらメールで送ろうとしてたところ、
「ちょっと待っててね。今、研修の打診してるから」
・・・・・ん?え!?いや、ちょっと!!!
こっちの予定も一切聞かれてないし!!!
冗談かと思ったら数分後、
「あ、来て良いって」
・・・・って!、こっちは行くとも言ってなければ、
むしろ行きたいとすら言ってないんですけど!!
「大丈夫、英語ベラベラの、
日本№1ベーカーが行くって言っといたから」
いやいやいや!!ドSもええとこ!!!
英語力、中1の2学期でつまずいたまんまやし!!、
もうこの際、日本№1ベーカーのくだりは、
どうでも良くなるくらい英語が無理過ぎますから!!!
「・・・・いやぁ、うち、バカンスが夏なもんで、ですね。
ちょうど夏にサンフランシスコ行こっかなぁって思ってたんです」
「・・・・そう?ちょっと残念だねぇ」
・・・・・って!勝手に無許可で申し込んどいて、
断るこっちがヤボみたいな空気出されてるんですけど!!!
「もう行きます行きます!!ここまで運んでもらったんですから、
あとは伸るか反るかですからね!!行きますとも!!」
「そう?それは良かった。岩永さん、きっと引き寄せですよ。」
・・・・・・って、違ーーーう!!!引き寄せではなぁいっ!!!
むしろハメられた感が凄いんですけどーーー!!!
「そういうとこ、岩永さんスゴいですよね」
・・・・・・・って、いやいや本当、
マジで聞きますけど、逃げれなくしたの誰ですか(笑)


というわけで、ものの半月もない期間での出発という、
全く予定のなかったサンフランシスコ行きが急遽決まったのでした。
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by monsieur-enfant | 2014-04-08 00:56 | サンフランシスコ 2014