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なないろめがね

今まであっての「今」と、これからのための「今」と。

そういえば・・・と、
ふと思ったんですが、
最近、一時期このブログに頻繁に出てたお店を書いてないなぁ・・・と。
ま、近頃あまり出歩かなくなってるのもありますし、
更新が滞ってる中で初登場のお店が優先になってるのはありますが、
久しぶりにそういうお店を続けてみたいと思います。

一発目は、こちら。
「ヨッテリア ガク」
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パテにパン。 定番の安心感。
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ここのパン、旨い不味いじゃなく、
「あ~、ガクさん来たなぁ・・・」って思わせてくれます。

トリッパも定番。
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フォアグラのオムレツ サマートリュフかけ
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メニュー名でもうメロメロ。
「サマートリュフかけ」で、「あ・・・、これまだ夏やったんや・・・」と気づく(笑)

ワタリガニのパスタ
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やっぱ旨いんですよね~、ガクさんとこのパスタ。

あれ、これなんやったっけ・・・。
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ガクさんと言えば「豚」ですからね。
その看板に偽りナシです。

ティラミス
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エスプレッソ
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なぜ久しぶりのガクさんの記事かと言いますとですね、
先日、こちら5周年を迎えたそうです。
今でこそバルとかも増え、深夜の営業も珍しくはないかも知れませんが、
お酒メインじゃないお店の深夜帯の営業は、
ガクさん開店当初はあまり無かったんじゃないかな?
狭い空間に凝縮された店主の仕事と想い。
「自分たちの出来る範囲」を言い訳にしか聞こえない店も少なくないなか、
全力の身の丈の営業を重ねてきた5年間。
本当にご苦労様でした。
そして、たまにしか行けないながらも、
こうした繋がりを持てたことにも感謝しております。
最近シュクレに配送車ができ、僕が夜中に市内にパンを持っていくことがなくなったので、
その帰り、23時過ぎくらいにフラ~ッと元気をもらいに寄ってた頃が、
既に懐かしく思えます(笑)
そんなお店の、一区切りの5周年。
「久しぶりにご挨拶にでも行こうかな」と思った先日は、定休日の日曜日でした・・・。

僕も開店時、とりあえず1年、次は3年、そして5年と、
小さな節目として頑張ってきました。
ただ、もちろん続けること自体も簡単ではないのですが、
その節目を通過点とした場合、どんな状態で通過したのかが問題になってきます。
例えば僕は開店時から自分がいろんな面で未熟なことも、
お客さんに理解され難いことをしようとしてることも百も承知でしたので、
自分がやりたいことを形にするのに「10年」という猶予を自分に与えました。
その間にやらなきゃいけないことは沢山沢山、
文字通り日々山のようにあるわけです。
保障されることのない明日のための「今」と、
次のステップのための「今」と、
10年後から逆算した「今」と、
現実と理想を擦り合わせながら、
常に同時にいろんな「今」と向き合って今を過ごしてきました。

シュクレは今年で丸7年。
よくぞこの地で7年もやってこれたという他人事のような感覚と(笑)、
あと数年に迫った「10年」という大きな区切りに対しての多少の焦り。
ま、基本、成る様にしか成らないわけですが、
成らない様なことでも時には成る様なことにしなきゃいけないのも経営者。
果たして7度目の節目にちゃんと意味を持たすことが出来ているのか、
そうやって1年1年、課題と意味を持たせて重ねてきた7年目。
10年を見据えた10年では10年で息切れしてしまいます。
10年のための10年ではなく、更に次の10年を見据えた上での10年です。
常々言ってることですが、
僕は20代の10年、仕事以外ほぼ何もありませんでした。
「仕事に捧げた」などというカッコイイことではなく、
「仕事に乗っ取られた」と、若干恨み節も混ざってるくらいです(笑)
その20代に報いるための30代を送っていると言っても過言ではないでしょう。
パンだけじゃなく、20代で感じたもの全て表現しなければ、
僕の20代はあまりに可哀想過ぎますし、
そんな僕を支え育ててくれた方々や、
逆に犠牲になったり苦労をかけた人たちにも報いれません。
皮肉なことにその20代によって生かされてる30代であることも自覚してる今、
今度はこの10年の過ごし方によって、
自ずと次の40代の過ごし方も決まってくることもわかってきています。
20代の弔い合戦の30代のように見えて、
実はしっかり30代で20代の宿題をやりきれるのか否かを、
どっかで試されてるような気もするんですよね。

交流あるなしや業種に関わらず、同世代のシェフはすごく多いわけですが、
今だけ笑ってても仕方ないんですよ。
思考や思想が停滞した瞬間、その人物は過去となります。
僕は1人の人間が見れる時代って所詮10年くらいやと思うんです。
先に述べた「20代の10年を表現するための30代」というのは、
多分、多くの方々や業種に当てはまる言葉やと思うんです。
正確に言うと、
10年の時代を見るためには10年の蓄積が必要だということです。
僕らみたいな技術職は特にね。
そういう意味でホントに考えなあかんのは、
10年走りきるためのトレーニングを10年かけて培ってきたという事実です。
つまり20代が30代を走りきるためのトレーニング期間だとしたら、
30代はそのトレーニングで得たパフォーマンスを発揮する年代であると同時に、
今度は、40代の10年を走りきるためのトレーニングをする10年でもあるわけなんです。
この年代を疎かに過ごすということは、
もちろん次の10年・・・もしくはそれ以後も決定付けられてしまうと同時に、
20代の素晴らしい蓄えまでも腐らせてしまうことになってしまい兼ねません。
人間にも「旬」がありますから、「今」で居続けれるわけがないんです。
望もうが望むまいが、
人の目に触れた瞬間から旬が始まると同時に、劣化も並行して始まっていくんです。
おまけに「こんなやつ、どこにおったんや」みたいな信じられない経歴の持ち主が、
東京なんかはバンバン新しく出てくるわけじゃないですか(笑)
3年後ですら今の立ち位置に居れる可能性は誰一人保障されてないわけです。
それを「大丈夫、大丈夫」と言ってる人らは、
「不安」という、前に進むための最大のエネルギーの一つを、
自ら破棄してることにすら気づいてないんでしょうね。

前に歩く人たちは後ろからくる人たちの高い壁となり、
中途半端なヤツを蹴落としてもらわなきゃいけない半面、
後ろから歩く人たちは前の人たちの脅威となり、
先に始めた程度の優越感にふんぞり返ってるヤツを、
ちゃんと引きずり降ろさなきゃいけない使命を担ってるはずです。
「流行」とか「今」という言葉とは、
トラディッションをベースにするシュクレやモンテベロは、
比較的関係の薄いほうだとは思いますし、
「旬」が「クオリティ」と必ずしも比例しないことも理解してます。
なのでやはり僕らは「本質」を追及していくことが存在意義だと思ってます。
そして話は大きく逸れましたが(笑)、
ガクさんの5周年を機に、
改めて1年1年、大切に積み重ねていきたいと思うわけです。

それと先に書いたように、
後ろの良き壁になれるよう、
前の良き刺激になれるよう、
曲がりなりにも「店」やってるわけですから、
せめてそれくらいの存在感くらいは見せつけたいなぁ・・・と思いながらも、
気づけば書いてることが最早完全に「中堅」的な立場であることに、
哀しいかな、もう若手ではないことを痛感させられるのでありました(笑)
by monsieur-enfant | 2011-02-18 04:52 | ヨッテリア ガク