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なないろめがね

クリスマスから年末にかけての変則的な営業にも関わらず、
たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。
お正月明けの5日(土)からは、定休日がなくなります。
今までよりフラッと使ってもらえたら嬉しいです。

今年は多くの方々と知り合えた1年でした。
NPOの立ち上げもあったり、
自分たち主催以外はほとんど出なかったイベントにも、
声をかけていただいたご縁で参加させていただいたり。
以前には無かった出逢いがたくさん生まれた1年でした。

来年も、たくさんの出逢いがありますように。
そして、たくさんの出逢いを繋ぐパンでありパン屋であれますように。
そう思いながら、眠気に耐えれそうにもないので、
この辺で、今年の終わりのご挨拶とさせていただきます。
1年間、変わらず可愛がっていただきありがとうございました。
皆さんにとって、今年が良い年であったことと、
更に来年はもっと良い年になることを祈って・・・・。

また来年、元気でお会いしましょう!
よいお年を!
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by monsieur-enfant | 2012-12-31 21:35 | シュクレクール

お知らせ 数点

取り急ぎ、今日なんですが(笑)、
昨日ササッと告知させていただきました、「満月パブ」。
え~~~っと、詳しくは、コチラコチラで。
今回は、大阪と神戸での二ヶ所同時開催となりまして、
うちはFUJIMARUさんとこに出店、
VERTさんにはお皿の中にpainを忍ばせていただくことになりました。
コンセプトは同じ。主旨に共感した者同士が共有する時間。
そうやって、場所や業種、店やお客さんという枠を超えて、
「意識」で繋がれるってことは本当に心地良いことです。
生憎の天気ですが、ボクたちの中、皆さんの中に、
同じ満月が見れたら素敵やなって思います。
皆さんとお会いできるのを楽しみにしてます!

で、次は明日のことですね。
以前にもチラッと告知しましたが、
明日明後日と、年内最終営業を控え、
それぞれ限定のパンで皆さんをお迎えしたいと思います。
明日は、そう、遂に例のあれ
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Moulins Bourgeois
 Label rouge

この粉で作ったプティパンを、お越しいただけた中で受け取ってもらえる方に、
ささやか過ぎて申し訳ありませんがプレゼントさせていただきます。
もう、仕込みは始まってますが、やっぱポテンシャルが全然違う・・・。
「いつか」に向けて、やはり実現したい気持ちがまた高まっています。

で、明後日の最終日、こっちではオールドファン懐かしの、
蕎麦粉のパンが復活します。年越し・・・に掛けたわけじゃないんですが、
よろしければ食べてみてください。
僕の修業先のスペシャリテの一つだった、想い出のパンです。

さ、そろそろ満月パブ用のパンを焼き始めなきゃいけません。
食べて飲んで、楽しい時間になるといいですね!ではでは。
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by monsieur-enfant | 2012-12-28 15:17 | シュクレクール

わわわわ!

もう、明日だ!
クリスマス終わって、
腑抜けてたわけじゃありませんが、
取り急ぎお知らせしときます!!
明日、今年最後の「満月パブ」、
うちも今年最後のイベントとして、
参加させていただきます!!
場所は、あの伝説のイベント、
「パンとワインとシャルキュトリーと」の会場となりした、
黒門近くのFUJIMARUさんです!
詳しくは後ほど!!
年末で忙しくて岸部まで来れない方!
「よいお年を!」、交わしに来て下さいね!
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by monsieur-enfant | 2012-12-27 19:13

別次元

さてさて、
フランス編のせいで、あわやお蔵入りになりかけてた東京編。
時の移ろいなど細かいところは気にしないで、
夏のサンサンと照りつける太陽を懐かしみながらご覧ください(笑)
まずは、ここから。
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言わずと知れた「龍吟」
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なかなか来れず、本当に「やっと・・・」の訪問。
店の外から中まで龍だらけ。
「和」かと言うとそうでもない内装が、多少気持ちを不安定にさせるが、
ここではその不安定さすら不快では無く、むしろ期待感へと繋がっていく。
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位置皿が運ばれていくと現れるのは、忍ばされた一通の小さな便箋。
この中に、本日の献立が書かれているわけです。
この時点で、ちょっと好きになっちゃう単純な僕。
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お酒は種類も価格も幅広くあります。
「世界」を意識されての料理ですのでもちろんワインもオッケーなんでしょうけど、
やはり日本酒を合わせたく、おまかせでお願いしました。
別に、グラスワインの値段に度肝抜かれたから・・・というわけではありませんので。
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まずは、・・・・なんかちょっと珍しい的な、
貝殻に対する説明はあったはずなんですよね・・・・失念。
ざっくりと、大きな貝殻を被されての一皿目。
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初夏の野菜尽くしの一皿 “煮鮑の出汁”と共に
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こんなデカい鮑を使ってるのにも関わらず、
献立には「初夏の野菜」や「煮鮑の出汁」が前に出てきてます・・・が、
食べて納得。主役は完全に「出汁」。
別添えの温かいお出汁を注ぐわけですが・・・、
スリッパで眉間辺りをパチコーーン!って、叩かれたくらい強烈です。
この出汁一発で、「なんか旨いもん喰わせてもらえるみたいやで!」って、
身体中の細胞が色めき立ったのを思い出します。

“焼きとうもろこし”仕立ての流し豆腐 “生うに”と“揚葱”を乗せて
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色が飛んじゃって伝わらないかもしれませんが、
一転、視覚に訴えて来る素敵な一皿。
さらに、炭で焼かれた香りの残る甘い甘いとうもろこしに雲丹が絡み、
ジュレにはエビの風味、揚葱の香ばしさ、長芋の食感と、
めくるめく香りと味と食感の万華鏡状態。これ、ズルイ・・・。

わーーー!!
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水を飲もうと持ちあげたグラスの下のコースターにも龍!!
芸が細かい!!・・・ちなみに、記念に持って帰ってきました(笑)

と、次は二皿同時責め。
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“無花果”の胡麻和え 小さな“フォアグラ”と共に
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藁の香りをまとわせた炭火焼の“さぬきのめざめ”
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お酒も美味しいです。常にワイングラス。
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お茶もゴイスーです。
龍吟印のワインボトルに入った高級茶。一杯1500円。
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さ、お次は椀です。
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引き立て一番出汁への想い 活〆“アイナメ”の葛叩き椀
東婆豆腐と共に じゅん菜を添えた初夏の仕立てで
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本当にキレイなお出汁。透き通るようでいて骨格があって。
このお出汁のお風呂にずっと浸かってたくなるくらい心地良い時間。

本日のお造り盛り合わせ 龍吟仕立て
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烏賊の仕事は圧巻でしたし、鰹とカラシの組み合わせもハッとするほど新鮮で。
薬味によって表情を変えるお造りは、少し大きめで食べごたえも十分でした。

ここにも龍。
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開けると・・・、
“ホタルイカ”尽くしの茶碗蒸し
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これ、すごかったです。
口の中で、細胞1つ1つがパンパンに膨れたホタルイカが炸裂します。
ここまで旨味を抱え、尚且つ凝縮されたホタルイカは初めてでしたし、
何よりホタルイカでここまでの衝撃を受けたのが初めてでした。
奇をてらうわけでもなく、むしろ地味なこの一品で、
後に「龍吟行って来たんだって?」の問いに、
「ホタルイカが凄かった」って言わしめることに、
山本シェフの凄みを感じさせられた一品でした。

そのシェフと同名のお酒。
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“赤ムツ”の炭火焼 煎り米をまとわせた香煎仕立て “桃”のガリを添えて
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これはね・・・・、まぁとりあえず眺めてください、この美しいビジュアルを。
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桃のガリは、まだ青い桃を収穫して漬けこんでいますので、
青く清々しい香りとほのかな甘み、そこに酸がキリッと効いてて、
脂の乗った赤ムツの豪快さと繊細さの両極に、自然に寄り添ってました。
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もうね・・・何と言ったらいいか、煎り米をまとった皮目の食感や香ばしさ、
その皮目に守られしっとりふっくら火が入った身のふくよかさ、
口にした時は言葉を失うほど、自分史上、最高の魚の火入れでした。
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なんでまた懲りもせずお茶を飲んでるかと言うと、
この時はまだ値段を知らなかったからです(笑)
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いや・・・・まぁそれでも本当にお茶も美味しいし、ボトルも凝ってるし、
細かいとこまで気を配って「楽しんで帰ってもらおう感」が半端ないっすね。

讃岐オリーブ牛“サーロイン”と“脆壊玉子”のすき焼き仕立て
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初めて聞く牛でしたが、そのサーロインが下に敷かれてるという贅沢。
「すき焼き仕立て?」と「脆壊玉子?」と思うところですが、
すき焼きに付きものの生卵の役割は、ここから登場するわけです。
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もう、あかんでしょ!このビジュアルであかんでしょ!
で、すき焼きになってましたし、尚且つ揚げ卵の油分が、
良い塩梅のコクと香ばしさを運んでくるわけです。・・・贅沢な「すき焼き」でした。

桜茶の炊き込みご飯 駿河湾の“桜海老”と共に  香の物 赤出汁
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桜茶の・・・ってくだりは分からなくなるくらいの桜海老の纏わりつきよう。
なんとも言えぬ甘味が広がる幸せ御飯。
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香の物も、1つ1つがキレイです。
「あ~、和食屋さんやなぁ・・・」って思わされます。
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そして、温かいお茶をいただき、この素敵な時間が終わるわけですが・・・
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「もしお腹に余裕があれば、抹茶を練り込んだお蕎麦などご用意できますが」
これ、いただかないわけいかないでしょ!
「せっかくだから」効果を上手く突かれてる感は否めませんが(笑)。
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お蕎麦も喉越しツルツルで美味しかったですが、
もっと特徴的なのは、昆布ベースの「透明な蕎麦つゆ」。
そういえば、ありそうでなかったなぁ・・・と、いただきながら思うわけです。

そして、食事の終わりを告げるお茶が出てきます。
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龍吟スペシャリテ -196℃のマンゴーあめ 完熟マンゴーと共に
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叩き割ると、中からはサラッサラのマンゴーのアイスが。
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そして、そこに完熟マンゴーがソースのように添えられるわけです。
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このマンゴー責め、女子、キュンキュンなっちゃうでしょ(笑)
本当ね、よく勉強されてるなんて僕が言うのもおこがまし過ぎますけど、
食べに行ってどんなに「すげぇな・・・」って思っても、
大体パンとデセールで「ホッ」としたり、
はたまた「ガッカリ」まで行くこともあるわけです。
それを、和食のこういったデセールも初めてでしたし、
それで唸らされるのも初めてでした。いやぁ、ホント感服です。

そして・・・・
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龍吟名物 “六本木プリン”
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もう、ずるい!確信犯でしょ(笑)
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プリンでしたよ、そりゃ中身はプリンでしたよ。
でも、そこはもういいわけです。
これをお土産に買って帰る方もおられるわけで、
帰ってからも店での話で盛り上がったり、空気感を改めて思い出したり。
物販ではない業種において、こうした店と家を繋ぐものの存在は嬉しいものです。
えっと・・・・他にも確か「龍吟カレー」も持ち帰りできたかと。
「え~?売り切れてないんですか?残念!」って思ってましたが、
いやいやいや、ちょっと落ち着いて考えると、
蕎麦といいカレーといいプリンといい(プリンはコースにも入ってます)、
買って帰れるもんや追加できるものを全部注文してたら、
幾ら跳ね上がるか分かったもんじゃありません。
またしても「せっかくやから」感にやられるとこでした・・・危うし。

薄茶
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なんなんすかね、このちょいちょい「やっぱ和食っていいなぁ・・・」と、
ほっこりさせられて気を緩められてからの、
インコースへの高速ツーシーム!みたいな。
なんせ、緩急が本当に巧み。それは見た目もそう。
見ていただいたので分かると思いますが、
そんなに珍しい見た目ではなく、むしろすごくシンプルなお皿がほとんど。
日本人であるが故、その見た目である程度の予測を、
脳が勝手に立ててしまうわけです。そこへインコースへの高速ツーシーム(笑)
脳がパニくるわけですよ、なまじ知ってるビジュアルだったが故に。
訪れる前は、もっとアバンギャルドな和食屋さんだと思ってました。
でも、本当に和食に敬意を払ったうえで、
本質を疑い、本質に向かって挑戦を続けてる、
だからこそ上っ面の創作じみた「見た目でのインパクト」に頼らずとも、
これだけのインパクトを与えれるんだと思います。
そして、そこには執念めいた膨大な思考と共に、
ちょっとした遊び心がちょいちょい垣間見れるんです。
味覚の部分だけでなく、心の部分でも緩急や強弱を巧みに使うことで、
食べ手の気持ちを掴んでいくんだと感じました。
ここは完全に僕の思考の向こう側を行ってます。
物事への突きつめ方や、お客さんへの向き合い方、
「次元が違う」と素直に感じました。
思ってるけど形にできないことや人が多い中で、
ここまで「店」としてシェフの難しい挑戦を具現化出来てる店を知りません。
才能のあるシェフが一人で・・・、それは難しいことではないんです。
それをチームとして今と未来の意識とビジョンを共有し、
尚且つシェフのイメージのクオリティを落とすことなく
大勢のお客さんに提供する・・・なんて、本当に簡単なことではないわけです。
特に、このレベルでは。

うちが「次」に踏み込む前に必ず再訪させていただき、
また金槌で頭を打っていただき勉強させてもらおうと思う次第であります。
クソ忙しい時期にあえて書き切ろうと思ったのが伝わったなら嬉しいです(笑)
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by monsieur-enfant | 2012-12-20 22:02 | 龍吟

ご報告。

このブログの流れですと、
「フランスから帰って来て和食が恋しくなって・・・」的に映りますが、
実は季節は一気に夏前まで遡ってます(笑)
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色が悪くてスイマセン・・・。
フランス編、長かったので、「ちょっと一息」みたく画像中心でお送りしました。
本当は「説明不要の・・・」と逃げたいとこですが、
もう季節が変わってしまってるのでネタの名を書いても意味ないのと、
多くの方がご察しの通り、
すっかり忘れてしまってるのも少なくないのがホントのところです(笑)
ですが、僕の中では「関西最強」のお鮨屋さんです。ということだけ、ご報告。
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苦楽園 「鮨 まつ本」さんでした。
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by monsieur-enfant | 2012-12-17 10:12 | 鮨 まつ本(苦楽園)

パリから帰国後、
「逢坂くん、こんなお菓子知ってる?」って聞いてみると、
「え?そんな専門店あるんですか?普通にベルギーで作ってましたけど」
そこで初めてベルギーでも同じ名前で親しまれていたと知った「メルヴェイユ」。
そう、昨日のパリ最終ブログに載ってた、
あの何とも言えないボテッとしたユルキャラ染みたお菓子のことです。

・・・・数日後。
「こんなんじゃありませんでしたか?」と差し出されたお菓子に、
「そうそう!これこれ!まさにこれそのもの!」と、
パリで食べたお菓子と岸部で再会した喜びに狂喜乱舞したものです。
構成はムラング シャンティと同じく、
有無を言わさずムラングとシャンティなわけなんですが、
縦にしてシャンティを挟むムラング シャンティとは違い、
立てるなどというシャレたことをせず横向きからスタートの「メルヴェイユ」は、
下からムラング→シャンティ→ムラング、その周りをシャンティで覆い、
その周りを削ったチョコで更に覆う、まっくろくろすけのようなお菓子です。
食べた感想と来たら・・・、なんとまぁ想像通り!!(笑)
全く期待を裏切らない「ムラングとシャンティ」のお菓子なんです。
ただ、そのあまりの想像通り感と、シャンティ多めの温かさに、
思わず「ムフッ・・・・」とほくそ笑んでしまう心憎いお菓子なんです。

「なんでまたここでこんなに詳しく説明してんのやろ・・・」と思った、あなた!
するどい!お察しの通りです!!得意の2次元から3次元パターンです!!
おもむろに今週末!
メルヴェイユ発売!

もちろんモンテベロにて・・・となります。
来週になりますとノエルと被りますので、
一先ず今週末での発売とさせていただきます。
少なくて一種、多くて二種(白か黒か、白と黒か)。
皆さん!「想像通りを超えない凄さ」にムフッ・・・となりに来ませんか?

あと、ついでと言ったらなんですが、
モンテベロでちょっと面白いセットが販売されてます。
締め切りが近付いてるので、一応こっちでも載せておきますね(こちら
ご興味ある方は申し込んでみてください!

あ、あとですね、毎年アナウンスしてますが、
ここ岸部でやってる僕らシュクレクールですが、
さすがにクリスマスだけは地元の方々もバゲットを買いに来てくれるんです。
ですので、毎年バゲットの生産が追いつきません。
この日にこの場所まで買いに来ていただいて、
「売り切れてしまったんです・・・・」と伝えるのは、
心が千切れるくらい申し訳ないです。
「硬いパンしかない頭の固いパン屋やけど、この日くらいは買うたろか」
と思われる方がおられましたら、どうかご予約いただけると助かります!
繰り返します!クリスマス前後のバゲット及びハード系のパンは、
本当に予約しないと
無くなっちゃいますので!!

22~25までの期間は、ある程度のまとめたご注文もお受けしますし、
件数の制限も、いつもより大幅に緩和してニーズに応える次第であります。
年一度限りの「ニーズに応えようとする姿勢」が見れる貴重な機会です(笑)
皆様、ご協力の程、宜しくお願いします。

他にも、22、23、24辺りには、毎年恒例の「ガトー サヴォワ」の登場や、
年末の29日(土)は例のフランス土産の粉を使ったプティパン100個を、
一足早いお年玉じゃないですが、お一人様一つになりますが配らせて頂きます。
フランスのムーランブルジョワ社からご厚意でいただいた粉ですので、
さすがに皆さんからお代をいただくわけにはいきませんし、
なるべく多くの方に食べていただきたい・・・という経緯がありますので、
「友達に頼まれた」とかいう野暮なことはマジで止めてくださいね。
いただいた気持ちのお裾分けです。「タダだから」みたいな方はご勘弁願います。
更に最終日になります30日には、オープン当初は店に並んでた幻のパン、
「バゲット パリーヌ」(そば粉のパン)が、一日限定で復活します!!
年越し蕎麦に掛けたわけじゃないんですが、
僕がパリで働いてたお店のスペシャリテだった、思い入れの強いパンなんです。
年内最後の仕込みで仕込ませていただきますので、
他の製品に紛れることはありませんのでアレルギーの方もご安心ください。
あの・・・これはタダでは配れませんので悪しからず。

はい、ざざ~っとお知らせ数点でした~!思いつきでよう決まったわ(笑)
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by monsieur-enfant | 2012-12-14 19:06 | とりとめなく・・

2次元から3次元へ。

パリ滞在最後の夜。
昼間の「SEPTIME」同様、
この日はパリの「今」を少しでも覗ければいいな・・・ってチョイス。
実は違う店に行こうと思ってたんですが、
世話になってるヴァッスール氏から、「ガッカリするから止めとけ」と言われ、
急遽変更したのが今晩のお店。予約が間に合って良かった・・・。

オデオンからお店へ向かう。
この日は、初めて食事に行く・・・というか、
まともにお話するのも初めての方とのdiner。
「是非いろいろ話がしたい」と名乗りをあげてくれたパン職人さん。
面識はあったので「はじめまして」じゃないんですが、
なんかぎこちない挨拶を交わしながら、
オシャレなお店が立ち並ぶ界隈を歩きます。
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「あれ?」
完全に通り過ぎたみたい。
「でも、それっぽいお店無かったしなぁ・・・」と、
今度は住所を頼りに探してみる。時間も結構ギリギリでしたし。
「あ・・・・あった」
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自信を持って通り過ぎたお店でした。
店先のガラス越しに服が掛かっていたので、
てっきり閉店したブティックかと思ってたら、お客さんの上着だったんですね。
そんな分かりにくい「それっぽくない」出で立ちのお店の名は、
「Agape Substance」(アガペ・シュプスタンス)
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えっと、まずは安定性の悪い椅子で、
後ろにひっくり返りそうになるという洗礼を受けるとこからスタート(笑)
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ここのシェフは、20歳のときに働き始めたアルページュで、
21歳のときにスーに昇格、その後ピエール・ガニェール、ランブロワジー、
アヌシーのマルク・ベラ、そしてスペインやニューヨークを経由して戻って来た今、
経歴は二の次でも、そのスピードったら半端ないっすよ。
だって、それでも今まだ31歳くらいじゃなかったっけな・・・。
僕もね、29でお店を始めるまでに9年間の時間がありまして、
そのうち最初のお店で4年間、その後の残り4年で5店で働くというハイペース。
放浪っぷりだけでは負けてないんですけどね(1年業界自体から離れてます)。
東豊中とか門真とか行ってる僕とはスケールが違い過ぎます(笑)

連日大賑わいの理由の1つに、シェフの類い稀な経歴や料理もありますが、
もう1つの大きな特徴の1つが、「保健所の許可、おりんの?」ってな印象の、
客席と繋がったキッチンなんです。ホントに地続きです。
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「キッチンから続く、対面するカウンター」なのか、
「シンプルに長いだけのターブルドット」なのか・・・。
戸惑いながらも、すでに上がりまくってる、お店のボルテージに身を委ねます。
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ビーツのフィルム
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あ、言っておきますが、もうほぼ料理は覚えていませんので、
基本、画像メインでお送りしたいと思います。

ちょんっと。
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これはグリーンピースのシフォン。
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下は、軽石。

お、今度は何やろ・・・
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また、ちょんっと。
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ちょん・・・結構続きます。
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なんかの天ぷらだったような・・・。

やっとここで「料理っぽい」お皿の登場。
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トマトと・・・ブラックオリーブとバジルのソルベ・・・だと思う。

ワインは料理に合わせてグラスでチョイスしてもらいました。
どんな料理かは来ないと分からないので、こっちで選びようもないですしね。
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また、ちょん。
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小さな試験管からスープが注がれ、
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とてもキレイな色合い。
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イチゴのスープだったような。

マグロのミキュイ。
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湯葉と何か。
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徳利で注がれる豆乳のスープ。
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スープもの、2種目・・・。
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牛タルタルとフランボワーズの組み合わせ。
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パン、素敵な仕上がり。
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温泉卵と・・・なんとか。
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鰻ですね。ソースは胡麻。
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今度は蓋開けて注がれる系。
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うわ、もう全然覚えてない・・・・。
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イカでしたね、イカ。
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ん~~~~~、全然分かんない。
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豚。
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48ヶ月熟成のコンテ。
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ここからデセール。
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何かが紫蘇だったような・・・。
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カフェ、飲んだっけな・・・・。

これだけの料理が、滞ることなく、そこそこのペースで出てきます。
合わせてワインも頼んでいるので、若干目が回ってくるというか、
一皿一皿は、あんまり覚えてないというのが感想です。
さらに、メニューには内容は表記されておらず、
各お皿の象徴的な食材のみが記されていて、
客側は運ばれてくるまでどんな料理が来るか分かりません。
ま、運ばれてきてもよく分からないお皿もしばしばでしたが・・・。
ただ、かと言って印象が薄いお皿ばかりなのかと言うとそうではなく、
一皿に盛り込まれた思考や、丁寧な仕事の施された料理は、
十二分に驚きや喜びを与えてくれます。
お店のテンションやモチベーションは相当高く、
そこに「さて、どんな感じやろ」みたいに受身で入ると辛いかと。
一緒に楽しもうと前のめりで行かないと、
いちいち「量が少ない」とか「皿が多い」とか気にしてては勿体ないです。
映画にもいろんな映画があり、日本映画の楽しみ方や心への残り方と、
ハリウッド映画の楽しみ方と心への残り方が違うように、
「どうやって伝え、どうやって楽しませるのか」っていう着地点が違うものを、
単純比較も肯定も否定も出来ませんよね。
好きか嫌いか、合うか合わないかであって、良いか悪いかは全く別問題。
僕も、この日はたまたま、久しぶりに話ができる同業者との席で、
会話から相当テンションも高かったので店のテンションに乗れた感じ。
「苦手」な部類に入るお店ですが、単純に「楽しかった」です。

そして一番感じたのは、
ここだけに限らず今回の旅で行ったお店全てで感じたことですが、
ザックリとした言い様ですが、料理は日本人でも作れると思います。
それだけレベルは上がってますし、
個人個人のポテンシャルやキャラクター、アイデンティティの違いはあっても、
もう国籍の違いなどは料理の差にはならない時代だと痛感しました。
もちろんフランス料理ならフランス人がアドバンテージを持ってますし、
日本料理をフランス人が解釈し表現するのは難しいでしょう。
でも、時代はそれを「言い訳」としか取らなくなっています。
選んだのならば国籍を問わずその舞台で闘えるだけの機会は与えられています。
現に、アガペ・シュプスタンスの料理を日本人が作ってると言われたとしても、
今はもう驚きません。それだけのスキルを持った料理人は少なくないと感じます。
ただ、「料理は」と限定したのには訳があって、
フランスにあるレストランと闘える料理を日本人が作れたとしても、
フランスにあるレストランと闘える「店」を日本人が作るのは難しいと感じたからです。 
最後に行ったアガペ・シュプスタンスもそう。
先に書いたように、技術、創造性共に、
非常にレベルが高いことは前提にしても、
日本人でやれるキュイジニエはいると思います。
決して彼のお店を軽んじてるわけでは無いので、
「同じようなことを」という言葉を足しておきます。
でも、あの「お店」を日本人が作るのは難しい。
店に溢れる活気、勢い、高いテンション、
日本では感じたことの無い「店との距離感」。
それは形は違えど、地方のブラッセリーでも同じことを思いました。
馴れ馴れしいわけでもないのに距離はなく、
他のお客さんと接してるのを見てるだけでも幸せになる景色。
これはもちろん店側の問題だけではなく、
それを上手に楽しめるスキルを持つ客の少なさも問題なのは事実。
「お店」とは、店と客・・・というより、
その空間を共有する全ての人たちで作り上げていくもの。
お手並み拝見的なつまんねぇ「自称グルメ」な客たちや、
店との距離感を勘違いした「自称良い客」気どりの客たちが、
店の成長やモチベーションの維持を妨げてるばかりか、
勘違いしたダメな客のモデルを作り、後に続かせてることを自覚しない限り、
なかなかああいう景色は見れないんやろなぁ・・・と思うわけです。
食べログなどの出現は、
レビュアーの感想の中で知識や経験や情報を共有でき、
一気に底辺の層を引き上げたことは功績に値するのかもしれません。
好きじゃないコンテンツですが、プラスを生みだしてないとは言えません。
ただ、そこで生みだされた新しい価値観で店を見るお客さん方、
そろそろ・・・というか、
いい加減「成熟」に向かっても良いんじゃないかなぁ・・・って思います。
店だけが良くなってもダメです。客も良くなっていかなきゃダメです。
ホントにね、前にも一回書きましたけど、
「店でこんな感じやったのに、匿名ならこんなこと書いてる!」なんていう、
「客ログ」書かれたら一たまりもなり方、少なくないですからね(笑)
あのね、せっかくスキルのあるお客さんは、
「良いお客さん」の手本になって欲しいわけです。
それは必ず遠くない未来に繋がるはずです。
スキルがあるのに、それをひけらかし「他の人とは違う感」を出しても、
店の本質を理解せず自分のペラペラの物差しを押しあて計っても、
それが出来るということはもしかしたら「優れたお客さん」なのかもしれませんが、
その優れたお客さんが必ずしも「良いお客さん」ではないことが現実ですよね。
なんかね、「たくさんのお店に行かれてる・・・のに」とか、
「プロ顔負けの知識を持ってる・・・のに」とか、「のに」を付けざるを得ない、
「勿体ないなぁ・・・」と哀しくなるお客さんが未だに少なくないですよね。
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「食」は素敵です。
「食」は素晴らしいです。
「食」を本当に愛してるのでしたら、その全ての人たちが、
「食」にも愛される人たちであって欲しいなぁって、切に切に願います・・・。



さ、そんなこんなで、
短かった滞在の長かったブログも最終日の朝を迎えました。
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何度迎えても、どんなに晴れ渡ってても、
強烈な寂しさに包まれる最後の朝日・・・。
今回の旅で一番多く歩いた、ホテルから駅まで向かう5分くらいの道。
いつも忙しなく歩いてたこの道を、
まだ人通りの少ない朝にゆっくり歩いてみると・・・。
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駅前ということもありますが、同じ通りにパン屋が5軒!!
これもパリならではの風景ですね。
その足で向かったのは、この駅。
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初日から当たり前のように来て、
そしてまた明日も来るのが当たり前のように過ごしてた時間も今日が最後。
何かが終わるってのは、
今年大阪でも知人のお店が何軒か、
その場所での営業を終えた時にも感じましたが、
時間であれ物体であれ、
継続することを疑わない惰性の中では気づけなかったことを、
改めて再確認させてもらえる一つの節目ではあると思います。
でも、この店をどんなに好きで、この街をどんなに好きかなんて、
その都度締め付けられるような寂しい想いをするくらいなら、
この先何度も確認されなくてもいいやって思ってしまいますね・・・。
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シェフの自転車にお別れを告げ、
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スタッフ用のお土産を紙袋いっぱい買って帰ります。
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今回の旅ではいつも以上にお世話になったので寂しさもひとしおです。
「一年後にまた来るんだろ?」・・・って言うけど、
また一年は来れないわけだし、イレギュラーだらけの僕の人生、
一年後に来れる確約を自分で出来ないのが哀しいわけです・・・。

製粉会社さんから粉をいただいたりと荷物が大幅に増えてしまったので、
急遽、カバンを買って帰るという予期せぬ出費もありました。
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で、出発までそんなに時間あるわけじゃないんですけど、
哀しいかな、こういうとこで迷うんですよねぇ・・・。
「もう、大きけりゃええやん!」って思うんですが、ヘボ過ぎるのも勿体ないし、
「どうせなら日本でも使えるような・・・」ってなると値段も上がりますし・・・。
結局、ここで予想外の時間と出費のロスをすることになりました・・・。

泊ってたホテルの最寄駅からホテルまでの道中、
「こっちのが近いんじゃないかな・・・」って、
常々思ってたルートが一本ありまして。時間の無い最終日、
最後の最後にチョイスしたそのルートで出会ったのが、このお店。
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なんとなく、フラフラッと引き寄せられて入った店内に驚愕。
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あっち見ても、
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こっち見ても、
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「大・中・小」と「白・黒」はあれど、生菓子がこの広い店内に一種類!!
他は何故か大ぶりなブリオッシュだけという潔さ!!
この何だかモコモコしたユルキャラ染みたお菓子の名は「メルベイユ」。
簡単に言うと、ムラング シャンティを横向きにして、
周りをシャンティで覆った素朴なお菓子。
つまり、ムラング→シャンティ→ムラング・・・周り全部シャンティ。
そして、味の違いは白か黒かのチョコの違い・・・のみ。
厨房はというと、ラックに大小のムラングが焼かれているのがストックされてて、
それをおもむろに先の順序で仕上げていく・・・・のみ。
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働いてる女の子のテンションがめちゃくちゃ低かったのも頷けます(笑)

そしてそのお菓子の名前を冠した「オ メルヴェイユ」という潔い店名に惹かれ、
パリ最後のお菓子は、なぜかメルヴェイユになってしまった・・・というお話。
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食べる前はメルヴェイユというお菓子を知らず、
食べた瞬間は、「なんか食べたことある!」と、
初食にして懐かしさを覚える味に、若干の感動すら覚えたものの、
何のこっちゃない、「ムラングシャンティ食ってら思うやろ」と、すぐに我を取り戻す。
でも、このメルヴェイユ、実はベルギーにも同じく「メルヴェイユ」で売られてるくらい、
昔からある由緒正しき懐かしお菓子だったんです。
周りにたっぷり塗られたシャンティは、
野暮ったくもあり温かくもあり、垢ぬけ無さもあり懐かしさもあり。
ベルギー・・・・にもあったってことは、
こりゃいつか逢坂シェフに言ってモンテベロに並べてもらわなきゃいけませんね(笑)

さ、どうでしたか、皆さん。
やっと終わりましたね(笑)
もう最初に何書いてたか覚えてないんじゃないですか?
僕はもう覚えてないですね、正直。
短い滞在時間でしたが、
自分が見てきたフランスを通じて、
皆さんが何かを感じてくださったなら嬉しいです。
フランス編はここで終わりますが、
フランスを宿したパンやお菓子という食べ物を通じて、
ブログでの文章や画像同様、
フランスを届けたいと思い続けて営んでる店は岸部にあります。
今度は2次元じゃなくて3次元にて発信してるフランスに、是非触れに来て下さい。
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成田から羽田に向かうバスで食べたおにぎり、
「わ!マジうめぇ!!」と感じてしまった自分にちょっとガッカリ・・・(笑)
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by monsieur-enfant | 2012-12-13 16:40 | フランス 2012

「見る」

今回は画像は出てきません。


心に画を浮かべながら読んでみてください。


先日のNPO法人essenceの活動での話。


この日は「エテルニテ」さんと「シュクレクール」のコラボランチ。


多数の聴覚障がい者の方も参加していただき、


手話や筆談で各テーブルごとに会話が弾み、


とても素敵な時間となりました。


その中にお一人、視覚障がい者の方がおられました。


仕事を切り上げ、遅れて参加した僕が、


エテルニテの永野シェフと立ち話をしてた時の事。


メイン料理の後に、口直しの小さなデザートが運ばれてきました。


脚の細くて長いキレイなグラスに添えられた小さなデザート。


「お、かわい!」と思ったくらいで会話を続けてると、


彼女の前にもそのデザートが到着。


横に居る方に、そっと手をグラスの根元に運んでもらってから、


その人はゆっくりとゆっくりと、上へ上へグラスの輪郭を確かめていきます。


どんな形なのか、触れながら「見てる」んですね。


すると、上へ手を移動させるにつれ、みるみる表情が明るくなっていくんです。


そして、「わぁ!かわいい~!」と、満面の笑みを湛えるのです。


僕はその光景に鳥肌が立ち、涙腺が熱くなるのを感じました。


それは、目が見えないことへの哀れみや同情なんかじゃありません。


「そのグラス、そんなに可愛かったんだね!!」っていう、


単純な感動に触れたからです。


なぜなら、僕はそんな風に思えませんでした。


厨房から運ばれて来た時から視線に入ってたそれは、


もちろん素敵なあしらいでしたが驚くほど珍しいものでもなく、


「うん、かわいいね」くらいのものでした。


その間はおろか、目の前に置かれてもまだ見えない彼女が、


それが手を伝って「見えた」瞬間のあの表情。


僕の「見える」は、なんて薄汚れてしまってるんだろう、


かわいいものをかわいいと、


キレイなものをキレイだと、


見たことあるとか云々抜きにして、


純粋に心に届けれなくなってしまってたんじゃないだろうか、


なんか、そんな気がしました。


かわいいものを見た時の感動、


キレイなものを見た時の感動、


皆さんの目は、ちゃんと真っすぐ「心」に届けれてますか?
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by monsieur-enfant | 2012-12-09 19:17 | とりとめなく・・

ある雨のパリの昼下がり

あ~~~~~、本当に年末までかかってしまってる・・・。
今回を含めて、あと2話で終われる目途は立ってきましたが、
他のことのアナウンスが出来なくなってるのが困りものです・・・。
では、「フランス編」、もうしばらくお付き合いくださいませ。

この日は、パリ滞在最終日。
ちょっとだけパリの「今」を感じたくて、昼夜共に予約していきました。
その「お昼の部」は、こちら。
「SEPTIME」
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シェフは、「ジュエル ロブション」や、前に書いた「アルページュ」出身。
今、最も勢いのあるお店に数えられる「アガペ」のシェフを経ての独立。
外見はいたってシンプルですが、店内は「オシャレ感」が半端ないです。
なんて言いますか、カッコいい家具がどうこうとかじゃなくて、
人間でも居るじゃないですか、頑張ったオシャレじゃなくて、
さりげなくセンス爆発みたいな、本当のオシャレさん。そう、そんな感じ(笑)
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働いてるスタッフさんも、採用基準に「容姿」もあるんじゃないかと思わせるほど、
タイプ別スタイルの良い男前さんが何パターンか揃ってます。
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テーブルもシンプル。大きなクリップに挟まれたメニューがお出迎え。
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初めてみたお水。
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「変わったお水やなぁ・・・」と思って裏返してみると、
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いやいやいやいやいや!オシャレ過ぎでしょ!
自家製のガス入りで、瓶に店名って!!・・・・いつか真似しよ(笑)

とか言ってる間に、店内は満席。
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キッチンのテンションも上がってきました!
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イチヂク、フレッシュマッシュルーム、ビーツ、ビゴール産の生ハム
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散りばめられたリコッタが良い繋ぎ役。

雑に切ってあるパンが旨かった!!
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メインは豚で。
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お皿は両方とても美味しかったです。
バランスがとてもよく、ソースというより食材を当てて食べさせる今のスタイル。
でも、味、印象共に軽過ぎず、お昼から楽しい時間をいただきました。
次は、夜に来てみたいなぁ・・・。

デセール!らぶり!
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なんかね、なんか一種類、相性の悪いもんが入ってまして、
3回に1回くらいの割合で、「!!」って薬品みたいな苦酸っぱいのが当たって・・・。
そこ以外は、美味しくいただきました。あれは何だったんだろ・・・・。

お昼から贅沢な時間にすっかりご満悦。
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「パン、美味しかったけど近所のパン屋さん?」と聞くと、
「一個先のメトロ上がったとこの広場にある薬屋さんの隣のパン屋」と、
丁寧だかなんだかわかんない感じでしたが、
こんなザックリしてるんなら行けばわかるやろ・・・ってことで、行ってみました。
が、結構薬局ありますやん!!(笑)

ここかな・・・と覗いては「絶対ちゃうわ」ってお店ばかり。
本場パリと言えども、
「美味しいオーラ」を発してるブーランジュリは少ないもんです。
「あ、ここも隣に薬局があるわ・・・」と、見つけたパン屋さん。
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横に周り込んでみると・・・・・、
「あった!!セプティムで見たパンだ!!」
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これこれ、これを探して雨の中を一駅歩いて来たんです。
・・・・・と、「岩永さんですよね?」
「?????」
「以前・・・・」
「あ~~!はいはい!え?これ君が焼いてんの!?」
そうなんです、セプティムで唸らされ、雨の中探しに来たパンは、
偶然、知り合いの男の子が焼いてたパンだったんです。

彼がパリに来る前にシュクレに来てくれて、
その後、僕がパリを訪れた際、彼の働くお店に顔を出したのがきっかけ。
ま、そこで彼のオーナーと喧嘩して出てきましたけど(笑)
でもまぁ、まさか彼がこんなとこで働いてるとは思わず、
顔を見てもすぐにはピンと来ませんでした。
で、彼もそのオーナーと喧嘩になったようで(笑)、
奥さんの出産を機に(妊娠だったっけな?)、帰国することを決めたようです。
あれ?当時「あと一ヶ月」って言ってたから、もう帰ってきてんのかな?
どこでどんなお店を開くのかは分かりませんが、
絶対旨いパンを焼いてくれると思います。皆さん、ご期待あれ。

別れを告げると「これ、よかったら食べてください!」と、
手渡されたバゲット。
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フランス生活が長くなると、
雨の中でも裸でバゲットを普通に渡してくるようになるんですね。
先っちょが濡れてシナシナです(笑)

さ、そのままタクシーで向かったのは、もう一軒パン屋さん。
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ガンベッタにあるこのお店の店主さんは、
実は昔、僕が住んでた「プラス ディタリー」にあった人気店のオーナーシェフ。
よく店の前を歩いて出勤したものでした。
「デュ パン エデジデ」のヴァッスールさんも、
確か少し学びに行ってたと思うんですが、本当に美味しかった印象があります。
もうお歳を召されてるので引退したんですが、数年前に突然再開。
その知らせを受けてから、ずっと行きたかったお店なんです。
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店内は、焼き上がるパンやヴィエノワズリーの良い香りに包まれ、
特にPAINが素晴らしく美味しそうな色とフォルムでした。
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中に案内してもらって見た生地は、
ヘニョヘニョでとても気持ちよさそうな生地でした。
リラックスした表情で、成形を待ってます。
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で、ニョニョニョッと成形されて焼かれたバゲット。
この適当さ加減が、実はスゴイ大事だったりするわけです。
クープが元気に開いてないなんてしょうもない定義は二の次三の次。
だって、刃が取られちゃうような緩々の生地なんですもん。
だからこその食感の対比。皮がパリッ!の後に中身がスーッと溶けていく。
そして喉から小麦の香りがストレートに抜けてきて鼻孔でブワッと広がる。
「キレイかどうか」よりも「旨いかどうか」が、絶対的に優先順位は上でしょ。
僕は「キレイなパンを焼く職人」って言われるより、
断然「旨いパンを焼く職人」って言われたいと思います。
もちろん、両方兼ねれることが一番ですけどね。
ここのバゲットは、間違いなく「旨い」バゲットでした。
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そして、焼き上がったばかりのバゲットを、また雨でも関係なく裸で渡される。
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今度はシナシナになる前に食べちゃう作戦。
三分の一くらい食べなあかんけど・・・・。

さてさて、この日の午後から翌朝までで最終回となります。
書くほうも読むほうも、「やっとか・・・」ですね(笑)
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by monsieur-enfant | 2012-12-05 20:34 | フランス 2012

お知らせ その6

今回は簡単に終わりますので、
「お知らせ、もうええわ!」っとか言わないでくださいね。

えっと、前回お知らせしました、箕面市小野原の「イル グスト」さん。
今週土曜日のオープンに向けて、頑張っておられる中、
お人柄やお店の雰囲気が良く出てるHPが開設されましたので、
良かったら皆さんご覧になってください。

あとですね、うちのHPも冬仕様になり、
恒例の冬商品や、秋口に変更になったパンの説明も加わっています。
良かったら覗いてみてください。
あ、ついでに、今年は2種類登場した「年末のコンフィチュール」。
一種は、「レクチェ」という品種の洋梨に、ローズマリーの香りを少し移し、
ビオのゲヴェルツトラミネール(アルザスの白ワイン)を大量投入。
そこにアクセントと彩りのピンクペッパーとピスタチオを添えています。
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もう一種は、鳴門金時の最高峰、「さとむすめ」を全面に押し出す・・・つもりが、
やはりそのままではつまらないので、「柚子」「さとむすめ」「ゴルゴンゾーラ」と、
めくるめく香りの競演お楽しみいただけるように小細工させていただきました。
そのままですと、セレアル、ラミジャン、パン オ ノアなどに、
すこぶる相性が良いです。何なら、塩、胡椒を足し、クルミを振りかければ、
あっという間にペンネも美味しく出来ちゃいます。
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両方、お値段は820円。すでに残量が少なくなっていますので、
もう一回だけ追加で仕込みます・・・が、あとはもうしません(笑)
予約もできますので、ご興味ある方はお早めにお願いします。
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by monsieur-enfant | 2012-12-05 16:27 | シュクレクール