2008年 12月 19日
心の名画
ブルターニュで一番中世の趣を残してる小さな街です。
大きな丘の麓に車を止め、川沿いの街を眺める。
そうこうしてると山間からクラシックカーが。
乗ってるのはみんな良い感じの老夫婦。笑顔を振りまき手も振ってくれました。
イギリスからも近いので観光客も多いとか。
とりあえず、腹ごしらえ。良い天気なので川沿いのレストランをチョイス。
狙うはベタですが名物ムール貝。
僕らには眩しいくらいの陽射しでしたが、ブルターニュの人にとっては貴重な日光。
うつになって自殺者が多いと言われるくらい曇りの多い地方なんです。
うん、なんだかそんな気分・・・ってなわけで南仏のロゼで乾杯!
お姫様もはにかんでパチリ。萌えます(笑)
ぐへ・・・噂には聞いていたが、山盛りもいいところ。奥のフリットも山盛り。
食べ続けてると、ムール貝を掴んで口に運ぶ単調作業に手がしんどくなってきます(笑)
いやぁ、美味しかったですよ、単純に。でも、もう何も入りません。ぐへ・・・。
さ、お腹もいっぱいになったことですし、丘を登り中世の街へ。
街のパン屋さんには、これも名物のクイニーアマンが。しかしお腹に入る余地ゼロ。
見渡す限りの石畳。フランスというより、どこかイギリス的な雰囲気。
やはり萌えます(笑)
かなり急な坂道。その左右にはお店が立ち並び、賑わっています。
上りきると広場があり、下界にいるかのようなお店の充実度。
フランスに来てから、日本に買って帰るお土産を買う暇もなかったので、
ここでチョイスすることに。塩キャラメルと海藻入りの海塩を買いました。
帰りはここからレンヌまで、かなり長い距離を帰らなきゃいけない。
後ろ髪引かれながらも、ディナンを後に。
帰りの車内は、申し訳ないですが爆睡してました(笑)
少し早めに着いたので、昨日行ったら閉まってたパティスリーの支店へ。
「パティスリー ル ダニエル」
「ブルターニュといえばダニエル」というほど有名なパティスリー。
シェフが日本好きということもあるのか、どこか日本的な店内。
車を飛ばして、ノルマンディのモン・サン・ミッシェルやサン・マロへ行こうかというプランも
あったんですが、僕らが1泊しかできないこともあり今回のプランになったわけですが、
観光ではとても出来ないことができ、寄れない街に寄れ、触れれない人に触れ、
言葉では言い尽くせないほど満たされた旅でした。
それはひとえに、僕らをもてないしてくれた家族の温かさ。それに尽きると思います。
このブルターニュで過ごした時間全てが、その温もりに包まれ、心を解かれ、
信じられないくらい穏やかな、優しい優しい時を過ごさせてもらえました。
刻まれた時間は、やはりなにがあっても変わらないものです。
なにがあったって、刻まれてしまったことに嘘はないんです。
記憶は、薄れたり汚されたりする時があるかも知れません。
しかし美しい想い出まで汚されることはないでしょう。
人は生き続ける中で、目の前のことに囚われてしまいがちですが、
みんなそれぞれ素敵な時間を過ごしたり、素敵な想い出を抱えたりしてるはずです。
しばらく開けてない心の引き出しを開けてみてください。
埃にまみれた額縁を拭いてみれば、ちゃんとそれぞれが心の名画を持ってるはずです。
殺伐とした日常に齷齪するなか、
たまにはそんな画を取り出して、ゆっくり眺めてみるのも良いのではないでしょうか?
心から、この素敵な家族の幸せと健康を祈っています。
心からのもてなしに、心からの変わること無い感謝を添えて・・・。
by monsieur-enfant
| 2008-12-19 03:22
| フランス 2008