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なないろめがね

僅かに扉が開いた日。

前の記事にあるように、
翌日にいよいよ店頭にパンが並ぶという日にも関わらず、
僕を飽きさせないようにという意図でもあるかのような、
いろんなサプライズを用意してくれた一日を過ごしたわけですが、
さすがに「明日には・・・」と思うと期待と不安が入り混じり、
あまり寝付けないまま朝を迎えました。

そんな前日の夜、
通訳のイさんから僕の気にしてたディスプレーについて電話があり、
「あのですね(口癖)、一階のマネージャーさんたちがですね、
今日の21時くらいからテーブルを運んで、明日の準備をするそうなんです。」
なんせ一度も「仮に並べてみる」などという、
シュミレーションもしないまま当日を迎えるわけですから、
「心配するな」というほうが無理でしょ。
ま、でも、なんだかんだありましたが、
夜遅くから新しいテーブル引っ張り出してきてセッティングしてくれるわけです。
「頑張ってくれてありがとう」と素直に思うことにします。
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薄曇りの朝のいつもの坂道、
変わらぬ道に三つ目の季節が顔を覗かせようとする頃、
目指し歩を進める場所に、今日は「変化」が待っています。
ここ東大門に落ちた一滴の雫、
今はそんな小さな「変化」かも知れませんが、
いつか大きな流れを生む源流になるかもしれない、
それくらい大きな意味と意義のある一滴だと思っています。
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通いなれた店の前に立ち、一息大きく深呼吸。
ソウルの街に、ソウルの人たちに、
僕らのパンが「はじめまして」の瞬間に会うために、
まだ緊張解れぬ面持ちながら、店内に足を踏み入れました。




・・・・・ん?




・・・・あれ?・・・・・・あれあれ?
見間違いかと思い、何度も見直し確認してみました。
が、やはりありません。ディスプレー用のテーブル自体が(笑)

なんと、そこにあったのは、いつもと変わらぬ景色でした。
昨晩の電話は一体なんやったんでしょう・・・。
ここまで用意周到に落胆するための布石を散りばめなくても良いんですけどね。
店内をもう一度よく見てみると、通常商品すら店頭にはまだ疎らな状態。
厨房は完全にテンパって商品がまだ焼けていない様子、
でも焼けてたとしても並べるための場所がセッティングされていない、
極め付けに、レジに全く新しい商品の名前も値段も打ち込まれてない、
・・・・と、言うことは、
「全部できてないから丁度良かったんちゃう?」
いやいやいや!そんなバランス、いりますか!?(笑)
危うくこの会社に感化されるとこでした。
あ~~~~~、若干感動する準備もしてたのに~~~~!!(笑)

えっちらおっちら、台が運び込まれてきたのは昼の12時頃。
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しかも、徐にセッティングし始めたのは初めて会う人たちでした(笑)
つまり今まで打ち合わせにもプレゼンにも来てないわけで、
わかりやすく言うと、パンを見たことも食べたこともない感じなわけです。
でも、もう慣れました。これくらい、どうってことないです!

その頃、厨房ではようやくパンたちが揃い始めました。
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お店側も、徐々に場所が出来てきたようです。
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そしてレジへの打ち込みも完了しました。
パンが緊張した面持ちで舞台に上がります。
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新しい景色として店内に登場したのは、
お昼休憩も終わり、店内がまた静けさを取り戻した午後1時過ぎ。
いつもながら、なんちゅう間の悪さ・・・。
「これはここね!」
「このパンはこうしたほうがいいんじゃない?」
「厨房は大丈夫!?」
「いやいや、それはないでしょ・・・」
朝、店内に入れば出来上がってたはずの景色でしたが、
結局こうして指揮を取らなきゃいけません。
そうこうして迎えたソウルデビューのその瞬間、
全く感慨深いものはありませんでした(笑)

今までも書いてきた通り、
このお店は菓子パンなど、みんなが知ってるパンばかり。
その1500近くあるチェーン店のフラッグショップに・・・という依頼でしたが、
もう通常業態でお店は3ヶ月近く稼動している状態。
お客さんは何の期待もせず、1500店舗のうちの一軒として、
むしろ「チェーン店のパン」を買い求めにくるわけです。
プロモーションもままならず、そんなお客さんに突然突きつける新たな景色。
「しばらくは、ちょっと引かれるでしょうね」
というのが共通した見解でしたし、僕もそれは覚悟してました。
・・・が、
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不思議そうな顔をしながらも、
次から次にお客さんが集まり、
積極的に試食のパンに手を伸ばしてくれました。
そして、試食したパンをトレイに乗せてくれるのを見た瞬間、
そんな当たり前の行為にここまで感動するか!?ってなぐらい、
込み上げてくるものがありました。
実際、目の前で食べてもらって、そして選んでもらえた、
うちのパンたちがソウルの人たちに気に入ってもらえたわけですからね。
若いカップルがパンドミを試食し、
彼女が彼氏にジャムを塗って食べさせてあげ、
嬉しそうに小さなトレイに乗せてくれる、
なんとも微笑ましい時間の中に、自分たちのパンがいる風景。
三年前、セミナーに来たときには感じれなかった充実感。
やはり僕は「作るだけ」ではダメなんですよね。
岸部でもそうですが、こういうパンを「売りたくて」シュクレクールを始めたわけじゃなく、
こういうパンとお客さんが共にある「景色」が見たくて始めたようなもの。
そしてその景色の向こうに見える「日常」。
その日常に寄り添うのが「pain」だとしたら、
こうして実際店頭に並び、お客さんの手に取ってもらわなければ始まりません。
この日買ってもらったパンはそれぞれのお宅に連れて帰ってもらい、
明日にはテーブルに並び、何気ない会話と共に食されるわけです。
そんな日常の風景の一部になりたくて生活圏にお店を出したシュクレクールという媒体。
それが今、ソウルという場所で同じことが繰り広げられようとしています。
先に書いたように、まだまだ小さな一滴の雫のようなもの。
でもその雫なくして大河は生まれません。
何店か載せたように、良いお店も生まれつつあります。
そんな一滴が集まり同じような流れを作り出せれば、
本当に新たな流れになってくれると信じています。
このきっかけをどう繋げ、どう伝えていくのか、
1のものを1で終わらせるのか、3にも4にも広げていけるのか、
それは今後、この会社がやらなきゃいけないこと。
僕はただ、最初の重い重い扉を開けるお手伝いをさせてもらっただけ。
まだ開いたばかりの小さな隙間の向こうに、
新しい価値観が生まれる未来が広がってることを信じて、
このパンたちを育て、スタッフを育て、お店を育て、
そしてお客さんと共に成長していける場所になってくれたなら、
僕としては、これほど嬉しいことはないですね。

あと、今までは何度も作っては捨て、作っては捨てるだけの毎日。
社内で開発してるものを持ち出してはいけない規則の中で、
それに慣れてしまい当然のように捨てていく様に違和感を覚え、
同じように扱われるうちのパンが可哀想で可哀想で捨てれずにいると、
見かねた部長が袋に詰めて、何度かみんなに配ってくれたものでした。
確かに大きな会社の製品開発とはそういうもので、
更に技術を要するものには教育期間も必要となる、
となると、そういう行為も止む負えないのは理解してます。
ただ、やっとこの日、名前をもらって値段をつけてもらって並んだパンたちに、
最初に贈った言葉は、「やっと食べてもらえるようになったね」でした。
この日から、捨てるためでなく食べていただくために作れるようになったこと、
ようやく彼らに顔向けできるようになったのも、ホッとしたし嬉しかったことですね。



いろいろあった一日でしたが、
そんな今日という日を経て、
初めて心の底から「来て良かった・・・」と実感することができました。
行かせてくれたシュクレクールのスタッフのみんな、
不在の中、シュクレクールに変わりなく足を運んでくださってる皆様方、
そんな支えがあって初めて僕の我がままが実現できたと思っています。
本当にありがとうございました。
まだまだ始まったばかりですし、これからも一筋縄では行かないことだらけですが、
今回のプロジェクトで、会社にも数々の問題提議が出来たと思います。
半年かかるか1年かかるかわかりませんが今日という日をベースにして、
ゆっくりと、でも確実に進歩していけるよう、しばらくは見守っていくことになりそうです。

さ、来週にはヴィエノワズリーも並べなきゃいけません。
感傷に浸るのは一日だけにして、
また次へ向かう為の一歩を踏み出して行かなきゃいけません。

ゴールは、こんなとこじゃないですからね。
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by monsieur-enfant | 2011-10-31 03:14 | 韓国手記´11砕心

予想、裏切らず・・・。

いやぁ・・・・

「まいった」と言うか、

「ほらね」と言いますか、

まぁ・・・ねぇ、

ホント、いろいろありますわ(笑)


今回、ソウルに来た理由の一つに、
この「底の見えないバカでかい会社」というものを見てみたいという気持ちもありました。
僕、こういった大きな会社に勤めたことがないもので、
「組織」というものがどういうもので、どう動き、どう機能してるのか、
今の自分の眼で確認しておきたかったんです。
様々な専門の部署とプロジェクトを組み、
同時進行で見えない部分も進行し、
更にお互いがお互いの特徴を把握したうえで仕事を振り分け、
そして各部署が置いていかれないように切磋琢磨し合い、
・・・・なんていうのは夢物語でしたね(笑)
来た初日からプレゼンテーションの重要性を話し、
「サービスの責任者と合わせて欲しい」と言っていたのに、
やっと実現したのが今日。
で、明日はもうパンの大幅入れ替えがあるんですよ(笑)
その初対談が、まさか翌日のパンの説明になるとは思いませんでしたし、
そもそも前日になって、やっとサービスの人間に商品説明を始めるってのも、
僕には理解不可能です。
更に、提案してた「食べ方と保存方法」を書いた案内を置くという話。
馴染みのないパンを並べるには、わかりやすく教えてあげるのも大切なことですからね。
まさかの「原案を書いてくれ」。
だから明日から商品入れ替わるんですってば!(笑)
「そもそもパンのディスプレーとかって決まってるんですか?」という問いに、
「新しく部署替えがあったので、新しい担当を向かわせます」って、
今まで一度もミーティングにもプレゼンにも来てない人が一週間前に参加するの!?
「あ~~~~、ホント頭グチャグチャになるわ!」と思いながらも、
明日からはやっとパンが店頭に並ぶわけです。
今日は大事な仕込みの日ですので、気持ちを切り替えて出勤してみたら、
「最初に岩永さんに話しておこうと思いまして」
「・・・・え?」
製造の責任者が「会社辞めたい」とのこと。
いやいや!つい先日、
「今までは嫌々やってた部分もありましたが、今は楽しいです!」
と、ずっっっっと会社への不満ばかり訴えてた人の思いがけない言葉で、
僕の涙腺をグラグラに揺さぶったとこじゃないですか!?
聞いてみると、早朝から営業のほうと一悶着あったようですね・・・。
って、深刻な話中で申し訳ないんやけど、
僕は今日の夕方には、明日から商品入れ替え無視の、
最後のプレゼンの準備があるんですよ~~!(笑)
死ぬね、これ・・・。
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あ、記念に最後のプレゼンの画像をパチリ。
説明する気力も失せて、人ごみから離れてるの図です(笑)

一番何が腹立つかって、
こういうことになるの、3ケ月前から見えてたわけですよ。
見えてたから、全部先にケアしておく為に必要なことも説いたわけです。
それすらやってなくて、責任の所在も曖昧、で、結局どうにかしなきゃならないのは現場。
ふざけんなって話です。みんなばたばた慌ててるのすら滑稽です。
だって、僕からしたら全部必然ですもん。
危惧してたことが危惧してた通りに起こる。こんなの無能のやることです。
リスクマネジメントもせずリスクを冒そうとすること自体がナンセンス。
結局、無能のせいで負えなくなったリスクは、
何の責任も無い負える人材の下に集中するだけですからね。
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唯一の救いは、なんやかんやで結局夕方になり、
「あぁ・・・、今から仕込みなら21時回らせちゃうなぁ・・・」(ちなみに通常は5時半くらい)
と、風を浴びに来た6階の踊り場で夕陽に黄昏ながらぼやいていると、
戻った厨房では教え子たちが僕不在の中、
テストに仕込みにと、心折れることなく頑張ってくれてました。
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最初はね、「こりゃ無理ちゃうか・・・」とも思ってました。
「大丈夫、大丈夫!」って、何言ってるのかと思ったら「岩永さんのマネ」って。
自分の心の不安を周りに悟られないよう、
そして自分にも言い聞かせるよう、知らないうちによく使ってたようです。
なんか、僕も人の子ですね(笑)
そんな子達が、懸命に働いてくれてます。
なんか、遠い岸部を思い出して涙腺がグラグラ来ました。
うん、人の子です(笑)



なんだかんだありましたが、僕らがやらなきゃいけないこと、
それは「成すべきことを成す」、ただそれだけです。
明日、いよいよ韓国に、韓国の人たちと共に作ったパンが並びます。
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by monsieur-enfant | 2011-10-28 01:14 | 韓国手記´11砕心

モンテベロの4周年のプロローグとして、
遂にシェフ橋本がブログに軌跡を書き始めましたね。
ずっと一緒にやってきた同志ですが、あまりこういう話をしたこともないし、
自分以外の人間から見たモンテベロの4年間を聞けるのは、
個人的にもすごく楽しみにしてた企画です。
良かったら、そっちのほうにも目を通してあげてください。

さて、ささっと美味しいお店を3店挙げましたが、
来始めくらいに食べた豚足の、開始15分までとかも美味しかったですし、
また後に載せますが、ホルモンの美味しいお店もありました。
ただ、安くて近くて旨くて感じよくてとなると、
やっぱりデジカルビと今は亡き生鰻屋さんが双璧か・・・。
と、ここで番外編。
上位三つとかには入りませんが、訪問度なら凌ぐかもしれない大好きなお店をご紹介。
場所は、広蔵市場(クァンジャンシジャン)内の小さな屋台のお店。
ここは以前、「この市場で一番古いお店」という、
連れてきてもらった人気のチヂミのお店が目の前にあるんですが、
一度部長に連れてきてもらってからは、もっぱらこっちばっかり来ています。
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画像から伝わると思うのですが、なんせイモが感じ良いのです。
「イモ」ってのは、母方の姉妹に対して使う言葉なんですが、
こうした屋台のおばちゃんに対しても親しみを込めて、そう呼ぶようなんです。
メニューはピンデトッという、緑豆をすり潰し、
少し多目の油で揚げ焼いたような、サクッフワッ的なチヂミの一種が中心。
・・・っていうか、ほぼそれだけ(笑)
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上の画像は、その盛り合わせ。
それにマッコリはよく合うんです。
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あと、ここはソウルでは珍しく「魚食いてぇなぁ・・・」と思わせるくらい、
鉄板で焼く魚が美味しそうなんです。
載せてませんが、一度だけ刺身の店に行った事があります。
メインの刺身盛り合わせみたいなのは大丈夫でしたが、
そこに辿り着くまでの生魚の和え物系はほとんどダメでした・・・。
生臭かったり、小骨が多かったり。
お刺身も、基本コチュジャン系のタレでいただくので、
刺身の味も持っていかれちゃう感じ。
それ以来、魚は食べてなかったんですが、ここの焼き魚は本当に美味しそう。
また今度挑戦してみますね。
で、中途半端に小腹が空いてた時に目の前で焼かれてたニラのチヂミ。
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中途半端加減がちょうど良かったです(笑)
あ、チヂミをこうしたタレで食べたことは無かったんですが、
ピンデトッは生の玉ねぎ入りのタレに付けていただきます。
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この日は、名古屋からしょっちゅうソウルに来られる男性と遭遇。
ここにはその度に来られるようで、やはりイモの人柄が好きなようでした。
なんでも、この小さな屋台を電話して貸しきったこともあるようです(笑)

そのお連れさんが果物を注文しておもむろに剥き出したお裾分けをいただきました。
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こういう交流があるのも市場の良いところですね。

正直、毎回「他行ってみよかな・・・」って、
市場の奥のほうにあるここに辿り着く前に目移りするんですよ。
だって、他所はチャピプチェやピビンパ、スンデやチョッパルといった、
選り取り見取りの料理が所狭しと並んでるんですもん。
でもね、腹だけ満たされるのも何か味気ないでしょ?
で、結局またここに来ちゃうんですよね。
日本語表記は無いですし、日本語も通じません。
でも気兼ねなく足を運べちゃうのはイモの人柄のおかげ。
会話が出来なくても、他のお客さんとのやり取りをしてる空気を感じてるだけで、
なんだかホッコリして来ちゃうんです。

食べ物のことが多くなりますが、
やはり平日はあまり食べには行けないんです。
ソウルの仕事が終わって帰宅し、
もちろん帰って整理しなきゃいいけないこともありますし、
小さな店ですが、一応岸部のお店の社長みたいなこともやってます(笑)
時間的余裕はあまりないんですよね。
それに韓国はやはり「みんなで突付くもの」が多く、
一人だと行きづらいのもありますし、精神的にもキツイです。
ちょっとセンチになります(笑)
なので安いコンビ二弁当で時間を買って食べてることが多いのが現状です。
そんな僕の、数少ない憩いの場を紹介させていただきました。
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by monsieur-enfant | 2011-10-26 04:38 | 韓国手記´11砕心

韓国といえば、やっぱり「肉」でしょ。
なのに、ベスト3のうち2つは蟹と鰻。
その理由は、サムギョプサルとかってあんまり差がないんですよね。
「焼くだけ」と言ったら怒られるかも知れませんが、「料理」とはまた違うものなので。
そんな中、「肉」が初エントリー。その名は「デジカルビ」。
つまり、味付け豚肉の焼肉ってことです。これは差が出ます。
何軒か行きましたが、その中でも抜群に美味しかったお店をご紹介。

場所は、確か「乙支路3街」(ウルチロサムガ)という駅からすぐ。
あ、最近気づいたんですが、僕が住んでいる「東大門歴史文化公園駅」ってのは、
観光の拠点にも相当便が良いですよ。
明洞にも二駅だし、上にも左にも右にも下にも地下鉄の線が繋がってます。
ご参考までに。

さ、話は戻りまして、地下鉄から上ってからは、
ちょっと分かりづらい寂しげな路地を入るんですが、こんなお店です。
「アンソッチ」
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店の前に無理やり車を横付けしようとしてるのは免停中の部長です(笑)

ここはね、おばあちゃんが名物みたいで、めちゃめちゃ元気です。
二回目行ったときには僕のことも覚えててくれてて、
僕のビールを半分コップに移して一緒に乾杯したり、
ビールと男性が大好きな、まだまだ現役のおばあちゃんです(笑)
壁には、そのおばあちゃんが表彰された時の写真や賞状がいっぱいあります。
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国からも表彰されたみたいで、「何で表彰されたんですか?」って聞くと、
「銀行にいっぱい預金したから」って。いやぁ・・・リアルに羨ましい・・・。
こういう「儲かってる」的な話を聞くと、最近ホントに凹みます(笑)
放っておくと奥からいろんな記事やら写真やら持ってきて、
他の従業員から「もう閉店だから」と咎められる始末(笑)

そんなおばあちゃんのお店、デジカルビも旨いですが、
これが絶品。「ボッサムキムチ」
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中になんやらかんやら巻き込んだキムチなんですが、
こっちに来てから一番美味しかったキムチです。
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さ、看板のデジカルビですが、
既に8割方、焼いてる状態で持ってきてくれるんで待たなくてもいいんです。
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結構、終盤になると、この「焼き待ちのタイムラグ」の間に、
お腹いっぱいになってきたりしますもんね。
回転も良くなり売り上げもあがり、そりゃ銀行にもたくさん貯金できますよね・・・。
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ここ、わかりにくくて小さなお店ですが、いつも繁盛しています。
ソウルナビでも駅名で検索したら出てきますので、
ソウルにお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。
日本語は通じませんし日本語メニューもありませんが、
皆さんのお越しをお待ちしております・・・って、お前誰やねん!ですね(笑)

さ、過去二回、「名物冷麺がある」と聞いてたんですが、ことごとく売り切れ。
この日、やっとお目にかかれたのが、こちら。
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なんか過去二回、もったいぶられた感もあり、
どんな名物冷麺が出てくるんやろ・・・と思ってましたが、
「ネングクス」という冷麦みたいな冷麺でした。
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一緒にいた韓国人一同も、「珍しい」って言ってましたよ。
ちなみに八割方焼いてから出てくるスタイルも初めてって言ってました。

さ、この日は部長が車出してくれてたんで、
おまけで漢江に架かる橋の上のカフェに行った画像も添えときます。
なんとなく、大阪だと朝潮橋みたいな雰囲気ですかね。
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店内は、雰囲気とロケーション重視。
細かいことは言いっこ無しです。
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ただ、トイレが無く、この橋の下の公園のトイレまで行かなきゃいけません。
男性は良いですが、女性はちょっと夜は怖いですよね・・・。
でも、せっかくなので、橋の袂まで降りてみます。
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夜に見上げる、漢江に架かる橋。
左奥には、かすかにソウルタワーが見えます。
僕らはあの近くで働いてるので、結構遠くまで来てるんですね。
寂しげでもあり力強くもあり、
ソウルの交通網を支える重要な橋の、
あまり見ることのできない表情を見れたような気がします。
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by monsieur-enfant | 2011-10-23 23:58 | 韓国手記´11砕心

漫画のような結末。

さて、公私共に空回りしてるイさんですが、
中国に行って早速風邪をひいたらしいです(笑)
そのイさん、実は残してってくれたのは「良い思い出」だけじゃなく、
日本で食べたことの無いスタイルの鰻屋さんを教えてくれたのも彼でした。
職場の近くにあるここ、本当に美味しいです。
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ソウルでも鰻は食べたことはあるんですが、
大体コチュジャンを塗られて乾いたように焼かれた残念な感じが多いのですが、
ここは注文を受けた目の前で、泳いでた鰻が捌かれます。
セッティングは一般的なセッティングと変わりません。
炭火で焼いて、野菜とかと一緒に食べる「サムギョプサルスタイル」です。
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ただ、捌かれた生の鰻が運ばれてきて炭火で焼かれるわけですが、
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これ、めちゃくちゃ動くんですよ・・・、うねうねうねうね相当グロいです。
「ビヨン!」ってはみ出た時には、思わず仰け反ってしまうくらいキモいです。
焼きあがってハサミでカットされたの図。
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あかん・・・既に旨そう・・・。
日本では主に蒲焼でいただいてますので皆さん想像つかないかも知れませんが、
プリップリというかブリッブリ寄りの弾力なんです。
これ、ちょっと何にも形容し難い味なんですけど、
例えるならやはり「鰻」でしょうね(笑)
そのまま塩だけつけてももちろんですが、
えごまに包んで、コチュジャン少々と生姜、これが抜群に相性良いんです。
で、〆は味噌チゲとご飯。
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混ぜて食べても美味しいですよ。

この「生鰻屋さん」、イさんに紹介されてから毎週のように行ってました。
っていうか、イさんも最近行って気に入ったらしく、
「ご飯行きましょ!」と言われるので今日は何かな・・・と付いてくと、
「また?」みたいなパターンでしたが(笑)
ただ、この記事の時の写真は、
イさんが中国に行く前、最後に食事に行ったときのもの。
あかんね、歳取ると涙腺が弱くなって困ります・・・。
普通に喋ってるのに勝手に溢れてくるものを止めることが出来ませんでした。
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間が悪い彼、最後の写真も横向き(笑)
いや、でもね、隣の後輩が一番好きなんですって。
なんか「らしいなぁ・・・」と思った一枚、撮り直しはしませんでした。
だって、またこの「生鰻屋さん」に来れば、
今日の日の景色はきっと思い出せるから・・・・と思って通った先日、
取り壊されてました(笑)
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更に、よりによってライバル企業の店が出店予定(笑)

イさん・・・、あんたって人は・・・・。
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by monsieur-enfant | 2011-10-22 00:11 | 韓国手記´11砕心

えっと、とりあえずモンテベロのほうの周年イベント、
定員に達することができたようですね(笑)
平日の夜にも関わらず応募してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
毎度書かせていただきますが、こういうことって需要が無くなればオシマイなんです。
皆さんの参加してくださる気持ちがあればこそ企画し実行できるんです。
本当に、今回も無事定員に達することができたこと、嬉しく思います。感謝感謝です。
その期待を裏切ることのないサプライズもご用意しておりますが、
モンテベロ、こういうの苦手な面々が揃ってますので、
ハードルは低めに設定して下さる方・・・というのを必須応募条件とさせていただきました。
あれ?書き忘れたかな・・・?
ただ、こうしてそれぞれの店が単独で企画を提案できるようになってくると、
もっとそれぞれの「色」を出せるようになり、
お客さんにも楽しんでいただけるんでしょうけどね。
両店、まだまだ若い未熟な店です。今後とも温かく見守ってくださると嬉しいです。

さて、二ヶ月少々の滞在中に食べた幾つかの中で、
ちょっとインパクトの強かったものを三つ挙げさせていただきます。
ま、基本、職場近くのやさぐれたとこか、
ガイドブックに載ってるパターンかになりますが、
初回は「ベタ」部門から参ります(笑)
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もうお分かりの方もおられるかも知れませんね。
入り口には「藤原紀香、推薦」とか書いてました。ベタですね(笑)
ただ、ベタの中にも当たり外れがあるじゃないですか。
ここ、当たり側です。
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カンジャンケジャンという、蟹を生のままタレに漬けた料理なんですが、
最初、ちょっと敬遠してたんですが来て良かったです。
まず、やはり日本で馴染みのない料理だということ。
生のまま5日間ほど漬けてるので、
ちょっとピリピリと「ギリギリ感」がしないでもないんですが、
それを差し引いても旨かったです。
ま、だからと言って「今週も行きたい!」的な料理ではないですよ。

〆に頼んだ「カニ味噌丼」みたいなヤツ。
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・・・卵黄の味しかしないので、
甲羅に残ったカニ味噌を削いでタレと一緒にかけたら、
なんとも贅沢な丼となりました。
この辺はカンジャンケジャン通りといって、
他にもカンジャンケジャンのお店が幾つかあるのですが、
店名に付いてる「プロ」がハングルでどういう意味か気になってたんです。
「大きい」カンジャンケジャンって意味かな・・・とか、
「タッカンマリ」みたいに「プロカンジャンケジャン」で一つの言葉なのかな・・・とか。
すると、テーブルの上に店名の由来が。
『カンジャンケジャンの世界で、プロ野球やプロバスケットボール・・・』
そのプロかいっ!!
思ったより安易にくっつけましたね(笑)
いわば「プロブーランジュリ」ってなことですよね?
わ、わ、字にしただけで超恥ずかしいっす・・・。

ま、でもこの界隈で一番デカイ店だし、
昨年には赤坂にもオープンしたようだし、
ある意味、名前負けしてなくて素晴らしいですよね。
日本でわざわざ・・・とは思うものの、
ソウルに来たら候補の一つに挙げてもいいんじゃないでしょうか。
ってな感じの「一軒目」でした。
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by monsieur-enfant | 2011-10-21 00:54 | 韓国手記´11砕心

サラリーマンの憂い。

さて、この日はいつものサムギョプサルの店に、
いつものように詳しいことは知らずに付いて行くと、
なにやら新入社員歓迎会みたいでした。
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ちなみに、このおじさん、昼夜問わずここに立ってます(笑)

時期が時期なのか、はたまた単にタイミングの問題なのか、
入る人あれば出る人あり、更に海外に行かされちゃう人ありで、
結構寂しい今日この頃なわけです。
アメリカ、中国、インドネシア・・・、目の前で電話一本の辞令で慌てふためく姿、
サラリーマンの憂いと宿命を目の当たりにした貴重な経験でした・・・。

さ、そのオープニングを勤めるのは・・・名前忘れました・・・。
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っていうか、まだ名前全然覚えれてないのが現状です。
韓国は基本フルネームで呼び合うので聞き取れないんですよね。
で、オープニングを務めたしっかり者の彼、
「自分は料理がしたいんです」と周りの反対を押し切り、
今週の月曜日付けで退社しました。
先日、彼の送別会がまたしてもここで行われたんですが、
彼の人間性を物語るかのように、涙ながらに温かく送り出してもらってました。
「絶対自分のお店持ちます!」
「その時には絶対駆けつけるからね!」
日本語は話せないので大したコミュニケーションは取れてなかったんですが、
なんとなく、お互いの想いを感じあってたことは、
帰り際、どちらからともなく歩み寄った強い強いハグに込められてたような気がします。

そんなこんな言ってるうちに豚は焼けてるわけでして・・・。
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食が進み、酒が回り始めると、こうなっていくわけでして、
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画像初登場の「例の彼」、
噛み合わないお調子者のイさんもテンション上がるわけです(笑)
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残念ながら今、彼も会社にはいません。
ある日、珍しく神妙な顔つきで電話に出てると思ったら、
「来週の来週、わたし、中国行きます・・・」と。
「え?今、初めて聞いたの?」と聞くと、
「はい!初めて聞きました!どうしましょう・・・・・、どうしましょう、いながわさん!」
と、一番喋ってたはずなのに、最後まで「いわなが」と言えずに行ってしまいました(笑)

その後、新入社員の挨拶が始まりましたが、まさか僕までやらされるとは・・・。
一応、「技術も知識も無いけど、情熱だけは人一倍持ってる皆さんが大好きです!」
との挨拶に、苦笑い交じりの拍手をいっぱいいただきました。カムサハムニダ!!

そろそろ宴もたけなわ、違うテーブルでは鉄板の上で、
余った肉とキムチで焼き飯が作られてました。
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これ、旨かったなぁ・・・。

そんな最中、いつもやってないのにイさんが〆の挨拶に挑みます。
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誰も聞いてくれず、あえなく撃沈の図(笑)
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いや、ホントに彼、公私共に空回りしっぱなし(笑)
でも、いつも一生懸命で人懐っこい彼、憎めないんですよね。
僕、お店に入っては辞めてを繰り返してたんで、
「同僚」みたいな関係って無いんですよ。
だから、ここでの数ヶ月で生まれた関係が、とても新鮮で新鮮で・・・。
日本で37年生きてきて片手ほども友達いないのに、
こっちでいっぱい友達できました(笑)

ただ、ホントによく食べよく飲む連中なんで、二次会はほぼセット。
いや一次会でも相当飲んでるんですよ。
この日、身の危険を感じた僕は、人ごみに紛れてホテルに帰ることに成功。
・・・と思ったら、フロントから電話が。
日本語も話せない部長が自ら僕を呼びに来て電話越しになんか言ってるわけです(笑)
ま、「なにしてんの!?早く降りてこいよ!」的な感じでしょ、間違いなく・・・。
で、逃げれないように肩を組まれ、連れて行かれた先にはやさぐれた面々が。
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一度「逃げる」という反組織的行為をはたらいてしまった僕は、
この後、一人で帰れないようなとこにタクシーで移動され、
なす術も無く三次会まで連れまわされるのであった・・・。
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by monsieur-enfant | 2011-10-20 00:44 | 韓国手記´11砕心

祝杯。

韓国に来てる間、無駄な出費を抑えれると思ってたのに・・・。
寒さとストレスで遂に買い物に走ってしまいました・・・。
結果・・・、完全に出てしまいましたね、リバウンドが(笑)

多少の後悔はあるものの、やっぱり買い物は楽しい!!
お金に余裕があるわけじゃない中で買ってしまう多少の罪悪感も興奮します(笑)
で、で!!
宿に帰りパソコンを開けると・・・!!
こりゃ居ても立ってもいられない!と、近くの屋台にGo!です!
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矢継ぎ早に料理を頼みます!だって今日のメインは料理じゃないですから!
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いや、やっぱり一言だけ言わせてください。
値段の若干の高さは気になるものの、
この手軽さと、ホルモン炒めの旨さは癖になります。
以上!!(笑)

さ、準備も整いました。
こっちにいると、そういう情報にも疎くなってましたが、
もうそんな時期だったんですね。
いろんなお店に、心からの「おめでとうございます」と「ご苦労様」を言いたいのですが、
今回に限って、ソウルからこのお店に対して祝杯を上げることに異論はないでしょう。
「Fjujiyaさん!!三ツ星おめでとうございます!!!」
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うう・・・、しょぼい缶ビールでスイマセン・・・
もうこうなったらモンテベロの周年イベントの告知なんてどうでもいいです(笑)
「祝杯挙げな!」と突発的にビールを求め外に飛び出しました。
もちろん、「罪悪感」という麻薬で痺れたテンションも背中を押したのは事実ですが(笑)
いやホントにね、「すごいすごい」と言うのは簡単ですが、
同年代のシェフたち本当に頑張ってると思います。
「刺激」なんて温い言葉じゃ済まされないくらい、
考えるだけで胸が苦しくなるくらい頑張ってると思います。
その傍らに置かせていただく機会もうちのパンはあるわけですが、
はたして彼らの何分の一くらいなら頑張れてるのか・・・と思うわけです。
業種も違うし、比較することはナンセンスなんでしょうけど、
ほんと、そう自問せざるを得ないくらい、めちゃめちゃ頑張ってるんですよ。
頑張ってるなんて言葉自体薄っぺらいですね。
そう、狂ってるんです(笑) ま、ある意味適切な表現かも知れませんね。
ただ、そんな一種の「狂気」すら纏って日々闘ってる面々ですが、
忘れてもらっては困るのは、そこにいるのは皆さんと同じ「人」であるということ。
内情を知って同情してくれとか言ってるわけじゃなく、
何一つ「当たり前」なものなど無いことを、もう一度再認識していただきたい。
そこに店があるのも、
美味しい料理でお腹も心も満たされるのも、
素敵なサービスで「時間」を演出してもらうのも、
全部「当たり前」ではなく、
ましてや「お金払ってるんだから当たり前」なんてもんでは全くなく、
その向こうに「人の想い」があるからこそ生まれてるものだということを、
どうか忘れないでいただきたい。
三ツ星を維持するのも、三ツ星を獲得するのも、
全っっ然、当たり前のことなんかじゃないんですよ。
単純に「星を取った、取らなかった」を、
店名だけ並べてああだこうだ話すのが一般的な楽しみ方なんでしょうし、
ミシュランを否定しようが肯定しようが、そんなことだって別にどっちでも構いません。
星が全てではないのは誰もが承知の上です。
ただ、何を言っても思っても構いませんが、店は「物」じゃないんです。
なんだか纏まりがつかなくなってきたのでこの辺で止めときます(笑)

「ミシュラン三ツ星獲得」という偉業を成し遂げた藤原シェフの、
「信じられません・・・。本当に嬉しいです。」という、
誰にでも書けるようなありふれた一行の中に、
誰にでも出来るわけじゃない強烈な日々や想いや喜びが、
溢れんばかりに詰まっていました。
月並みですが、心からお祝い申し上げます。
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by monsieur-enfant | 2011-10-19 07:57 | 韓国手記´11砕心

お知らせです。

ソウルは明日の朝、最低気温が4℃だという話。
夏に来て、一番の厚着がジャケットという僕には耐えれそうにありません。
こないだ意を決して買い物に行ったんですが、
こちら会社勤めなものでして、かっちりコートくらいしか着ていけないんですよね。
岸部に帰ったらあんまりそういう服着ないもので、
結局ユニクロでヒートテックを2枚ほど調達して帰りました。
ヒートテックに4℃の寒さを凌ぐ期待を寄せるのも、酷って話ですよね・・・。

さてさて、待っていただいてた方もおられるかも知れない中、
イライラを煽るくだらない小噺は早々に切り上げさせていただきまして、
今回の発表は、毎年秋に開催していたピクニックの件です。
店でも「今年はいつ?」って質問が多く出てるようでして、
岸部とのいろいろなやり取りの中、ピクニックについても何度も検討していました。
現場からも「やりたい」という声も上がりましたが、
昨年より涼しくなるのが早かった今年、
僕が帰る頃には多分寒くてピクニックどころじゃありません。
昨年も風が強く吹いた時は相当寒かった記憶があります。
「じゃ、僕抜きでやっちゃってよ」とも言いましたが、
それはそれでイベントとして難しいようで・・・。
楽しみにしてくださる方もおられますし、
「今年こそ」って思ってくれてた方もおられると思いますが、
大変申し訳ありませんが、今年の秋のピクニックは中止とさせていただきます。
こっちの都合で本当にすいません。
代わりに・・・と言ってはなんですが、おそらく来年の春にはBBQとピクニックと、
ダブルイベントを開催する予定です。
・・・・と横田氏が言ってくれると思ったので先に代弁しておきました(笑)

ただ、春と秋、二度しかないお客さんたちとスタッフ交えて接する機会を失い、
申し訳なさと寂しさに打ちひしがれているところ、後ろからポンと肩を叩かれ振り返ると、
「ったく、何やってんだよ!俺がいるじゃんかよ!」と、そこには橋本が立ってました。
橋本・・・・そう!あの橋本です!モンテベロのグランシェフ、橋本太シェフです!
「水臭ぇぜ・・・、いつもシュクレさんには世話になってるからよ。ここは俺に任せな」
ということで、ドン!!
パティスリー ケ・モンテベロ4周年記念前夜祭
~俺に任せろ!俺の会だ!~ by futoshi hashimoto (仮)

を開催することが決定しました!!
えっと、詳細は火曜日の夜、モンテベロのブログ及びHPにて発表されます。
ざっくりですが、今春シュクレが行ったような、
お客さん参加型の周年イベントとなるようです。
ただ、そこは天下のモンテベロ、
「シュクレのパクリ」みたいなイベントにはならないと思います、例えば会場とか・・・。
更に更に、そこになんと、
粋な計らいでシュクレクールも参加させていただくことになりました!!
いやぁ、こんな素敵なイベントに声をかけてもらえると思ってなかったので光栄です!!
ありがとうございます!!

ってなわけで、ピクニックの代替案・・・じゃなくて(笑)、
モンテベロ4周年記念パーティー開催のご案内でした!!
では明日、モンテベロのブログでお待ちしております!!
後は頼んだよ~~!!(笑)
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by monsieur-enfant | 2011-10-18 00:15 | ケ モンテベロ

先の記事で、「プロなのに情けねぇなぁ」とか、
「十何年やってもわかんねぇのかよ」とか思われた方もおられると思います。
そういう意見に対して、別に反論する気はありません。
僕はまだまだヘタクソだし、「今で良い」なんて思ったことは一度もないし、
もっといろんなことを知りたいし、もっと美味しいパンを作りたいですからね。
ホント、至らないとこだらけです。

ただ、良い機会なので、たまにはちょっとパンについてお話してみましょう。
そういえば、ほとんど「パンについて」的なお話ってしたことなかったですね(笑)

パンってね、他の作り手さんはどう接してるのか知りませんが、
僕は「絶対こうなる」って、思って接したこと一度もないんですよ。
そりゃ味覚のバランスはもちろん確信を持ってますが、
僕が言ってるのは、表情の問題です。
こればっかりは、
僕ら作り手側の一方的な押し付けだけでは思うようにならないんです。
これはね、パンとの共同作業なんですよ。
確かに、4本クープを入れれば4本クープは開きます。
ただ、「どう開くか」なんて厳密にはわからないんですよね。
生菓子や料理の盛り付けなどは、目の前でキメれるでしょ?
パンはね、そこから「火」に委ねなきゃいけないんです。
もちろん、「こうなって欲しい!」ってイメージは常にありますよ。
でもね、そう簡単にはならないんですよ。
だから毎回祈ってます。
窯に入れる前、入れた後、「頼むで!」って祈ってます。
だから良い表情で出て来てくれたら嬉しいんです。
ま、嬉しい半分ホッとするのも半分ですかね。

当たり前じゃないから不安なんです。
不安だから嬉しいんです。
そこに「パン作り」の面白さがあるんじゃないかなって思ったりするのですが、
いかがでしょうか?(笑)

だって、こんな地味で長い仕事、
「こうやったら、こうなる」みたいな答えが決まってるなら、
何が楽しくて続けれますか?
僕は「最後までわかんない」から続けてられるんだと思うんです。
今でも「うわっ!」とか「へ~~、そうなるんや」とか言って、
窯を覗き込んでは一喜一憂してる毎日です。
自信がないときに助けてもらい「サンキュ!」ってこともありますし、
逆に何の心配もしてないときに「あれ・・・?」ってなっちゃうこともあります。
でもそうやって、ずっと一緒に成長し歩んできたのが僕にとっての「パン」なんです。

フランスに行ったとき、
僕は1年間パンから遠ざかっていました。
渡仏資金を貯めるためギリギリまで働いてたので、
1年ぶりにパンに触ったのはパリの店でした。
不安でした。少し生地を触ってから来たかったのが正直なところでした。
でも、今でもあの嬉しさは忘れられません。
手がね、ちゃんと覚えててくれたんです。
触れた手から、いっぱい忘れてた情報が脳に駆け上がった瞬間でした。

日本に帰ってきて最初に働いた菓子パン工場でも、
「あ~~、こんなことするためにフランス行ったんじゃないんやけどなぁ・・・」
と、ろくに仕事もしない僕に、
ただ淡々と仕事をこなすだけだった若いパン職人たちが、
キラキラした目を向け始めたのは、
暇つぶしに焼いたリュスティックでした。

そしてシュクレクールという店を構え、多くの方々と出会い繋がれたのも、
共に過ごしてきた「パン」のおかげなんです。
もちろんソウルに来てるのも、僕一人で来てるわけじゃありません。
僕と、僕のパンと一緒にソウルに来てるんです。

先日、いつも助けてくれてたパンが上手くできなかった記事を書きましたよね?
僕の手がね、パンを作れなくなったら僕には何も残らないんですよ。
しかも、僕が僕である存在証明のようなバゲットに顔を背けられてしまいました。
僕にとっては「たかが一回の失敗」じゃなかったことが、おわかりいただけたでしょうか?

気がつけばまた長くなってしまいました。
書き出しの頃は、「家でパンを作ったりしてる人たちにヒントにになるような話」、
そういうことを書こうと思って「パンについて」と書き出したんですが、
どうにもこうにも僕の話は抽象的になっちゃうんですよね・・・。
分かりづらくてスイマセン。
でも、まぁ僕の思うところの「パン」って存在はそんな感じなんですよ。
「家でパン作ってる人が、どう参考にすりゃいいんだ!」って話ですよね、
ごもっとも、ごもっとも(笑)
ま、こんなヤツもいるんだ・・・って感じだけで良いんじゃないでしょうか?
何か感じる人は感じてくれるんだろうしね、うんうん。

いや、ホントは急いでこの記事書かなくても良かったんやけどね。
前のバゲットの画像にとやかく言葉を添えたくなかったのと、
ちょっと発表しなきゃいけないことが明日の晩になりましたので、
珍しく連続アップしてみました。

明日の晩・・・正確には日付が月曜から火曜日に変わる頃には、
何かしらの発表をさせていただきたいと思ってます。
あの・・・良いことだとは限りませんので待たないでくださいね(笑)
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by monsieur-enfant | 2011-10-17 02:04 | 韓国手記´11砕心