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なないろめがね

「愛する」ということ

打ち合わせのために神戸へ訪れた日のこと。
かねてから気になっていたレストランへ行ってまいりました。

夙川 「ル べナトン」
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こちらのシェフは、ブルゴーニュで4年修業されたそうで、
この店名も働いていたお店から譲り受けたそうです。
置いてあるワインも、80%はブルゴーニュだそう。
基本的に僕はそういう思考は大好きです(笑)

空間を上手く使ってあり、入口からの3メートルもないアプローチを経ての客室。
浮世の空気を遮断しレストランという空間へと導くのに、束の間ですが良い時間です。
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片側いっぱいに取られたガラスですが、横の道路は神戸の幹線道路。
歩く人も、走る車も、目の前の歩道も、岸部のそれとはわけが違います(笑)
コースはプリフィックスになっており、アミューズが付き、前菜から魚、肉まで、
数種の中から選ぶことができます。デセールは決まってたかな?
魚抜き(肉だったかな?)のショートコースもありますので、小食の女性でも安心です。

ローズマリーの香りを移したトマトのムース キャビア添え
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単純な組み合わせだからこそ、そのピントが大切になってきます。
味や香りの強弱、塩分やキャビアのバランス、ピントはバッチリです。

富山産ホタルイカと菜の花 ジュレがけ
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メニュー外のお薦めから。ホワイトアスパラと迷ったんですが、
アスパラばっかり食べてる気がして・・・。
で、正解でした。こちらも素材を生かしたシンプルな構成。だからこそのジュレの存在。
全てが良い塩梅で、春をいただきました。春の恵みに感謝。

パン
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舌平目の白ワイン蒸し
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舌平目もさることながら、秀逸なのは、このソース。
クラッシックなソースながら、古さなど微塵も感じない。
「あ~・・・旨いなぁ・・・・」と、しみじみ外を見ながら一人寂しく味わうのでした・・・。

パン その2
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牛肉の赤ワイン煮込み
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フレンチをかじってる店なら珍しくない料理。
ですがレストランのメニューにあるのは珍しい「ブッフ ブルギニオン」。
名前からわかるように、ブルゴーニュの郷土料理です。
これもシェフのブルゴーニュへのオマージュなんでしょう。
「あ~~~、旨い~~~」、以上(笑)
スタートから思っていましたが、確信に変わりました。「夜、来よう」。
どこにでもあるものだからこそ、違いもわかってもらいやすいもの。
向かいのおばさんだって、「これ、普通の赤ワイン煮?」って聞いてたくらい、
ある程度の予想はつくんじゃないでしょうか。
メニューには、横に「ル べナトン風」と書いてありました。
ポーション小さくだとか、盛り付けを綺麗にとか、
そういうことではない「レストラン料理」として昇華されたブッフ ブルギニオン。
ガルニも普通にヌイユでしたし。それもまた正しき一皿やと思います。

クレーム ブリュレ 3種盛り
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えっと、クミンと、シナモンと、・・・・なんやったっけ?(笑)
ま、ブリュレ3つなんて初めてですが、それなりに楽しいデセール。
付け合わせのアイスが、同じ系の味なので、ちょっと飽きてしまいます。
酸味のあるソルべなどだと助かります。

エスプレッソ
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ミニャ
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お肉をいただき、満足して油断してるところに、
「うちにもパン卸してください(笑)」と。
そんなお話したこともなかったので不意をつかれていると、
どうやら予約の電話をとってくれたスタッフさんが、うちのファンなんだそう。
そうじゃないかと思ってたら、それが来たということ。
あ~、そうとわかってたら一人で暇やから外の人間観察とかしながら
ボーっとアホみたいな顔で料理待つんじゃなかったぁ~(笑)
それにしても、久しぶりに新規でツボにはまるお店に出会えました。
安定感と安心感のあるサーヴィスに、方向性の定まったシェフの料理。
まだ新しいお店なので、また変化していくかも知れませんが、
ブレない覚悟が店名にも表れているんじゃないでしょうか。
「好き」程度じゃ伝わらないんです。
僕らが伝えようと思うのなら「溺愛」しないと伝わらないんです。
そして溺愛するからやれることや、溺愛しなければできないこともあるんです。
プロなら、己の仕事やその国や地域に、それぐらいの感情を抱いてしかりやと、
普通に僕は思うんですよね。
なんか中途半端、なんかやりきれてない言い訳の多い方々、
たぶんそれは、単純に「好き度」が足らないんじゃないですか?
なんか、上手く言えませんが、そんな「愛」を感じるお店でした。
by monsieur-enfant | 2009-04-08 01:20 | ル べナトン