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なないろめがね

リニューアル前の最終日・・・となる予定だった日に予約したんですが、
あっさり工事の着工が遅れて
「今日で最後かぁ・・・」みたいな感慨には浸れませんでした。
ま、厨房移設プランの着工が半月以上遅れてる僕が言えることじゃないですけどね(笑)

リニュ後の訪問が決まったので、先にリニュ前の記事を書いときます。
中央区槍屋町 「Fujiya1935」
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とはいえ、何度かお邪魔しているお店が改装となるのは、
ワクワクやドキドキはもちろんですが、やはり一抹の寂しさも感じます。
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もうこの景色は見れなくなるんやなぁ・・・と、必要以上に周りを見渡してしまいます。

運転してきた僕が飲めないのに、
自分が飲むわけにはいかない的な雰囲気を一瞬醸し出す演出をしておきながら、
「気にせんと飲みぃや」と言うと、
「ありがとうございます!」とグラスではなく、
何の躊躇もなく「ワインコース」を選択するスタッフI。
ここまでくると気持ちよい反面、ちょっと躊躇する演出自体が面倒くさい(笑)

レモンの冷たいスナック
クロレラの葉
エビ風味のラスク
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手前の黒いのは板じゃなくて箱なんです。開けると、こう。
一口サイズのトリュフ
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これ以上のシャンパンのお供がありますか?
これだけ販売しても、そこそこのビジネスが出来ますよ。

気泡を含ませたトマトのパン モッツァレラ バジル
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カワイ過ぎます。下の水玉もラブリー。

トリュフ風味のとろけるチーズと緑野菜
まず、フィルムに入ったチーズがでてきます。
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次におもむろにココット登場。
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開けるとそこには緑野菜。
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そこにチーズを乗せて蓋をします。
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開けると、こんな感じ。
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温められとろけたチーズに同じく温められ香り立つトリュフ臭。
温野菜に絶好のソースとなり絡みつきます。

岩塩で包み焼きにした稚鮎 サヤインゲンのスープ
まずは運ばれてきながらにして香り立つ、三田GGファームのハーブから。
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そこに岩塩で包み焼きにされた稚鮎が登場。
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横に添えられたのはサヤインゲンのスープ
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岩塩からほじくり返される稚鮎。
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それをドボン!とスープにin!
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並べた稚鮎にスープを流して完成。
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目でも味わえて楽しい美味しい「Fujiya劇場」でした。

プチマリン 燻製にしたカラスミ 鱧
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淡白な鱧とカラスミのコクや塩分が合うのはわかりますが、
両者どっちかというとビジュアル的には地味目な食材で、
それをこれだけポップな一皿に昇華させるセンス。もちろん旨いわけですし。
端々から垣間見る「地力」。スタンダードを軽視しないが故ですかね。

パン
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自分とこのパンが出てくる時、いつも変な汗かきますね。
なんか、娘が嫁に行った先の家で娘に会うような・・・、
別れた彼女が彼氏といる場面で出くわしちゃうような・・・、
「お、おう・・・、げ、元気・・?」みたいな感じ。
良く知ってるんやけど、もう相手さんのものになってて・・・みたいな感じ。
・・・・あれ?またこの妄想例文、いりませんでした?(笑)

あ、リニュ後はパンも変更してますよ。
今までのは、どっちかというと藤原シェフのイメージを形にしようとした感じ。
今は、打合せの時間も無くリニュ-アルしちゃったので、僕のイメージを当てた感じ。
評判は上々のようで、ホッとしてます。
箱に入って出てくるプレゼンも楽しみです。

クリアーなトマトのスープ オリーブオイルのジェラート
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サザエのリングイネ 鮑の肝のフレーク
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毎度ながらパスタも絶品。
これだけ大盛りにしてお腹いっぱい食べたくなる衝動に駆られます。

ふっくらと仕上げた明石産穴子 オクラのソース
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ねっちょりオクラがソース代わり。
でも決して物足りないことはなく交わります。
特筆すべきはメニュー名にもなってる「ふっくら」感。
これ、どうやってるんやろ・・・。

スパイシーな仔豚 アボカド トマト
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ホワイトチョコレートとバラの冷たいマシュマロ
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メロンとパセリのジェラート ミルクのタマゴ
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ミント風味のチョコレート ライムのクリーム ローズマリー
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エスプレッソ
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これが最後の「リニュ前」のFujiya1935さんの記事になります。
そう思うとちょっとキュンキュンしますよね。
ここで生まれ、ここで苦しみ、ここで愛され、ここで育まれた、
一日一日真剣に人と料理と向き合ってきた歴史が刻まれた店です。
そう思うとね、ちょっと泣きそうになりますもん(笑)
次に書くときはリニュ後のFujiyaさん。
僕と同い年のシェフが、強烈な借金抱えて決断したリニューアル。
同じく同時期に新たな借金生活に入った僕を、かなり勇気づけてくれました(笑)
そんなこんなで、みんな必死でやってるんですよ。
どこも借金終わった頃にはまた借金。
「より良く」と願ってる店は、その繰り返し。
もちろん借り入れが出来るのは実績があればこそなんですが、
現金なんかは残りません。残さなきゃいけないのはわかってるんですけどね。
ビジネスなんて、結果は所詮数字だけの世界なのかも知れませんが、
嫌な思いを我慢して数字だけを重視するのと、
数字は残らないけど、今、やりたいことやれてるよ!っていうのと、
心の健康状態は全然違うわけです。
もちろんね、綺麗ごと抜きにして両方欲しいですけど(笑)、
でもね、魂腐らせちゃダメだと思うんです。
人生は「今」だけじゃないですからね。腐っちゃったらもう頑張れないじゃないですか。
身体と心が元気なら、いつか、いつかね、
やったぶんだけいろいろちょっとずつでも返ってくる日が来ると思うんです。
ま、そう思わないとやってられないってのもありますけどね(笑)

僕は迷ったら、選択した側を歩く自分は、
自分が応援できる自分なのか否かと自問自答します。
自分が一番自分と過ごす時間の長い人物なわけですから、
自分が応援できない選択をした自分なんかと一緒にはいれないわけですよ。
自分にすら応援されない「今」の自分を、
正しい選択をして生きてる人物だとは思えませんからね。
自分を尊敬したり認めたり、なかなか出来ない時だからこそ、
せめて「頑張れ」と言ってあげたいし、言われる自分でいたいと思うわけです。

そうやって自分で自分を応援し鼓舞しながら歩んでる人生ですが、
ときどきえらい寂しくなるのは歳のせいでしょうか・・・(笑)
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by monsieur-enfant | 2010-10-22 02:23 | Fujiya1935

らしさ。

走り続けた時間の流れを一度止め、
大阪ではまだ未知だった世界を発信してきた舞台の改装に踏み切ってから、
もう二ヶ月・・・いや三ヶ月くらいになるのかなぁ。

新たな歴史を刻むために、
より「今」のFujiya1935を表現するために、
本日より、第二幕が開幕します。





・・・・みたいな堅苦しい前置きは、このお店には似合わない気がします。
だって・・・・レセプション前日の夜中で、この有様でしたから(笑)
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この日は、改装休み中一度は店に来るだろうと思ってたら一度も来なかったうえに、
新しいパンのプレゼンも出来てないのに発注のメールが先に飛び込んできたことを受け、
これは「お前が来い」という藤原シェフの無言のメッセージやな・・・と察して、
仕事終わらせて参上仕ったわけです。ま、だいたいいつもこんな感じなんですけど(笑)

改装が始まってから訪ねたのは、この日が初めて。
一階に客席のフロアとガラス張りのキッチンが並んでた前のスタイルから、
一階はサルとキッチン。
そのキッチンを横目に階段を上って、二階に客席。
三階はトイレやセラーという外見こそあまり変わらないものの、
中身を丸ごとごっそり作り変えた大改装。
移転も含めて悩んでた日々を経て、この場所で覚悟を決めたリニューアル。
ミシュラン二ッ星のレストランの改装ですから注目を集めないわけはありません。
でも、そのレセプションの前夜、一階のサルは先述の通り。
三階のトイレに至ってはレセにすら間に合わなかったみたい(笑)
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でも「らしい」ですね!(笑)
こういうとこ、Fujiyaさんらしくて大好きです。
こういうユルさ、うちも相通ずるところを感じます・・・。
もちろん好き好んでこうなってるわけじゃないんですけどね、
こういう状況も笑い飛ばせるたくましさって素敵じゃないですか。
今更、せかせかしても仕方がないんですから、開き直ってやるしかないんです!
・・・・結局、5時レセプションスタートの4時まで工事は続いてたようですけど(笑)

レセプションの終わりしなギリギリに顔を出してきました。
会自体に参加する気はなくて(人多いとこは嫌いです)、どうなったのかが気になって。
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前の店で扉があった部分には扉はなく、
足を踏み入れ、数歩入り組んだアプローチの内側にガラスの扉があり、
横目に土や緑を感じながら店内にいざなわれます。
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暗くて見えにくいですが、
これ、前日僕が帰った夜中から、
エルバウのマダムが朝方までかけて作り上げたスペースなんです。
ここを含めてサルや二階の装飾関係、ほとんど手がけてます。
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ご無沙汰しておりますが、相変わらずセンスよろしいです。

一階の広いサルは行ってのお楽しみということで。
総じて北欧風の、重すぎず軽すぎず、「センス」で彩られたシンプルな配色。
ただ・・・、
それだけでは藤原シェフ、とてもじゃないけど我慢できなかったんでしょうね(笑)
シンプルなスペースに違和感満載のこんなの置いてます。
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これが何なのかも、行ってからのお楽しみ。
癒されます・・・デカイですけど。

階段を昇り、
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二階に到着。
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画像は前日に撮ったやつ。
照明のチェックの真っ最中を見学させていただきましたが、早く体験してみたいですね。
上手くハマればかなりドラマチックな演出です。
大きくくり貫かれた右側の窓枠は大きな額縁となり、
四季の移ろいと共に、飾らない自然の変化をそこに映し出します。

Fujiyaさんのリニュに合わせてパンを変える打ち合わせは出来ず、
こっちが勝手にプレゼンしに持ち込んだわけですが、
そこにはテーブルに持っていくパン用の新しい木箱が用意してあったんです。
はぁ・・・・こういうとこに愛を感じます。ホント、パンを大事に想ってくれてるんです。
こういう無言のメッセージ、頑張らなきゃって思いますね。


この日、何に一番感動したかっていうと、
もちろんシェフやマダム、お父さんやお母さんの、
安堵交じりの嬉しそうな表情もそうなんですが、
前の店から一緒に頑張ってたスタッフたちがね、
「シェフが言ってたイメージがわからなかったんですけど、
こんな素敵な形になって出来上がったことに感動して・・・」
って涙を浮かべて話してくるんです。
これはね、僕も思わずもらい泣きしそうになりました。
ただでさえ重いプレッシャーや責任を抱える毎日の中で、
新たな荷物を抱える決断をして挑んだリニューアルだったと思います。
こんな貴重な場に居合わせれたことにスタッフは幸せを感じてもらいたいと願いますが、
涙を浮かべて「感動した」と話してくるスタッフを抱えれていることを、
シェフにも幸せやと思ってもらいたいなぁ・・・・と思わずにはいられないくらい、
この日の清清しい素敵な一場面となりました。


なにもかもきっちり型にはめて進むわけではなく、
カッコ良過ぎてしまうことへの照れ隠しのような遊びやサプライズに溢れ、
クールでスマートな部分もありながら、どこか家庭的な温もりが染み付いてる。
そんな「Fujiyaらしさ」が料理と共に多くの人々の心に届き刻まれますよう、
影ながらですが、一ファンとして応援しています。
負けないよう、置いていかれないよう、足を引っ張らないよう、
木箱の中の小さなパンに、想いを込めて・・・。
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by monsieur-enfant | 2010-10-14 00:52 | Fujiya1935

養子縁組。

さて、この日はパンを出してから初めての「Fujiya 1935」さんへ。
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磯の香りの風船 フランとイクラ
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これを食べるんじゃないですよ。
この中の風船を摘んで鼻に近づけると、ふんわり磯の香りが。
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容器の底には貝殻がチラリ。
嗅覚、視覚で「海」を印象付けてから、フランとイクラをいただきます。
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イクラもさることながら、アサリのフランが旨い。
ふんわり漂う柑橘の香りも良いアクセント。

モヒートの軽いシャーベット
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「シャーベット」と一くくりにしてはいけません!
冷たい綿飴のように、一瞬で消え去って、冷たい記憶と香りだけが残ります。

チーズに埋め込んだプチトマト
レモングラスのタブレット
ピスタチオのスナック
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風船が出て、冷たいものが来て、軽いおつまみ系が賑わいを見せる。
フレンチの流れでは有り得ない、のっけから藤原シェフのワールド全開です!

鮎の化石
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カリカリの香ばしい鮎の骨。ちゃんと「鮎」を感じるんです。
これは次の布石にもなってて・・・・

掘りたてのラディッシュと子持ち鮎
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旨い!子持ちっぷりが半端じゃない!
今まで食べてきた中で・・・というほど鮎を食べたわけじゃありませんが、
記憶に残るインパクト。前半のような奇抜さはないが素材にフォーカスを当てた逸品。
あ、ちなみに骨は抜かれて化石になってます(笑)
盛り付けも、日本人が「美しい」と感じるわびさびの世界。

気泡をたくさん含ませた栗のパン
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厳密にはパンではないんですが・・・っていうか、
こんなパン作られたらたまりませんよ!(笑)
パンであろうがなかろうが、旨いもんは旨い。
ふわっと漂う栗の香りと甘みの中から、トリュフのクリームがトロリ・・・・。
やっぱりこんなのパンって言われたら反則です(笑)

「マッチいらんかね~」
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じゃないですが、マッチ売りの少女のような素朴な出で立ちの女性が、
籠を提げてのプレゼンです。このタイミングで出てくるんですね。
籠にてんこ盛りのパンの画も見てみたい。
でも・・・、こういうの、嬉しいですね・・・・。
「大事にしてもらってる」って感じが嬉しいですね・・・。
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変な先入観を排除し、流れのままに一齧り。
・・・・うん、Fujiyaさんちの子になってる・・・・。
うちの子じゃなくて、ちゃんとFujiyaさんちの子になってました。
嬉しいなぁ・・・良い人にもらってもらって良かったねぇ・・・。
幸せになるんだよ~(笑)

フィルムに包んだ熱い牛肉と松茸のエキス トリュフ風味のカプセル
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フィルムの中に香りと旨みを閉じ込められての登場です。
開けた中に、さらにトリュフ風味のカプセルを投入します。
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ブワッと広がる松茸の香り。染み出た牛肉の旨み。
じわじわ熱で溶け出すトリュフ風味のカプセル。
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旨い・・・、しみじみ旨い・・・。身体に染み込むスープの旨さ。
でかい土鍋で日本酒と一緒にいただきたい(笑)

ピュアなオリーブオイルとトマトのスープ
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逆と思いきや、ジュレ状のがトマトです。いちいち捻ってきます(笑)

ストロッツァプレッティ、渡り蟹とミモレットのソース
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初めて聞くパスタ名。しっかりムチムチした食感ですが、ソースがよく絡みます。
ミモレットがもうちょっと熟成進んでたら、もっと蟹を膨らませれたのかもしれませんね。
にしても、ここのパスタは旨いなぁ・・・。

中勢以さんで熟成してもらった南の島豚 落花生 万願寺唐辛子のエキス
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あれ・・・どこの人だったっけな。聞いたんですが忘れました。
牛が多いらしいのですが、豚の熟成を頼んでしてもらってるようです。
熟成され旨みの凝縮された南の島豚は、しっかり噛み締める味わい。
噛むほど旨みが広がる感じ。
ガルニの万願寺唐辛子のジューシーさ、落花生の存在も必然です。

藤井寺産イチヂクとバラ風味のゼリー イチヂクのジェラート
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イチヂクとバラ。良い相性です。

軽く仕上げたティラミス
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小さく丸めた桃
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マルボーロみたいな容姿。摘んで口に入れると確かに桃が広がります。

生ホワイトチョコレート バジル風味 巨峰の果肉のソーダ
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巨峰の中には炭酸ガスと一緒にぶどうのジュースが注入されています。
シュワシュワしてて、ファンタグレープみたいです。

今日はエスプレッソで〆
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この日はシルバーウィークの営業明けってことで、
ちょっとフラフラしての来店でした。
その疲れを吹っ飛ばすハイテンションな料理。
強弱、緩急、自在のコース構成。
改めて、楽しいお店だと気づかされました。
その中に紛れ込む、うちのパン。
初めて流れと共にいただきましたが、僕的には問題ありませんでした。
前いただいてた自家製のパンも恋しくなりますが、
やはり後半には断然こっちのほうが合うと思います。
プレゼンにまで頭を使っていただき、恐縮ですが嬉しかったです。
皆さんにも楽しんでいただけると思います。
これからは「Fujiya 1935さんのパンとして、
たくさんのお客さんに可愛がってもらうんだよ・・・」
子を送り出す親のような心境で、楽しかった時間を後にしました。
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by monsieur-enfant | 2009-10-02 02:53 | Fujiya1935

思想の賜物

えっと、なんだかFujiyaさんのほうにも「シュクレのパン、使われてるんですか?」って
問い合わせがあるようなので、ちょっとここで紹介しておきますね。

うちが出してるのは、こんなパン。
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名前ですか?・・・・そういや無いですね。
店では「Fujiyaさんとこのパン」って呼んでます(笑)
ここの料理をイメージしてパンを作ること自体、至難の業。
だって、僕らにイメージすら出来ない料理が出てくるんですから。
ですから藤原シェフのイメージとのすり合わせに時間を割きました。
自分なりの解釈というより、シェフの意向に沿うことを優先させました。
それを具現化するために、これからのお店や料理の方向性の確認や、
北海道へ飛んだ時にもらったイメージを組み込んで提案したのが、
この「Fujiyaさんとこのパン」です。
だからお店に行った時とかに「どんな粉使ってるんですか?」とかいう、
下世話な質問はしないでください。
それなら「このパンはどんなイメージなのか」「なぜシュクレと仕事する気になったのか」
そういう思想の部分を聞いてもらいたいです。
なぜなら、思想をもとに生まれたパンだからです。
・・・・でも言わないと聞いちゃうだろうから一応説明しますね(笑)
ほとんど北海道産の粉です。90%を一種類の粉で担ってます。
今回のパンに複雑性だとか、フランスを想わす強い香りだとかは望んでません。
むしろ触感(これ意外と重要でした)や食感。フォルムや雰囲気が重視されています。
ですから、前にも書きましたが、「シュクレのパン」らしくはないと思います。
その辺りも逆に楽しんでいただけたら・・・と思います。

ちなみに「1000円ランチ」に付いてるバゲットは、うちのじゃないです。
このパン以外は出してませんので悪しからず・・・・。
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by monsieur-enfant | 2009-09-20 01:32 | Fujiya1935

「現代」の定義。

心の病が文章にも出てきてる今日この頃、みなさんお変わりありませんでしょうか?
さて、この日は「行きたい」と言ってたスタッフを連れてく約束をしてたところに、
「まだ行ってない」旨いものに対しては貪欲なスタッフが居合わせてしまい、
そいつに勝手に3名で予約入れられてしまったという可哀想な僕の話です(笑)

かなりご無沙汰です。「Fujiya 1935」
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あ、何か空気が変わりましたね。
変わったというか戻ったって感じ。
聞くと、一時使ってた二階を使わなくなったそう。
料理も大変ですし、スタッフも増やさなきゃいけなくなり、
ちょっとザワザワしてた空気が、す~っと落ち着いた感じ。
こっちも落ち着いていただけそうです。
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今日は久し振りというのもありますし、お酒もお任せでお願いしました。
カヴァ、白、白、赤、お母さん手作りのリキュールという構成です。

ソフトに火を入れた大きなハマグリとうすいえんどう豆 ベルガモット風味
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ここは瞬間系の指定席だったと思うんですが、
個人的にはこっちのほうがいいかなぁ。
泡の下に見えるハマグリは食感も良く、火入れもバッチリ。
しっかりいただいて、Fujiyaワールドに備えます。

サフランのカラメルに覆われたポップコーン
アーモンドのメレンゲ
辛い海老風味のワイルドライス
トリュフのスナック
ビーツ風味のバーニャカウダ
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全部まとめさせていただきました(笑)
その中でも画面にある黒い丸。トリュフのスナックです。
トリュフ後は、自分の口臭が大好きになる至福の時間(笑)

チャコリ
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バスクの微発泡ワイン。高いところから空気を含ませるように注ぐのだそう。
お任せにすると、知識のない自分では頼まないものと出会えるのも楽しいところ。

変わらず迎えてくれる自家製パン。
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稚鮎とニョラ風味の塩 赤ピーマンのスープ
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ニョラ風味の(辛くない唐辛子のようなもの)塩の中でじっくり火を入れられた稚鮎を、
シェフ自らサーブ・・・もとい掘り起こしてくれます(笑)
手前のグラスに入った赤ピーマンのスープに浸していただきます。
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熟したトマトのシャーベット オリーブとバルサミコソース
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淡路産アワビとホタテのパスタ
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う・・・ホタテやわ・・・。アワビもふんだんに。
肝のソースに絡めていただきます。

とろけるチーズとアスパラソバージュのスパゲッティーニ
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出ました、とろけるチーズ。
中は、と言うと・・・
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旨~い!普通にめっちゃ旨いパスタです!
あ~、やっぱりFujiyaさん、美味しいなぁ・・・と思わすシンプルな中の底力。

大イワナと2種類のトマト・リコッタチーズ、コショウ風味
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大イワナって・・・・、大サンショウウオとかコモド大トカゲ(通称コモドドラゴン)とか、
そんなキワモノなのかと思いきや、大丈夫でした(そりゃそーや)。
一見ありがちな組み合わせのお皿ですが、
ちゃんとそれぞれが必要な存在なんですよね。

比内地鶏 マスタード ピスタチオのソース
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大イワナもそうですが、2皿目のいわゆる「Fujiyaさんっぽい」お皿以外、
グッと素材感を生かしたものになってるような気がするのは
季節的要素のせいだけでしょうか。

甘夏の粒クリーム レザーウッドのはちみつとココナッツ
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冷たくて温かいトラベンモストのゼリー
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温かいのはスプーンなんですね。

木の枝
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つまんで食べます。

苺とマンゴーの冷たいスフレ
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液体窒素に入れ、短時間でスフレ状に仕上げます。

チャコリとシチリアの白をおかわりしたので計6杯いただきました。
Fujiyaさんでは今まであまり飲んでなかったので、飲まないと思われてたよう。
ザルです(笑)新地の黒服は飲めなきゃやってられませんから!
で、お母さんお手製のリキュールです。
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僕はフランボワーズを・・・というか、フランボワーズから。
結局全部をちょっとずついただきました。
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浄化の為にハーブティーをいただきます。
シェフがチョイスした生葉で淹れてくれます。

はぁ~・・・・満喫しました。
今回がたまたまなのかも知れませんが、
「瞬間系」(煙とか、溶けちゃうとか)のものがありませんでしたね。
ただ、幾度もそれらで驚かされた者としましては、
半面、それをいただくのにかなり急かされるのも忙しなく感じてたわけで。
もちろんそれらもあればあったで楽しいんですが、
今回は今回で、ゆっくり落ち着いてワールドを堪能できました。
季節的に素材が厳しい中で、やはりここはここにしかない光を放っています。
久しぶりにお話させてもらった藤原シェフの物腰の低さは相変わらずで、
変わらぬ向上心、探究心には、いつも背筋が正されます。
それと・・・やっぱりその日の印象は、
同伴者によって大きく左右されることも再確認しました。
今回は楽しかった。楽しもうとしてる子らと一緒でしたから。
特にここは、そういう人と来なきゃいけない店やなぁ・・・って思います。
そしてそういう人となら、確実に楽しい時間を過ごせるお店やとも思います。
モダンスパニッシュ的なお店は何店か出てきてますが、
ここはもう5年になるのかな?
当時はそれこそ時代の先端、極めて「現代的」な料理でしたが、
その歳月を経てここに立つ藤原シェフの「今」を表現するという意味での
現代的料理に変わりつつあるようです。
基軸が時代ではなく自分になりはったんですかね。

その「今」を映し出す料理を感じに、
料理にどんな「今」が映し出されるのかを感じに、
また足を運びたいと思います。
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by monsieur-enfant | 2009-06-14 03:58 | Fujiya1935

以前、滋賀にお招きいただいたシェフを、今回は大阪にご招待。
個人的にもかなりご無沙汰になってました「Fujiya 1935」へ。

モヒートの軽いシャーベット
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ピスタチオのクリームを挟んだウエハース
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イカ墨のボーロ 
チーズに埋め込んだプティトマト
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鮎の化石
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磯の香りの風船、フランとイクラ
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風船の香りを嗅ぎながら、フランをいただくわけです。
香りはあまりフィルムから香れなかったのですが、
もう一つ閉じ込められた貝による視覚効果でも十分楽しいお皿でした。

無脊髄の鮎 ベルガモットのソース
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このままかぶりつきたいところですが、ベルガモットが鮎に合うもんなんです。

気泡をたくさん含ませたトリュフのパン
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これはヤバイ・・。脳細胞が犯されそうな香り。
しばし口に手を当て、トリュフ臭と化した自分の口臭を吸っては吐き吸っては吐き・・・
怪しい画やったと思います(笑)

小さな筒型パスタ 甘茶豆と凝縮した玉子のソース
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これ、ソースね。
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フィルムに包んだ熱いプチトマトと和牛肉のエキス トリュフ風味のカプセル
これを
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この中に入れるわけです。
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もちろんトリュフ好きにはクラクラもんなんですが、
こういうシンプルな煮込みがちゃんと旨いところが大切ですよね。

ピュアなオリーブオイルとトマトのスープ
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うなぎのソテー 黄色ピーマンの酵母ソース
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イベリコ豚のロースト ミョウガ エシャロット
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羽曳野産イチジク、海水とバラのゼリー、グレープフルーツのジェラート
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クルミの液体窒素ガラピニャーダ

温かいレモンのマシュマロ オルチャータのスープ
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びわのお酒
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今日は電車でしたので、お母さんお手製のお酒もいただけました。

久しぶりに来てみると、
前回一気に増えてたスタッフさんが見る影も無く・・・。
こんな人気店でも、人材の確保は難しいんですね・・・。
ま、僕にとってはシェフとマダムがいて、それにお母さんのサービスがあれば
Fujiyaさんは成り立ってしまうんですけどね。
同伴者も喜んでくれてたようですし、何より何より。
ごちそうさまでした。
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by monsieur-enfant | 2008-09-04 11:29 | Fujiya1935

6月某日。今日は楽しみな食事会。目上の方にお声をかけるなんて、
体育会系で育ってきた僕には在り得ないことですが、
そんな気遣いを払拭するくらい、今日ご一緒させていただく方は
ここがお気に入り。ここだから気兼ねなくお誘いできる。
だって、初めてここにお誘いした月、その後3回も来店されてるんですから。
しかも京都から大阪まで電車で。その月計4回。ある意味、シェフも困るでしょ?(笑)
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そんな、
僕が尊敬して止まない
京都某ブーランジュリの
シェフを虜にしたレストラン
「FUJIYA 1935」。
まぁ、今更説明もいらない
ですね。
悔しいかな藤原シェフとは
同い年・・。
いつも「参考にならない」
(凄すぎて・・)と言って
退散してきます(笑)c0116714_1550262.jpg
一応、メニュー載せてみますが
料理と照らし合わせてもよくわからないので
参考までに。
京都Nシェフも僕も、よく喋るので(笑)本当に
楽しい時間でした。

最後になりましたが、
遅刻しそうだったのでタクシーで乗りつけ
そのタクシーに携帯を忘れ(笑)
営業中にも関わらず、店の電話使わせて
いただき、ご迷惑おかけしました。
タクシー会社や自分の携帯に、遠慮なく
ガンガンかけさせていただきました(笑)
で、「あ、タクシー会社かな?」って思った
電話が、「すいません。道間違えて全然
着かないんですけど~」って、Nシェフ。
時間過ぎてますけど~(笑)

かたや携帯失くして、かたや道に迷って・・「迎えに行ってきます!」と爽やかに
店を出ましたが、あまりのバツの悪さに居辛かったのは明らかな事実でした(笑)
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by monsieur-enfant | 2007-06-21 16:14 | Fujiya1935