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なないろめがね

話は前後しますが、昨年のまだ元気だったころの話。
神戸で落ち合う話になり、「それなら・・・」と選んだのが、ここ。
夙川 「ル べナトン」
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あっちゃこっちゃ工事中の阪急梅田駅で迷子になり30分近く遅刻。
しかもこの日は初対面の相手(笑)
恐縮の中、さらに起立されてのお出迎え。穴があったら入りたいとは、このこと・・・。

前回来店時、「今度は夜に伺います」と言っておきながら、定休日が同じこともあり、
かなりご無沙汰してたのが気になってたので、僕にとっては良いタイミングでした。
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人見知り・・・というか、あんまり自分を開けない僕は急いでシャンパンを。
事実、ここまでほとんど会話なし(笑) アルコールさん、頼みます。

コカ
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薄く伸ばしたアンチョビ入りのパン

小鯵のエスカペッシュ
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レストランで初めていただくエスカペッシュ。
アミューズ・・・ではないよね?
でも、これもこの店なら何となく納得。
ちゃんと独自の「色」を持ってはります。

ワインはさすがに記憶にございません・・・。
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季節野菜の温サラダ仕立て
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もう珍しくなくなってきましたね、「野菜尽くしのお皿」。
良いお野菜に的確なお仕事。美味しくいただきました。

パン・・・・ある意味絶句。
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どこのパンか知らないけど、
どんな店に置かれてどんな料理と共に出されてるのか知らないんでしょ。
全く場違い。あるのは違和感のみ。
この店にこのパンを渡すほうも渡すほうですが、使うほうも使うほう。
ちょっとガッカリしますね。

ウサギの白いロワイヤル
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「リエーブル ア ラ ロワイヤル」の白版といったとこです。
リエーブルではなくラパンを使ってるので、赤ワインではなく白で仕上げてます。
なので、全く別物だと考えたほうが良いですね。
見た目ほどのインパクトは無いものの、これはこれで美味しいですよ。

自家製パン
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自家製もあるということで変えてもらいました。
作るの大変でしょうけど、よっぽどこっちのほうが良いです。

スペシャリテに合わせて・・・とお願いしたらシャンパンに。
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ボキャル ド オマール
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いわば、オマールのスープ仕立て。
香りを閉じ込めるために蓋に付いた容器にて登場。
蓋を開けるとトリュフの良い香りが・・・。
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横から見るとこんな感じ。
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オマールもプリプリです。
ちょっと食べにくいですが、伝えたい意図はガンガン伝わってきます。
不自由さの中にある、「ここを楽しんで!」って部分が、
作り手と対話をしてるようで心地良くもあり。
スープは甲殻類の旨みが詰まってます。
行儀悪いですが、最後はパンを落としてグルグル回していただきました。

メインに備えて。
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ピジョン・ラミエ アバとセルベル添え ソース シベ
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山鳩ですね。
修行先がブルゴーニュだからかな?さすがにこの手は上手いです。
火通しも完璧、ソースの濃度や強さもとても思い切りの良い仕事。
堪能させていただきました。

マールでフロマージュをいただきます
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栗のミルフィユ ラムレーズンアイスと
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ミニャ
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エスプレッソで〆
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終盤は僕らだけとなったのもあり、
着かず離れず・・・というか、着くわ離れないわ・・・というサービス(笑)
客との距離感といい、出てくる料理のスタイルといい、
単純にイメージする「フレンチレストラン」とは違いますが、
僕は、ここはここで良いと思います。それがべナトンさんの「色」なんでしょうから。
ま、同席されたのが初対面の方でしたので、どっちかというと助かったんですけどね。
こう見えて、すごい人見知りするので・・・・というか警戒するんですよね、他人を。
それも必要以上に(笑) 
自分は何でここにいるんだろう、何を求められてるんだろう、
どう振る舞うことを望まれて、何を話せば満足してくれるんだろう・・・、
ね、考えすぎでしょ?(笑)
こう見えて、めちゃくちゃ気ぃ使うんですよ。
だからしんどいので単独行動が多くなるんです。

この日は、お酒の力も借りて、終盤はなんとか話せました。
「夜、来ます」という約束も果たせましたし、良い時間を過ごさせていただきました。
残念なのは、もう丸3ヶ月くらい前のことなので記憶が曖昧なこと・・・。
今度伺った時は、記憶がフレッシュなうちに書きますからね!
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by monsieur-enfant | 2010-03-18 03:15 | ル べナトン

「愛する」ということ

打ち合わせのために神戸へ訪れた日のこと。
かねてから気になっていたレストランへ行ってまいりました。

夙川 「ル べナトン」
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こちらのシェフは、ブルゴーニュで4年修業されたそうで、
この店名も働いていたお店から譲り受けたそうです。
置いてあるワインも、80%はブルゴーニュだそう。
基本的に僕はそういう思考は大好きです(笑)

空間を上手く使ってあり、入口からの3メートルもないアプローチを経ての客室。
浮世の空気を遮断しレストランという空間へと導くのに、束の間ですが良い時間です。
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片側いっぱいに取られたガラスですが、横の道路は神戸の幹線道路。
歩く人も、走る車も、目の前の歩道も、岸部のそれとはわけが違います(笑)
コースはプリフィックスになっており、アミューズが付き、前菜から魚、肉まで、
数種の中から選ぶことができます。デセールは決まってたかな?
魚抜き(肉だったかな?)のショートコースもありますので、小食の女性でも安心です。

ローズマリーの香りを移したトマトのムース キャビア添え
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単純な組み合わせだからこそ、そのピントが大切になってきます。
味や香りの強弱、塩分やキャビアのバランス、ピントはバッチリです。

富山産ホタルイカと菜の花 ジュレがけ
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メニュー外のお薦めから。ホワイトアスパラと迷ったんですが、
アスパラばっかり食べてる気がして・・・。
で、正解でした。こちらも素材を生かしたシンプルな構成。だからこそのジュレの存在。
全てが良い塩梅で、春をいただきました。春の恵みに感謝。

パン
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舌平目の白ワイン蒸し
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舌平目もさることながら、秀逸なのは、このソース。
クラッシックなソースながら、古さなど微塵も感じない。
「あ~・・・旨いなぁ・・・・」と、しみじみ外を見ながら一人寂しく味わうのでした・・・。

パン その2
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牛肉の赤ワイン煮込み
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フレンチをかじってる店なら珍しくない料理。
ですがレストランのメニューにあるのは珍しい「ブッフ ブルギニオン」。
名前からわかるように、ブルゴーニュの郷土料理です。
これもシェフのブルゴーニュへのオマージュなんでしょう。
「あ~~~、旨い~~~」、以上(笑)
スタートから思っていましたが、確信に変わりました。「夜、来よう」。
どこにでもあるものだからこそ、違いもわかってもらいやすいもの。
向かいのおばさんだって、「これ、普通の赤ワイン煮?」って聞いてたくらい、
ある程度の予想はつくんじゃないでしょうか。
メニューには、横に「ル べナトン風」と書いてありました。
ポーション小さくだとか、盛り付けを綺麗にとか、
そういうことではない「レストラン料理」として昇華されたブッフ ブルギニオン。
ガルニも普通にヌイユでしたし。それもまた正しき一皿やと思います。

クレーム ブリュレ 3種盛り
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えっと、クミンと、シナモンと、・・・・なんやったっけ?(笑)
ま、ブリュレ3つなんて初めてですが、それなりに楽しいデセール。
付け合わせのアイスが、同じ系の味なので、ちょっと飽きてしまいます。
酸味のあるソルべなどだと助かります。

エスプレッソ
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ミニャ
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お肉をいただき、満足して油断してるところに、
「うちにもパン卸してください(笑)」と。
そんなお話したこともなかったので不意をつかれていると、
どうやら予約の電話をとってくれたスタッフさんが、うちのファンなんだそう。
そうじゃないかと思ってたら、それが来たということ。
あ~、そうとわかってたら一人で暇やから外の人間観察とかしながら
ボーっとアホみたいな顔で料理待つんじゃなかったぁ~(笑)
それにしても、久しぶりに新規でツボにはまるお店に出会えました。
安定感と安心感のあるサーヴィスに、方向性の定まったシェフの料理。
まだ新しいお店なので、また変化していくかも知れませんが、
ブレない覚悟が店名にも表れているんじゃないでしょうか。
「好き」程度じゃ伝わらないんです。
僕らが伝えようと思うのなら「溺愛」しないと伝わらないんです。
そして溺愛するからやれることや、溺愛しなければできないこともあるんです。
プロなら、己の仕事やその国や地域に、それぐらいの感情を抱いてしかりやと、
普通に僕は思うんですよね。
なんか中途半端、なんかやりきれてない言い訳の多い方々、
たぶんそれは、単純に「好き度」が足らないんじゃないですか?
なんか、上手く言えませんが、そんな「愛」を感じるお店でした。
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by monsieur-enfant | 2009-04-08 01:20 | ル べナトン