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なないろめがね

あとがき・・・

ちょっと遅くなってしまいましたが、目当てのパンの焼き上がりを待って空港へ。
RERに飛び乗ったものの、嫌な予感がしたので尋ねてみると、
「シャルルドゴールは次の列車だよ」と。
珍しく危険回避と思いきや、シャルルドゴール2駅で下車しなきゃいけないところを
シャルルドゴール1駅で下車。ここは主に空港利用の駐車スペース。
また一瞬ヒヤリとしましたが、なんとか飛行機には間に合いました。
焼きあがってすぐを紙袋に詰めたパンたちは、機内へ持ち込み。
どんな輸入業者よりもフレッシュな状態での配達。関空に到着後、シュクレへ直行。
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さすがにヴィエノワズリーはヘナヘナになっちゃいました。
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夏休み明けの仕込み開始日だったので皆で食べました。
これだけタイムロスがないと、パリで食べてるまんまの感動です。
立ち昇り膨らむ粉の香り、話ししか聞いてなかった圧倒的なバターの違い。
それらを埋めるために僕が何をし何に苦しみ何と闘っているのか、
うちの子たちに少しでも届けれたのなら嬉しいことです。

まだ3ヶ月前のこと。でも、もう遠い昔のことのよう。
ブログを読み返しても「昨日のように・・・」なんてとんでもない。
すでに懐かしさすら感じます。胸がキュンと締め付けられます。
完全に恋ですね。遠恋ですが、付き合って6年になります(笑)
みなさん、どうかこの恋を応援してくださいね!
僕も頑張って育んでいきます!
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by monsieur-enfant | 2008-12-30 02:17 | フランス 2008

想い

パリ最後の朝。
今朝はどこに行くか決めていた。
さよならの前に、ちゃんと行かなきゃいけない場所。
まだ陽が昇りきる前の街を歩く。視線も心も、しっかりと「そこ」を見据えながら。

レピュブリックからメトロでオテル ド ビルへ。
朝の澄み切った空気の中、澄み渡った空に飛行機雲の無数の落書きが走る。
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日本では、この空の落書きを見上げては遠いフランスに想いを馳せ、
パリでは、あの飛行機に僕は連れ去られてしまうんだという寂しさに胸を締め付けられる。

まだ眠っているのか、何も話しかけてこない静かな街を更に歩く。
何度来たかわからない、それでもこれからも何度と無く訪れるだろうあの場所へ。
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まだ中に入れず、前を通り過ぎ、橋からセーヌを見下ろす。
遠い東の空から、徐々に朝日が白黒の街に色を挿していく。
緩やかで穏やかなセーヌの流れ。その水の戯れる声を聴きに河岸へ降りる。
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見上げると、眩しさに目を覚ましたのか重い目蓋をゆっくりと持ち上げる白いカテドラル。
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あなたに逢いに来た。
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時間と共に開け放たれた扉をくぐる。
中に入ったと言うよりは、むしろ扉を隔てた違う空間へと招かれたかのような、
室内にして圧倒的な広がりと存在感を感じさせられる。
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幾千もの人が歩き、
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幾千もの人が見上げ、
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そして
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幾千もの人の心を照らしてきた光
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ここに言葉は要りません。というより思考そのものが不要とさえ思えてくる。
身体ごと、心ごと・・・ここに漂う澱みの無い空気と同化させてみると、
いかに己が煩悩に溺れている愚かで小さな存在かを思い知らされる。

ただ・・・それも人なんじゃないかな、その醜さだって自分自身なんじゃないかな・・・
最近はそう思うようになってきた。むしろ人なんて醜く不完全でしかりとさえ思うのです。
醜さ故に憧れ、醜さ故に努力し、醜さ故の嫉妬や劣等感に苛まれる。
醜さや不完全さを餌に巣食う煩悩の数々。
さらにその煩悩を餌に取り巻く入り乱れた人間模様。
その生々しい人間模様だって、人が「生きてる」という証なんじゃないでしょうか。
必死に生きている「生」の匂いがプンプンするじゃないですか。
そんな「生きる」というなかで、「今」を憂う人らがあまりに多い気がします。
「何を頑張ればいいかわからない」などとほざきながら言い訳の唾は吐き散らかすくせに、
頑張らなきゃいけないときがくれば逃げ出すカスどもの多さ。
まるで昔の自分を見てるようで反吐が出ます。
嬉しいとき、楽しいとき、どこの馬鹿がボロを出すでしょうか?
ホントに苦しいとき、ホントに辛いとき、
くだらない建て前や安っぽい自尊心が剥ぎ取られ、
弱く醜い自分がむき出しに晒されたときに何を想いどう振る舞えるのか、
そこで初めて「人」としての真価が問われるんじゃないでしょうか。
そこで逃げてどうするの?そこで投げ出してどうするの?
僕らが生きてる「今」だって、まだまだ過程でしかないんです。
言葉も知識も与えられていない「不完全」でみんな生まれてきて、
放置されるだけで死んでしまうような「不完全」で生まれてきて、
その火が燃え尽きる最後の日まで、
その授かった「生」を鍛錬し続けるのが僕らの責務やと思います。
生きてる者の・・・生きる権利を与えられてる者の使命やと思います。
すぐ目の前に現れる「結果」は、やがて新たな結果へとすぐにすり替えられ、
荒んだ日常の中の小さな「安堵」や「喜び」といった次に進む力に過ぎず、
長い時間を経て出た「結果」は、たとえ世の中が変わろうとも、
必ずしも「結果」=「成功」じゃなかったとしても、
いつか必ず自分の中で決して変わらぬ何かに形を変え息づく大きな力になるはずです。
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この場所には無数の想いが飛び交い、
心温まる優しい祈りから、息が詰まるほど切実な祈りや懺悔が毎日繰り返されます。
僕のような者の軽薄な償いの聖心なんてものは所詮聞き入れられるものではなく、
またその償いを抱えたままいつものように追い返される。
懺悔し楽になるなんて甘いこと、神は許してくれないのだろう。
神に許しを請うほど、懺悔の気持ちもないのかも知れない。
過去に囚われてるフリをしながら、実は過去に甘え依存してるだけ。
未来を切り拓く勇気も無ければ、今を受け止める強さも無い。
ここは僕にとって自分の弱さと素直に向き合える数少ない貴重な場所でもあるんです。
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さぁ、僕のフランスの旅もやっと終わりに近づきました。
短いながらも、自分の足跡を辿ったり、いろんな人や街に出逢えたり、
沢山のものや人に触れ、沢山のものをもらいました。
たいした予定も立てずに行った割には内容の濃い旅やったと思います。
そしてもう一つ大きな収穫は、そんなに「帰りたくない」と思わなかったことです。
それは前回は無かったシュクレだったりモンテベロだったり、
もちろんそこで待っててくれてるスタッフだったり、お客さんだったり・・・
帰る場所があるって嬉しいもんですね。

最後に大好きなブーランジュリ 「デュ パン エ デジデ」に寄り、
帰国後直行しなきゃいけない厨房で待つ皆にpainを買って帰ります。
目当てのpainを待つ間、シェフが出てきてくれて話しもできましたし、
帰り際には働いてる友人も出てきてくれてお別れもできました。
後に友人が、シェフが言ってた僕の印象を連絡してくれました。
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「Il a une bonne tete」(彼は良い顔をしてる)
うん、良い誉め言葉です。
抽象的ですが、僕も人を見るときに重視するところですから。
良い仕事をして良い志を持って良い店を構えてる職人から見てそう思ってもらえたのなら
フランスに残りフランス人を喜ばせることより、
日本に帰り何かを伝えることを選択したこの6年間は、
決して間違ってはいなかったんだと胸を張れそうです。
この拙いブログを読んでくださってる方々にも、
少しは僕のルーツやエピソードや想いを紹介することが出来たと思います。
専門学校にも行っておらず、数字や科学的なことは僕にはよくわかりません。
ただ僕は、こうしてみんなにもらったものや感じたことを表現するために
パンを焼いてます。ものを創る源は、決して数字では無いと信じています。
細かいことはどうでもいいと言えば言葉は悪いかも知れませんが、
正直どうでもいいんです(笑)
結局一個一個に想いを込めることしか僕には出来ないのですから。
ですからこうして少しでも僕の想いの原風景を皆さんと共有できたことを、
ホントに嬉しく思っています。
長々と書き連ねましたが、書上げるのに3ヶ月もかかってしまいましたが、
何とか年内に書き終えることができました。
「楽しみにしてる」との声があったから何とか書けました。
お付き合いいただきありがとうございました。
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by monsieur-enfant | 2008-12-29 05:13 | フランス 2008

ダイアモンド

さて、レンヌからパリに戻り、とりあえず荷物を置いてから夜の街へと出向く。
旅の余韻も疲れもあるが、なんせ今夜がフランス滞在最後の夜。
時間も時間でしたし、もちろん予約も入れてないので、
超人気店は避けて、近くの店へ。
と言ってもレピュブリックからレ アルまでですから結構歩きましたけど。
軽く店から阪急南千里駅くらいはありましたね。・・・徒歩3、40分くらいです。
迷いながらも、着きました「ピエロ」
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ちょっとビストロには珍しい怪しい雰囲気。いや、ちゃんとビストロなんですけどね。
地区がお洒落地区だからなのか、部分部分にモダンが組み込まれているんです。
全然嫌味じゃないですよ。むしろこの崩し方は日本人がやると
「ビストロをわかってない」とか言われるんやろなぁって、感心しながら見渡してました。
なによりここはギャルソンがカッコイイ。媚びないし偉ぶらない。いい塩梅。

う~ん・・・ブルターニュ繋がりでシードル頼んだような・・・。
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う~ん・・・これも定かじゃないなぁ。もう3ヶ月前のことですから・・・。
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お肉は羊。
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こう見えて全般的に結構なボリューム。
メニューにも伝統的な郷土料理が多く、味は確か。
「ジャン ポール・エヴァン お勧め」の触れ込みも納得です。

慌しかった数日間を思い浮かべながらキャフェを啜る。
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月並みですが、あっという間に過ぎた日々。
それでも確実に刻まれた、日々の記憶。
その中で過ごした、素敵な場所、素敵な人、素敵な時間。
そしてそれらが相まって繰り広げられた、いくつかの場面、いや、いくつもの場面。
全部全部、上手く言えないけれど・・・・宝物です。

もう夜中なので、金のハンドルで街は飛びまわれませんが、
ブラウン管じゃわからない景色を踏みしめながら、
ダイアモンドのような想い出と共に、パリ最後の夜の眠りにつくのでした。
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by monsieur-enfant | 2008-12-26 06:35 | フランス 2008

心の名画

車でさらに北上、見えてきましたディナンのシンボルの大時計塔。
ブルターニュで一番中世の趣を残してる小さな街です。
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大きな丘の麓に車を止め、川沿いの街を眺める。
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そうこうしてると山間からクラシックカーが。
乗ってるのはみんな良い感じの老夫婦。笑顔を振りまき手も振ってくれました。
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イギリスからも近いので観光客も多いとか。

とりあえず、腹ごしらえ。良い天気なので川沿いのレストランをチョイス。
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狙うはベタですが名物ムール貝。
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僕らには眩しいくらいの陽射しでしたが、ブルターニュの人にとっては貴重な日光。
うつになって自殺者が多いと言われるくらい曇りの多い地方なんです。
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うん、なんだかそんな気分・・・ってなわけで南仏のロゼで乾杯!
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お姫様もはにかんでパチリ。萌えます(笑)
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ぐへ・・・噂には聞いていたが、山盛りもいいところ。奥のフリットも山盛り。
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食べ続けてると、ムール貝を掴んで口に運ぶ単調作業に手がしんどくなってきます(笑)
いやぁ、美味しかったですよ、単純に。でも、もう何も入りません。ぐへ・・・。

さ、お腹もいっぱいになったことですし、丘を登り中世の街へ。
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街のパン屋さんには、これも名物のクイニーアマンが。しかしお腹に入る余地ゼロ。
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見渡す限りの石畳。フランスというより、どこかイギリス的な雰囲気。
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やはり萌えます(笑)
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かなり急な坂道。その左右にはお店が立ち並び、賑わっています。
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上りきると広場があり、下界にいるかのようなお店の充実度。
フランスに来てから、日本に買って帰るお土産を買う暇もなかったので、
ここでチョイスすることに。塩キャラメルと海藻入りの海塩を買いました。
帰りはここからレンヌまで、かなり長い距離を帰らなきゃいけない。
後ろ髪引かれながらも、ディナンを後に。
帰りの車内は、申し訳ないですが爆睡してました(笑)

少し早めに着いたので、昨日行ったら閉まってたパティスリーの支店へ。
「パティスリー ル ダニエル」 
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「ブルターニュといえばダニエル」というほど有名なパティスリー。
シェフが日本好きということもあるのか、どこか日本的な店内。

車を飛ばして、ノルマンディのモン・サン・ミッシェルやサン・マロへ行こうかというプランも
あったんですが、僕らが1泊しかできないこともあり今回のプランになったわけですが、
観光ではとても出来ないことができ、寄れない街に寄れ、触れれない人に触れ、
言葉では言い尽くせないほど満たされた旅でした。
それはひとえに、僕らをもてないしてくれた家族の温かさ。それに尽きると思います。
このブルターニュで過ごした時間全てが、その温もりに包まれ、心を解かれ、
信じられないくらい穏やかな、優しい優しい時を過ごさせてもらえました。

刻まれた時間は、やはりなにがあっても変わらないものです。
なにがあったって、刻まれてしまったことに嘘はないんです。
記憶は、薄れたり汚されたりする時があるかも知れません。
しかし美しい想い出まで汚されることはないでしょう。
人は生き続ける中で、目の前のことに囚われてしまいがちですが、
みんなそれぞれ素敵な時間を過ごしたり、素敵な想い出を抱えたりしてるはずです。
しばらく開けてない心の引き出しを開けてみてください。
埃にまみれた額縁を拭いてみれば、ちゃんとそれぞれが心の名画を持ってるはずです。
殺伐とした日常に齷齪するなか、
たまにはそんな画を取り出して、ゆっくり眺めてみるのも良いのではないでしょうか?

心から、この素敵な家族の幸せと健康を祈っています。
心からのもてなしに、心からの変わること無い感謝を添えて・・・。
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by monsieur-enfant | 2008-12-19 03:22 | フランス 2008

今朝は、ちょっと早起きして、隣町までパンを買いに行きます。
この辺りで一番美味しいブーランジュリだそうです。
ベランダに出ると、9月上旬にして既に結構な冷え具合。
でも今日も天気は良さそうです。
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まだ若干寝ぼけてるのか、うつろな表情のはなちゃん(笑)
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旦那さんが寝坊したので(笑)出発が遅れ、通勤時間と被ってしまいましたが、
渋滞もそこまで酷くなく、結構遠かった朝の買い物先に到着です。
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うんうん、ここは良さげです。美味しそうなパンばかり。
それにしても、当たり前ですが朝早い時間帯に開いてるのはブーランジュリぐらい。
コンビ二やらの無いフランスでは、なにかしらお店が開いててくれるとホッとします。
朝もやのかかった薄暗い時間に、ブーランジュリのシャッターが開いてて、
灯りが燈り、焼きあがるパンの匂いが、そこに人がいることを教えてくれる。
その安心感ったら無いんですよ。
我ながらしんどい仕事やと思いますし、
「勤勉やなぁ・・・」と他人事のように感心しますが、
フランスではそういう心理的役割も担ってる大事な存在なんですよね。

良い香りに包まれた幸せな空間をあとにして、帰路につきます。
王子様をパチリ。
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さあ、食べよう食べよう!食卓に並べたヴィエノワズリーの、なんとも幸せな光景!
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いやぁ、美味しかったぁ。良い朝が迎えられました。
うちもいつか「ヴィエノワズリーづくしの朝食セット」みたいなのやりたいなぁ・・・。

今日はこれから、ピクニック。
この「ピクニック」という選択肢が素敵でしょ?
僕らが逆の立場なら、まず思い浮かばない選択肢です。
「なにもないから、休みの日はたまに来るんです。」ですって。
車でかなり走りましたね。でもどこ走っても素敵な景色。飽きませんね。
ようやく着いたと思ったら、こんな丸太の積まれたただの空き地のようなところに駐車。
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「ピクニック!」と呼ぶには殺風景な殺伐とした景色。
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ま、歩くのは好きやし、こんな体験は観光では出来ませんからね。
ってか、こんなとこでハイキングできるとも思わないだろうし・・・。
だって、馬が走ったりするとこらしいですよ(笑)
子供にとってはこういうのも大事な冒険。さあ、出発!!
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すぐに道は拓け、視界も大きく拓けました。
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と思ったら、また険しい道へ。これぞアドベンチャー(笑)
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アップダウンを繰り返し、木の枝に引っかかり、大地の凹凸を足で踏みしめ、
自然の中に身を委ね歩いていく。森に、遊ばせてもらってるんですね。
遊ばれてる森は、ちょっと地面を滑らしたり、屈まないとぶつかる枝を用意してたり、
僕らが退屈しないようなイタズラをしてきます。
そして仲良くなってくるといろんな表情も見せてきます。
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林檎なんかも「見つけれるかな?」って感じですかね?
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こういう小さな「驚き、スリル、発見、達成感」ってのは、男の子を強くしますよね。
ちょっと情けなげですが(笑)
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そして森は、僕らを喜ばせようともしてくれます。
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きれいに見えるよう、精一杯の光のお化粧です。
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茶色く濁った、なんでもない一本の川。
おそらく道端に流れていても特に気にも留めないかも知れません。
なぜ「綺麗」と思うのか。それはやはり「辿り着いた人しか見れない景色」だから。
なにもしなければ見えないもの、挑まなければ辿り着かない場所、
それは人生も同じです。
代償を差し出してこそ、報酬は得れるわけです。
世の中、報酬の少なさ(お金じゃなくてね)ばかりを嘆く人が多いですが、
報酬は自分の捧げた代償の大きさに確実に比例するはずです。
手にしたい報酬のぶんだけ、何か捧げたのでしょうか?代償を払ったのでしょうか?
僕らはここに少しの時間と少しの労力を捧げました。
その時間と労力のぶん、ささやかながら素敵な報酬をいただきました。
特別な景色があったわけでもありませんが、
特別なことにだけ喜びが隠れてるわけではありません。
つまらないことをつまらないと思うことは簡単です。
でも、何も無ければそれをどう感じるか考えなきゃいけなくなります。
物に溢れ、何を思うかまで仕組まれた施設の中で、
何かを考え感じる心を育むことは、おそらく出来ないんじゃないでしょうか。
何も無いことを嘆くのではなく、あるもので楽しむ豊かさ。
昔の日本にもあったような気がします・・・。
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森と久しぶりに戯れた、貴重な貴重な時間でした。

さ、ブルターニュもそろそろ終わりに近づいてきました。
ここからはディナンという街を目指します。
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by monsieur-enfant | 2008-12-17 12:51 | フランス 2008

さて、車に揺られ、目指すはレンヌ旧市街。
駐車場に車を停めて、歩いて向かいます。
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ここは先ほどの絶品カンパーニュを売ってるブーランジュリ。
でも「美味しいのはそれだけ」というのが見ただけでわかる感じがします・・・。
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さあ、旧市街に入ってきました。
なんでも今ある石造りの街は18世紀ごろかららしく、
それ以前の木造建築は1720年の大火で大半が損失してしまったみたい。
これは市庁舎だったっけな?
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これはオペラ座。
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独特の木造建築。
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ここはサン ピエール大聖堂。
外観は無骨というか堅牢ですが、意外に華やかな内部の装飾です。
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パイプオルガンは4953本ものパイプを備えた壮大なものです。
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この楽器の持つ素晴らしい音色が、今昔問わず、人種や宗教も越えて、
多くの人々の胸を打ち、心を捉え、魅了し、そして支え、救ってきたことでしょう。
その重厚で荘厳な音色は、まさに魂そのものを解放し奏でたような、
強さ、優しさ、物悲しさ、時に狂気に満ちた音の洗礼を頭上から浴びせてくるこの楽器に、
僕はなぜかいつも生物のような体温を感じ、慈しみの念を抱いて見上げるのでした。
この旅でその想いに敬意と追悼の意も付加され、
僕にとってより特別な意味を持つ楽器となりました。

さ、また歩きましょうか。
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この明るさやから僕らも勘違いしてたんですが、実は晩御飯を探してるんですよ。
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ベタですが、ブルターニュといえばガレット。ここに決定です。
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もちろんお供はシードルです。
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なんやったっけなぁ・・・。貝柱とポアローやったっけなぁ・・・。
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いや、不味くないんですよ。美味しいんですよ。でも如何せん単調。仕方ないけど。

ルールとしては、食事とデザートと、2種類のガレットを食べなきゃいけないらしい。
・・・もういらないんですけど・・・。これはチョイスミスのマロンクリーム。甘ったるい・・・。
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家に帰ってから、更に晩御飯が出てくるんじゃないかとドキドキしてましたが、
これが晩御飯でした。多分、時計は7時を回ってたと思うんですが、なんせこの明るさ。
帰ってからも、ダラダラお話させていただきましたがホントに良い家族。
超気ぃ使いぃの僕は、ちょっとした言動にも「あ、やっぱり迷惑かけてるんじゃ・・・」と、
思ってしまうタチなんですが、そんな僕にすらそんなこと思わせないマダムのおもてなし。
今思い出しても温かく、言葉に表しつくせない感謝の念を抱きながら、
レンヌの夜はゆっくり更けていきました。
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by monsieur-enfant | 2008-12-17 02:19 | フランス 2008

「僕」というメッセージ

店のメールボックスに、ブルターニュからメールが来てたのは7月の始めでした。
まぁ、理由は今となってはどうでもよくなってしまったのですが、
日本に行くことになったから、日本に行った際に店に寄って僕に会いたいとのことでした。
何度かメールでやり取りをし、熱い強い想いを感じた僕は、
秋のフランス行きに急遽ブルターニュ訪問を組み込んだのでした。
先のリヨンの結婚式に行く前にも、
「結婚式に参加して帰ってくるだけの為に行くの?」とか言われましたが、
肩書きで付き合ったり、経歴に群がったり、
メールなどで誰でも簡単に顔を見ず言葉を交わすことができるようになった世の中、
古い考えかも知れませんが、やはり真実は「僕自身」にあると思うんです。
想いを伝えたり、信用を得たり、なにより僕をわかってもらうためには、
やはり僕を直接感じてもらうことが一番手っ取り早いと思うわけです。
僕そのものが「メッセージ」となるわけですから。

ま、そんなこんなでレンヌに発つ朝、
ひょんなことで一緒について来ることになった同行者から、
「予約して買ったら時間通りに来ない恐れがある」と的確な判断を下され(笑)、
当日のチケットを買うために一足先にモンパルナス駅まで出発です。
同行者にチケット売場にて見つけてもらえた僕は、一件のお店に向かうことに。
「デ ガトー エ デュ パン」
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ここはエルメやプラザ・アテネで修行した女性シェフのお店。
なによりピエール・マルコリー二などを手がけたデザイナーを起用した店内は、
パリきってのお洒落パン屋さん。あ、奥にはケーキのショーケースもありますよ。
若干30歳。才能ある若者への理解あるパトロンがいるパリならではの産物かと。
パンは小ぶりなものが多く、とても丁寧な仕事がうかがえるものばかり。
良くも悪くも「日本的」ではあるが、
悔しいかな、だからこそ素材の違いが明確に突きつけられる・・・。
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T.G.Vに持ち込み、優雅なプティ デジュネ。
「こういうとき、何考えて食べてるんですか?」と、聞かれることがあります。
いわゆる他店のパンを食べるときとかですよね?
正直、何も考えてないです(笑)
言い方を変えれば、何かを感じた僕がどんな心のリアクションをとるのか楽しみだから、
あえて何も考えないようにしてるんです。
意識することがあるとしたならば、常にフラットな状態で挑もうとすること。
つまり静かな溜池の水面のような状態で物事に対峙するわけです。
投げ込まれた石によってできる波紋を正確に見ようと思ったら、
波打つ水面じゃわからないでしょ?
それと「こうじゃないの?」って 頭で判断してしまうと、
目で見たものの中に先入観や経験という記憶まで作用されてしまい、
今純粋に何を感じたのか、どう感じたのかがわからなくなってしまうんです。
そういう先入観や視覚的要素、経験による推測によってできる心のさざ波を抑えて、
大きいのやら小さいの、軽いのやら重いのやら、
投げ込まれた石に必然的に変わる心の波紋の大きさを、
「へ~、そう感じるんや」って第三者的に見ていたいんです。
素直に感じたことを、常に大事にして生きていくために。

あ~~また脇道に逸れてしまった(笑)
ま、その間にレンヌに着きましたけど。
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待ち合わせとは真逆に出てまい、少々焦りましたがすぐ合流。
マダムと可愛い二人のお子さんがお出迎え。
天気が悪いと聞いてたレンヌでしたが今日は快晴でした。
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レンヌにあるとは知らなかったメトロで移動。バスを乗り継ぎ、お世話になるお宅へ。
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めちゃめちゃサンパなマダムと人懐っこい子供らに囲まれ、
他人に強烈な警戒心を持つ僕も、すんなり打ち解けれました(笑)
ご挨拶遅れましたが、もう一人の家族。はなちゃんです。
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勝手にベランダに出てみれば、広い空と気持ちの良い秋の風。
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実は帰ってきてた旦那さんも降りてきて、早速デジュネの支度に。
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う・・・美味い!何がって・・・全部美味い!この家族ごと美味い!!(笑)
いやぁ、でもホントそんな感じでした。
良い家族に招かれたからこそ、こんなに美味しく感じるんやなぁ・・って。
中でもパンは秀逸。特別個性的ではないのに、しみじみ美味い。
ただ、このパンを売ってるブーランジュリ、美味しいのはこのパンだけなんだと。

フロマージュも登場。
さすがにいくらフランスの食卓でも、いつもこんなにあるわけではないらしい。
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もちろん昼間だろうがなんだろうが、食事のお供はワインですから。

食後は旦那お手製のデセールも。
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実際お腹もパンパンでしたが、もてなしの心に満たされた幸せなひとときでした。
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さぁ、次はレンヌの旧市街に出発です。
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by monsieur-enfant | 2008-12-16 01:15 | フランス 2008

生涯の友へ

昨日とうって変わって、今朝は快晴!!って、もうお昼なんですけど・・・。
いかついジェロムと一夜を共にし、起きたら他の宿泊者はもういませんでした。
リビングに出ると、「良く眠れた?」と、コーヒーを淹れてくれてるジェロム。
毎朝こんな風景は嫌やけど、今日は天気もいいし、まぁいいや(笑)
じゃあ、朝ごはんの前に、僕らが泊まった「ギート」とその周辺を紹介します。
こないだ書いたように、ポツンとある一軒家が宿泊施設になってるのがギート。
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周りはと言いますと・・・・
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ホンットになんにもないんです。
宿はこんな感じ。
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中は思ったより清潔感あってキレイ。入ってすぐがリビング。
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さっき、ジェロムがコーヒー淹れてくれてたキッチン。
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コーヒー淹れてくれてたジェロム。ここでの僕の奥さんです(笑)
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僕らの部屋は普通でしたが、2階はとても素敵です。
こっちも、
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こっちも。
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おっと、ワイフが呼んでるから朝ごはんの準備しなきゃ!
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「天気の良い日は、こうして外で食べるのが最高さ」とジェロム。
昨日のブリオッシュにコーヒー。
そこに更にバターを塗りたくるのはノルマンディ出身だから仕方ないとのこと(笑)
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「ノルマンディはどんなとこ?」
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「日本にはこんな景色はあるのか?」
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「一度パリに戻ってから、明日、ブルターニュのレンヌに発つんよ。」
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「今週末、バカンスを使って、久しぶりに家族に会いに帰るんだ」
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「うん・・・今日の夕方にはロアンヌを発たないと・・・」

大きなブリオッシュを切っては頬張り、コーヒーを啜る。
途切れ途切れの他愛もない話。でも途切れない笑顔。
「良い天気、良い空気に良い景色。美味しいパンに、良い友だち。最高の朝ご飯だ」
とジェロム。こいつ、見かけイカツイけどホントに良いやつでした。
片言の僕の世話を2日間してくれた挙句、「良い友」だなんて・・・。泣きそうでした・・・。

さ、あんまりゆっくりもしてられない。
だってパーティーは2日続くんですから!いや、マジで・・・。
早速オリビエの店の車で、今朝までの忌々しい(笑)会場へ。
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ってか・・・・みんなすでに来てるやんっ!!!凄すぎる・・・。
そして恒例の握手&ビズ。これが大変。だって全員やねんもん。
昨日たらふく飲んだ、フランボワーズ入りのアペリティフ。
ちなみに牧場を飛び回ってるハチも入ってます・・・。
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昨日は雨でこの辺の景色もいまいちでしたが今日は見てください。牛しかいませんけど。
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てっきり今日は友人だけかと思ってたら・・・・驚愕のフルメンバー!
あ~・・・なんて良い人らなんやろ・・・と、つくづく感じます。
この新郎新婦の為に「2日間」という時間を差し出してるわけですからね。
なかなか出来ないですよ・・・ホント。
「豊かさ」の価値観が全く違いますからね。
お金や物じゃなく、こっちは「時間」。
その大事なものを捧げることが何よりのお祝いなんです。
忙しい日本人なら、どっちか片方に顔出せたらええわ・・・くらいでしょ。
「祝」なんて書いてるだけでとりあえずお金を入れてるご祝儀なんかより、
身体ごと、心ごと、新郎新婦に差し出してる気がするんですよね。
ま、お金もありきですけど、そんな空気に溢れた式場はホントにあったかかったです。

会場に入るとすでに料理はスタンバイ。
今日はバイキング形式やね。
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とりに行くのは「誕生日月」ごと。司会の人に呼ばれた月だけ取りにいけるわけです。
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僕の向かいに座ってた・・・あかん、もう名前忘れてしまった。
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軽い挨拶から始まり、何するかと思ったら今日はご飯食べながらカラオケ(笑)
でも、そうゆっくりはしてられない。刻々と帰りの時間が迫ってくる。
もちろん新郎新婦に送ってもらうわけにいかないので、
オリビエが頼んでくれました。
僕の帰りの手配をしてるだけで、もうお互い泣きそうでした。
時間がきて、邪魔しちゃいけないと思い周りにだけ挨拶して帰ろうとしたら・・・
「ありがとう!!」
「アユム~!また来いよ~!」
「さよなら~!!」
「良い旅を!!」
って・・・。
あかん・・・書いてる今も泣きそうです。
僕が帰るのを見つけたみんなが、カラオケそっちのけで立ち上がって手を振って・・・。
とてもカメラ向ける余裕なんて無かったです。
「ブワッ」って、涙が溢れ出しました。
人前であんなに泣いたのっていつ以来やろ・・・。
単純に嬉しくて寂しくて。
でも一番大きかったのは「申し訳なさ」でした。
いっぱい気を使ってもらって、いっぱい話しかけてもらって、
僕はその想いの2割くらいしか返せてないんじゃないかな・・・。
そんな僕に・・・。
言いたかった。歩を止めて、感謝の言葉、申し訳ない気持ち、そして出逢えた喜びを。
悔しいなぁ・・。伝えられないって、悔しいな・・・。
大きく手を振って、涙が溢れるのは諦めて、
声が漏れないように震える唇を噤むので精一杯でした。
写真には残ってないけど、まぶたに焼き付けたこの景色を、
色褪せぬよう、ちゃんと心のフォルダに大事にしまっておきます。

あ~~~あかん、外出たらオリビエ泣いてるやん。
多分、お互い「ありがとう」「ありがとう」って連呼してただけやと思います。
子供のように、声を上げて、ただ抱き合って身体叩き合って・・・。
僕、日本に3人くらいしか友だちいませんけど、
ここにこんな素敵な友だちがいました。
オレリーも、大きな肩を揺すって泣いてくれてます(怒られるかな・・・)。
「アユムが来てくれたことが最高のプレゼントだった・・・」って。
じゃあ、来て良かったんだよね。
絶対、来て良かったよね。
ありがとう。こちらこそありがとう。
心からの涙を流せる友を持って、僕は幸せ者です。

ちょっぴりセンチな帰りの車内でしたが、
バカがつくほど陽気な人に送っていただき、しんみりせずに帰れました。
何回道に迷っても、何回通行禁止に進入しても、何回突き当りを引き返しても、
ケラケラ笑ってましたが、僕は正直間に合わないのを覚悟してましたよ・・・。
ってか、駅前にある場違いな建物は「トロワグロ」やん!!
ま、知ってても寄れませんでしたが、
それで何となく「ロアンヌ」って聞いたことあったんかな。

また来れるかな。また逢えるかな。ロアンヌのみんな、ありがとね。

ロアンヌからなんだかんだで5時間くらい。
今日のパリの宿は2日目と同じ。
出る時に散々「この宿、可愛い!」って褒めちぎって予約しときました。
・・・そのせいなんやろか。
そのときは小さな部屋やったのが、今日は最上階のデカイ部屋。ベッド5つ(笑)
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天井もこんなん。
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もちろん値段は同じ。さすがパリジャン、粋なことしてくれる。
「今頃、まだ飲んでるんかなぁ・・・」って、思いを馳せながら見下ろすパリの街。
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見上げれば満月。「おつかれさん」って労ってくれてるのかな・・・。
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別れしな、「Tシャツ貸して!!」って言われて差し出したTシャツ。
オリビエの店で仕事した時にもらったTシャツ。
おもむろに車のボンネットに広げ、書きなぐったメッセージ。
また胸がギューッと締め付けられる。
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オリビエのメッセージの最後には、
「生涯の友へ」

わかってる。ちゃ~んと届いてるよ。
帰国してすぐ届いたメールは、未だに返信してないけどね(笑)
さ、フランス滞在も3分の2を終了。
えっと・・・次はブルターニュかぁ・・・また濃いなぁ・・・。
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by monsieur-enfant | 2008-12-11 23:58 | フランス 2008

「24」

無事、パンを送り出し、僕らは一旦オリビエ宅に向かうことに。
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その途中に、オリビエが独立前に最後に働いた、近所のパン屋さんに寄り道。
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中に入ると、美味しそうなものばかり。
決して凝ったものはないけれど、生活の中に溶け込んでいるパンやお菓子ばかり。
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この窯で焼いてるんですね。
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薪も常に用意してます。
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無造作に、しかしここにいるのが当たり前のように。そして、一つの景色のように・・・。
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ここにあること、それだけが存在理由。
ここにあることありきの民の生活。
特別じゃなくてもいい。
どことも張り合わなくてもいい。
隣町に知れ渡らなくてもいい。
特別何かを主張する必要もない。
ただここに在り続けることが喜び。
「良いパン屋の近くに住んでる」・・それが近所の人の小さな幸せ。
10年経ったら・・・シュクレもそんな店になれるかなぁ。
10年経ったら・・・みんなにそう思ってもらえるかなぁ。
10年経ったら、この街の古びた一つの景色となり、
10年経っても飽きずについてきてくださったお客さんの為にパンを焼き続けてるなら、
「Boulangerie」の屋号にも、少しは顔向けできるのかなぁ・・・・。

さ、オリビエ宅に到着。まずは腹ごしらえ。
「式の時にいっぱい食べるから軽めで」って言っときながらも、それなりの量。
先ほどのパンと、地元のワインも添えて。
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これは豚ですね。結局ちゃんとした食事に。無論、お腹いっぱいです。
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昨日はすぐに移動したから見れなかったオリビエ宅をご案内します。
まずは、小さいけど素敵なお庭。
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奥の建物は、倉庫とワインセラー。僕が越して来るなら2階をくれるそう。
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ここは次女のローラの部屋。
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ここは遊び場。
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ここは長女のユミの部屋。
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「え?一人で寝てんの?」と聞くと、
「だってもう4歳だよ!?」って。そりゃ自立も早いわな。
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庭でジェロムがタバコを吸ってると、着替え中のオレリーが登場。
・・・・ですが、バスタオル1枚でタバコ吹かしてる新婦を写真には撮れず(笑)
オレリーを見つめる僕に、「アユムは変わらないね。私は変わった?」と、痛い質問。
また僕も嘘がつけないタチなもので「う・・う~ん。ちょっとだけ・・・・ぽっちゃりしたかな?」
実際は3回りくらい大きくなってる。めちゃめちゃ貫禄あるもん。
「太ったでしょ?」と、オレリー。「ぎくっ」・・・顔に出る馬鹿な正直ものの僕。
「子供二人産んだんだもん。仕方ないわ」 
フーッと、タバコを吹かせながらオレリー。マジで貫禄あるわ(笑)
さ、ではお待たせ。オリビエの髪をセットしてるオレリーです。さすが美容師さん。
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出発に手惑い、結構急ぎの出発。僕はとりあえず新郎新婦と式場へ。
やばいな~。雨がポツポツ降ってきたよ・・・。
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式場は、街から少し離れた小高い丘の上。
見渡しても何もない。天気悪いから寒くて寒くて。
そんな中、着飾ったユミエとローラも到着。
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4人でパシャリ。
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続々と人が集まってくる。
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何が大変かと言うと、全員に、男性には握手、女性にはビズをしなきゃいけないこと。
なんせ、誰にしたかしてないか、わからなくなってしまうんです。

めちゃくちゃ気さくに話しかけてくれて、僕が駆けつけたことを大変喜んでくれたご両親。
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友人たちともパシャリ。呼ばれてもいけないんですよね・・・引っ込み思案なもので。
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時計は3時を回ったくらい。ぞろぞろ動き始めました。いよいよ式が始まるのかな?
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と思ったら、最初は調印式みたいなことをするみたい。
「誓いますか?」みたいなこともここでします。奥の額には国旗と写ったサルコジさんが。
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出てきたオレリー、めちゃめちゃ嬉しそう。
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ガタガタガタ・・・・
「なんかな?」と思ったらトラクター到着。・・・・なんか後ろに付いてるやん。
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あははは!荷台奥に2人掛けソファー。手前両脇には、藁で作ったベンチが。
新郎新婦と友人代表は、このトラクターに乗って移動するようです。・・・って僕も乗るの?
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その後ろから来たのは・・・
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こういうの、僕は大事やと思います。
なんか、みんなが参加してるんですよね。みんなが祝ってるんですよね。
ベタかも知れないけど、新郎新婦を喜ばせようと、みんなが楽しんでるんですよね。
そうこうしてると、「アユム、早く!!」って。やっぱり、あれに乗るんですか・・・。
雨も降ってきて、オレリーのドレスの裾もグチャグチャ。
飛び乗った僕も滑って膝を強打。
そんな中、式場までの緩やかな坂を、ゆっくりゆっくり、この日を噛み締めるかのように、
後続の車のけたたましい祝福のクラクションの中、トラクターは上って行きました。
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式場に入るとビックリ!いつのまにこんなに来てたん!?ってぐらい人がびっしり。
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いつも悪ふざけするフランス人も、このときばかりはお行儀良く。
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なんせ良く歌う。「それさっき歌ったやん」ってぐらい。
でも、こんなに沢山の人に祝福されてる2人は幸せです。
こんなに沢山の人に愛されてる2人を誇らしいとさえ思います。
ただ人数集めた式ではないですもん。
こんなにあったかい結婚式は初めてかもしれません。
さ、式も終わり、外に出ます。
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あ、やっぱりやるんや、ライスシャワー(笑)
バスケやってたオリビエにバスケットボールの祝福も。
投げてくるんかと思ったら、さすがにそれは無かったです。
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帰りもトラクターで、えっちらおっちら。今度はバイクのクラクションと吹かした爆音と(笑)
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戻ってきたら、とりあえずアペと朝焼いたピザで腹ごしらえ。
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この時間が結構長い。
入れ替わり立ち代り僕に話しに来てくれるんですが、
喋れる難易度が低いので話題にも限界が・・・。
お、やっと中の準備ができた様子。
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オレリーは蝶が好きなんです。
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2人の挨拶から、(長い)パーティーの始まり。
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やっと座れた新郎新婦。
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ここから料理がコース仕立てで出てくるんですが、
それと同時に、余興といいますか、友人からの出し物も始まります。
しょっぱなから凝った小芝居。いやぁ、芸達者。それなりに楽しめます。
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よくある風景。「やりたないんやったらやらんかったらええやん」ってくらい、
棒読みの替え歌。
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その後も、「どんだけやんの?」ってくらいの出し物。
新郎新婦を参加させた「新婚さん、いらっしゃい」みたいなもんあり、
恥ずかしスライド写真あり、皆様ご苦労様です。
中盤くらいから酒が回ってきたのか、
どこからか急に歌い始め大合唱になるパターンが
「もうええっちゅうねん」ってくらい繰り返される。もちろんそれに参加もさせられるわけです。
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突然、カンカンが配られる。「ここにメッセージ書いて」って。
ラベルの剥がされたカンカンは、何が入ってるかわからないわけ。
で、「なんかおかずになるようなの・・・」と探しても、
開けてみたらフルーツだった・・・ってなオチを狙ってるわけです。
ってか、ペン、水性やけど・・・。
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料理も終わり、僕らが作ってきたミニャルディーズも並べられました。
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昼3時頃から始まったパーティー。0時を回って、ボチボチ帰る人が出てきた。
「そろそろお開きかな・・・」と思った僕が甘かった。
さっきまで「お楽しみ会」のような出し物が繰り広げられてた舞台がDJブースに変身。
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最悪・・・。こっから明け方7時まで・・・。もう勘弁。
新郎新婦は途中退席。
しかも、まだイベントが残されてるらしい。
途中退席した新郎新婦は今晩の宿を知らず、仕掛け人に案内されるわけ。
パーティーの終わった僕らは、いくつかのヒントを頼りにその宿泊先を捜し当てるわけ。
あの・・・今朝早くからパン焼いてるんですけど・・・。あ、もう24時間経ってるやん・・・。
そんなかでもみんなハイテンション。
「あったあった!!あそこの小屋だ!!」
灯りなんてない真っ暗闇の中、雨でぬかるんだ牧草地を歩く。足元すら見えない。
一張羅のズボンの裾もグチャグチャ。
先陣を切って見つけた車の、赤いテールランプ目指し歩く。
白いライトが当たってるのが小屋。肉眼では存在すら確認できない・・・。
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ま、案の定、ここは新婚初夜に対するお決まりのトークが繰り広げられるわけです。
疲れと呆れで、かなりローテンションの僕は、早く帰りたくて仕方が無かった(笑)
だって新婚初夜もなにも、もう子供2人いて、5年ほど一緒に住んでるんですよ。
冷やかし甲斐も無いですわ。ガッツリ生活臭漂う2人ですから。
白々と夜が明ける頃、宿に到着。
まわり何にも無いので、何組か同じ宿で泊まってるらしい。
静かに入ろうとしたら、ジェロムが「鍵が無い」って。
あぁ・・・申し分ない・・。クラクション鳴らして寝てる人起こして開けてもらう。
「ギード」という、田舎にある一軒屋を宿として貸すシステム。
素敵なお部屋の紹介は、また明日・・・。
いやぁ・・・長い一日やったわ・・・。
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by monsieur-enfant | 2008-12-09 11:42 | フランス 2008

幸福なお仕事

ロアンヌ2日目は、結婚式用のパンとミニャルディーズを作ることからスタートです!
店はバカンス中なので、完全に自分達の式のためだけの仕事。
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僕も昔スタッフの結婚式のコースに添えるパンをコース仕立てで作ったり、
妹の結婚式の為に焼いたパンを軽井沢の式場まで運んだりしたことを思い出します。
昔の友とまた働ける喜び、昔の友の大切な日のパンを焼ける喜び・・・・感無量です。
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ちょっと一息。
フランスではこうした簡単なカフェタイムは「もう飲めん・・」ってくらい多いんです。
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さぁ、窯の温度を下げて、今度はブリオッシュです。
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やっぱね、ブリオッシュはデカイほうが絶対美味いんですよ。
いつかシュクレにも、デカイブリオッシュいっぱい置ける日が・・・って、
勝手に置きますけどね(笑) いつか・・・ね。
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今度はミニャルディーズの仕上げ。
言うなればプティ フール。ま、お茶菓子みたいなもんです。
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何を作ってるかと思えば・・・
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このベタ可愛さ。フランス人ならでは。でも、こういうストレートなの嫌いじゃないです。
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さ、だいぶ用意ができました。
天気は・・・あまり良くないですね・・・。せめて雨だけでも降らなければいいんですが・・・。
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店に搬送用の車も到着。もちろん運転も全部身内でやります。
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準備できたのから積み込みます。
ちなみに手前の青いバケツ・・・全部自家製アペリティフ(食前酒)です。
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積み込んでる合間に、昨日暗くて見えなかった店の全容を拝見。
立派になった元同僚の、人生の節目に立ち会える喜びを改めて感じます。
マダムのオレリーも、隣の美容室でいつもは働いてます。
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事務所のデスクの壁に吊るされた写真を発見。
共通の恩師エリック カイザー(真ん中 左)との写真を押しのけ、
真ん中に僕とのツーショットが・・・。
グッとくる反面、僕はこんなに彼を想って過ごしてあげれてたのだろうか・・・と胸が痛む。
感謝。こんな僕を、こんな場所で忘れずにいてくれてたことに、改めて感謝。
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あと、僕は自分を滅多に撮らないので(結局この旅中は1枚も撮らず・・・)、
なんとも懐かしい写真に6年前を思い返します。
そして、もう2度と着ることはないと思ってたビニールのタブリエ。エプロンですね。
フランスではこれが多いんです。時間が来たら「もう帰れ」と破られるんです(笑)
もう1度着て働けたのが、ここで、今日で、ホントに良かった。
ブーランジェやってて、ホントに良かった。
こんな繋がりをありがとう。こんな友と出逢わせてくれてありがとう。
かけがえの無い想い出を・・・・心からありがとう。
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by monsieur-enfant | 2008-12-08 02:00 | フランス 2008