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なないろめがね

さて・・・・もう3時かぁ・・・

なんだかんだと商品が変わる今週末。
やっと直前になって諸々が決まりました・・・・。
HPへの掲載が週明けになっちゃいますので、ここでザッと紹介しておきますね。

まずは・・・パンから行きましょうか。
毎年恒例の「パン ノエル」 クリスマスのリースをイメージしたパンです。
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で、これも恒例の「ブリオッシュ デ ロワ」。
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フランスに行ってなかったら作れなかったベタ可愛さ(笑)

冬のフィッセルは「フィッセル ディベール」
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柚子とピスタチオとホワイトチョコが入ってます。

さ、クリスマスの真打と言えば、この二つ。
「シュトーレン」
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「ベラヴェッカ」
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ちょっとベラヴェッカが見にくいですね。
今度ちゃんと裸の写真を載せますね。・・・・ベラヴェッカのね。
シュトーレンは今回全く製法を変えました。
5年やってきて、ようやく両方ともルセットに記せるくらいまで来れたと思います。

タルトもちょっと変わります。
復活組の「タルト フリュイルージュ」
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これ、まぁなんちゅうことない組み合わせなんですけどね。
でもそのなんちゅうことない組み合わせがフランスらしいんですよね。
香ばしいパート シュクレに、
クレーム ダマンドのコクが加わり、
クレーム フレッシュという濃厚でさっぱりしたクリームの上に、
フリュイ ルージュの酸味が加わる・・・。
全部異素材。全部違う食感に違う味覚構成。それらが一つになった時の多重性。
「あぁ・・・フランス菓子やなぁ・・・」って思います。
決して洗練されてないんですけどね。なんちゅうことないんですけどね。
でも僕がパリで働いてた店の、タルトのスペシャリテなんです。
なんちゅうことないのにスペシャリテ(笑)
でもね、とっても懐かしいタルトなんです、僕にとっては。

「タルト オ ショコラ フレ」
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焼きこまず流し込んで冷やし固めた、冬季限定のタルト オ ショコラ。
あ、上のフリュイ ルージュも冬季限定でした。
わかりやすく言えば、生チョコをタルトの中に入れたような感じです。
ガトーショコラが休止状態ですので、チョコ好きとしては何か作りたかったんです。
地味な見た目ですが、食べるときっと顔がほころびます。
コニャックが効いてるので、お子さんは厳しいかも。

「フラン パリジャン」
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これ、久しぶりに何回も試作にかかりました。
普段はぶっつけオッケー的な感じなんですけどね。
フランは、昔からやりたかったんです。
「ブーランジュリのお菓子」と聞いてすぐに思い出すのが、この「フラン」なんです。
ムチムチのういろうのような食感。洗練とはかけ離れた野暮ったく安っぽい甘さ。
そのチープな感じも「パリ」なんですよね。「ブーランジュリ」なんですよね。
値段も2ユーロです。

で、サンドイッチですかね。
まだまだ設備的にもスタッフ的にも金額的にも提供できないものは多いですが、
5年目にしてやっとブリー ド モーを使えたり、
モッツアレラがブッファラになったり、パルマの生ハムだったり、ルッコラだったり、
もう当たり前に目にするような食材が、長い時差を越えて、
ようやく岸部にもお目見えとなりました。
5年かかりました。
ようやくサンドイッチから「カスクルート」と呼べるものに移行し始めれました。
うちでずっと働いてくれてるパートの子が、
唯一オープン以来あまり変わらずにいたサンドイッチが変わったことに対して、
「一つの時代が終わった気がする・・・」と感慨深げにつぶやいてました(笑)

まずはシャバタを使ったものから紹介します。

「ジャンボン ブラン」
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シンプルな、ハムとレタスの組み合わせ。
いつでもどんなときでも食べれる安心感。

「ピュレ ド ウフ」
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ま、タマゴサンドですわ。

「プロヴァンサル」
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モッツアレラ ブッファラ、セミドライトマト、バジル、王道ですね。
以前は安いカマボコみたいなモッツアレラしか使えなかったなぁ・・・(笑)

「ジャンボン クリュ」
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パルマ産の生ハムとルッコラ、
バルサミコのドレッシングにパルメザンチーズの組み合わせ。

「ソーモン フュメ エ パンプルムース」
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スモークサーモンとクリームチーズの組み合わせに、
グレープフルーツの爽やかさを合わせてみました。ディルの香りを添えて。

バゲットを使ったものは・・・

「トン」
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ツナです。やはり永遠のアイドルですね(笑)普通に旨い。

「ジャンボン フロマージュ」
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パリでもよく見るカスクルート。
ハムとエメンタールチーズのシンプルな組み合わせ。

「ソーシス」
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みんな大好き粗挽きのソーセージを、上下からトマトソースで挟み、
エメンタールを乗っけて炙りました。あっためて食べてもらえると嬉しいです。

「ブリー ド モー」
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言わずと知れた「ブリーの王様」、モー村のブリー。
その美味しさをシンプルに味わってもらえるように仕上げています。
平日はバゲットですが、週末はパン オ セレアルを使います。

パン ラミジャンを使って・・・

「キャナール ロティ」
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ローストした鴨にクレソンを添えて、オレンジ風味のソースと共に挟んでいます。


・・・・・はぁ、こんな一気に変えんかったら良かった(笑)
ここ数日、これらのせいでバッタバタです。
仕事の合間に急いでパソコンに向かって打ってますが、
ここまで書く間に3回意識飛んでますもん。
活字はキツイですね・・・睡眠導入剤です。
でももう12月。頑張って書かないと、年内の記事をまた来年に持ち越してしまいます。

さて、今回のサンドイッチの変更ですが、
ま、ホントに別に今どき珍しいもんなんてないんですよ。
でもね、結構ここまで我慢してきました。
基本、僕らの目線は地元の方々に向けられています。
遠方からのお客さんに目を向けて、
もっと早くに真新しい食材や、変わった組み合わせをしてしまうことも可能でした。
でもね、僕らが先行し過ぎてはダメなんですよ。
僕が「こんなのも出来ますよ!」ってことを誇示したい店ではないんですね。
お客さんと一緒に、ゆっくり理解していただきながら、
店もスタッフも成長していかなかればこの場所でやっていくことは難しいと思うんです。

オープン当初はタルトも売れませんでした。
「デニッシュは無いの?」と言われるたび、
タルトとはフランス菓子の入口なんだ・・・と説明して買っていただいてました。
シューをやってた時も、
シュー皮に火を通すことにもビビってフニャフニャなシュー皮しか出回ってなかった頃、
しっかり焼きこんで、しかも生クリームじゃなくバタークリームと合わせたクリームを、
あえて絞って提供してました。
疑問に思ってもらわなきゃ説明するチャンスもないからです。
ガトー ショコラやケークも、当初は全然売れませんでした。
それでも作り続けました。それは、伝えたいメッセージがあったからです。
それはより明確になってきて、少人数でアップアップだった最中に、
カヌレ・ボルドレ、ファーブルトン、タルト・タタン、
クレーム・ディプロマットも作ったことありましたね。
それは僕の中にあった、「いつか・・・」の想いを形にする為の布石でした。
その都度、「このお菓子はね・・・」、「フランス菓子はね・・・・」と話してきたものです。
そのいつかは3年の時を経て、
「パティスリー ケ モンテベロ」として具現化することができました。

サンドイッチは当初から、「パンの美味しさを知ってもらうため」のものでした。
ですから手に取ってもらえる値段で、単純な食材を使って、
「あ、なんかいつも食べないパンやけど、こんなん挟んでも食べれるんや」ってことを、
知ってもらいたかったんです。特別なパンではなく、日常的なパンなんだということを、
日常的な食材を挟むことによって感じてほしかったんです。
凝ったサンドイッチが溢れだし、
どのパン屋さんでもそれなりの食材を使いだしてきました。
そんなのを望まれたりもしましたが、
5年経った今でもヤフオクで買った冷蔵庫しかなく(笑)、
食材を管理できないのが本音なんですが、
でも、まだ早いんちゃうかなぁ・・・と思ってました。
でもまぁ、ちょっとだけね、気分転換も兼ねて、変更してみました。
前回のキッシュの変更も絡めて、何か今までと違うことをお客さんが感じてくだされば、
これも「いつか・・・」への布石となり得るかもしれません。

お店側とお客さん側とが少しずつ理解し成長し、
また次に僕が描く「いつか」へと一緒に歩調を合わせて進んでいくことが出来たなら、
その「いつか」の喜びをたくさんの人と分かち合えるような気がするんです。
市内や東京など、流行の店を見てるお客さんからすると、
うちの歩みはとても遅くじれったいのかも知れませんが、
こうしたちょっとの変化を、確実な変化だと感じ取れる軌跡を経ながら歩いています。
温かく、気長にお待ちいただけたら幸いです。
by monsieur-enfant | 2009-12-05 03:10 | シュクレクール