2010年 12月 17日
「生」の傍らで営む存在感。
「寒い」から「冷たい」に急にグレードアップした気がするんですが・・・。
そんな「冬本番」に向けて着々と寒さが厳しくなっていく最中、
満を持して書き始めます!今年の夏休みの記事を!!(笑)
・・・まぁ、季節外れ極まりないんでサクサクッと行きますね。
というのも、ですね、
今年の夏休みは、ご存じの方も多いと思われますが・・・ていうか、
ホントに昔の話になってしまうので忘れてますよね(笑)
スタッフとフランスに行く予定が、
よりによって僕が行けなくなってしまった今年の夏休み。
ま、特に行くとこもなかったので、
そない忙しい時にわざわざ行くほどでも・・・ってとこやけど、
降って湧いたように出来た時間、こういうときに行かなければ!
と、気になってたお店にユラユラユラとバスに揺られて向かうことに。
京都駅から15分くらいと見越して向かったものの、
結局45分くらいバスに乗って着いた先は、

京都 上賀茂神社。

おおっ!真冬の兆しの出始めた今日この頃、
夏真っ盛りの陽射しの写真は想像以上に眩しいですね!!(笑)
そろそろ遠い季節の光に目が慣れてきましたか?
頭は「夏」に切り替わってますか?真夏のエナジー浴びてますか?
では続けてお送りしますね。
上鴨神社では、渡仏するスタッフへお守りを買おうとしたんですが、
結構高かったうえ、そこそこの人数のため一人一人買ってては出費が重なると判断、
お賽銭をちょっと多めにして、みんなの安全を祈ってきました。
ケチったのではなく、効率の問題です、はい。
今回の目的は上鴨神社・・・ではなく、その近所の、ここ。
上賀茂 「今井食堂」

そうです、僕のパリ行きの変わりが、ここ。
そして注文するのはステック フリットではなく、名物「鯖定食」。

日本満喫!鯖定、旨し!でも・・・パリ行きたかったよ!(笑)
こちらの鯖定食、40年ほど前から始められたそう。
その40年間、つぎ足しながら作られた煮汁の中で、
大鍋で3日間炊かれるという鯖の色はもうチョコレート。

これ、骨まで食べれます。
っていうか、今まで食べた鯖の煮込みとは全然別物。
クソ暑い中、外は観光客も疎らなのに、ここだけ混雑してるのも頷けます。
そして、鯖もですが御飯もボリューム満点。
お味噌汁は普通やろ・・・と思って箸を入れると、

大根だらけ・・・というか大根まみれ(笑)
そして何故か圧倒的にクオリティ低いお漬物の計4皿で定食は構成されてます。
結構ギリ。お腹いっぱい。これで700円くらいだったんちゃうかな?
おまけにここは、お金払っても味わえない昭和の食堂の風情も味わえます。
引き戸を開ければ、そこは昭和の下町の食堂。
いろんな雑誌ににも取り上げられ、有名人のサインが壁に飾られていようとも、
変わらず活気ある店内からは、
「腹いっぱい食ってってや!」って食堂の心意気と、
「これ食ってまた頑張るわ!」って学生やサラリーマンの、
「生」の匂いがムンムン漂ってきます。
楽しいですね、こういう店。
想いに溢れ、時間を重ね、
それらが醸し出す「味」を纏い、店からダシが滲み出てる感じ。
ホント、敵わないなぁ・・・と思います。
美味い不味いの論点はもちろん大事ですが、
こういう場所で庶民の胃袋を支えて明日への活力を生み出す、
いわゆる「定食屋さん」でしかできない役割もあると思います。
よく通われてる近くの大学の学生さんらにとっては、
「あの日のあの店」ではなく、
この地で過ごした人生の一部分として記憶に刻まれるわけです。
理解し必要としてくれる人の為にだけ在り続け作り続けたい・・・、
業種は違えど、「こうありたい」と思わせられる、京の一件でした。
by monsieur-enfant
| 2010-12-17 02:00
| 定食 今井