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なないろめがね

尖塔に寄せた、小さな小さな恋心。

セレスタから電車で30分くらいかな?
10年ぶりのストラスブールに帰ってきました。
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駅は、昔ながらの建物に見えますが、実は周りを覆われた二重構造。
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遠目から眺めると、こんな感じ。
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一転、とても近代的な駅なんです。

ここから、正面の通りに入ります。
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フランスはやはり印象深かったのか、行ったことあるとこはすぐ思い出します。

10年前は、お菓子も食べたし、ワインも飲みました。
無知だった僕はシュークルートとベッコフを同時に頼み、
その為に朝から何も食べなかった空きっ腹に、
「アルザスのワインを!」と流し込み、
男二人で吐きそうになりながら食べたのを思い出します。
でも、今回は時間が無いこともありますが、目的は一つ。
フランスで一番好きかもしれないノートルダム寺院を見るためです。
今まで、ノルマンディ、イル・ド・フランス、アルザス、
ブルゴーニュ、ローヌ・アルプ、プロヴァンスと、
なぜか中央から右半分ばかりに偏ってますが、
いろんな寺院を見てきました(ステンドグラスが好きなんです)が、
その中で、やはりここのノートルダムは別格な気がするんです。
今回のストラスブールは、ここがメインですが、
むしろここだけ見に来る価値があるとも思ってます。

逸る気持ちを抑えながらライン川を渡ります。
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コルマールでは曇り気味でしたが、ホントに良い天気。

前回も危うく轢かれかけた路面電車の「トラム」。
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どこから曲がってくるのか未だに良く分からないのです・・・。

「あ・・・・」と、胸が「ドクン」と音を立てる。
高さ142mの尖塔と、目があった瞬間です。
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徐々に近づいていく「街越しのカテドラル」、
このドキドキ感、嫌いじゃないです。
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気付いてるのか、気づいてないのか、振り向きもしない。
こういう、すました素っ気ない態度を取られるの・・・・、
リアル混じりますが、ほどほどなら嫌いじゃないです(笑)

毎回、真っすぐ歩いた角を左に曲がった、ここから対面するのが僕の儀式。
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そして、圧に押されながらも前に立ち見上げます。
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ヴォージュ山脈から切り出された岩が赤みがかってたせいでの独特の色合い。
鱗のようにも、分厚い皮膚のようにも見えて、
僕にはどこか生き物のように感じるんです。
体温があるような、建物が呼吸してるかのような、そんな息吹を感じるんです。
なので、少し怖いんです。フレンドリーな感じでは近づけません。
また会えた喜びを全身で噛みしめながらも、恐る恐る少しづつ近づき、
見降ろされ、押し潰されそうになりながら中に入ります・・・。
と、そこはまた別世界、そして全く別の景色が待っています。
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神々しくも優しく、穏やかでいながら厳格で、
母親のような父親のような・・・。みなさんはどう感じるのでしょうか?
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ぐるりを囲まれたステンドグラス。一つ一つが大きな窓なんですが、
決して大雑把ではなく、非常に細かい細工になっています。
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ちょいちょい出てきてる、右の豪華な装飾の物体はパイプオルガンです。
大型のパイプオルガンは多々あれど、こういうタイプは稀ですよね。
メインの大きなバラ窓は、直径13メートルもあります。
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入って左隅には、ここだけ自然光の射し込む一角があり、
他との対比か、白く輝く部屋のようにも見えました。
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左前方にず~っと座ってたおじいちゃんが、
キラキラと舞い降りてきた天使たちに、
このまま連れ去られてしまうんじゃないか・・・と、一抹の不安を覚える。
ちょっと白く光り始めてるし・・・。

ここは、入り口もそうですが、すごく繊細な彫刻が多いのも特徴です。
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いろんな想いで灯された火が暗がりを照らします。
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カテドラルの前の広場は、いつもすごい賑わい。
一歩外に出ただけで、すぐ浮世へと引きずり戻される。
同じようなものばかり並ぶ土産物売り場、
センチな気持ちと空気をぶち壊す大道芸人、
ここぞとばかりに店前で売り出されてるパティスリーのジェラートと、
それに群がる観光客の長蛇の列・・・。
人と人が絡み合い、人と人の思惑が交錯する。
需要が供給を生み、供給が需要を生み、
煩悩という名の鈍い火花を飛び散らせながら、
必要とし合い、利用し合い、消費し合った結果、
愚かなモノは滅び、賢きモノは繁栄する。
僕もまた、その摂理の中に身を置く一人ではありますが、
一歩違った中と外、
これほどまでに違う世界になるか・・・と、少々げんなりしてしまいます。

最後に振り返ったノートルダムは、やっぱり大きいなぁ・・・。
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また、必ず帰ってきます。
今度は、あなたの前で弱音を吐かぬよう、
迂闊にも、涙を流してしまわぬよう、
もっと強くなって帰ってきます。
強くなって帰ってきますから。

センチになると、北か川に足を向ける習性があるらしいことに気付く(笑)
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ゆっくり静かに流れる川の流れ。
いつの時代も変わらず街を映し、空を映し、そこに在り続ける雄大さ。
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ストラスブールの観光名所、プティット フランスに到着。
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この一枚は、この旅の中でもお気に入りの一枚。
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無条件でウキウキしてきませんか?
僕は、この中に飛び込みたくなります。

と・・・・、リアルに時間が無いことに気づく。
一軒、寄りたかった土産物屋があったことにも、ここで気づく。
プティット フランスなんて、ゆっくり見て回る余裕はゼロ。
「どんなとこ?」って思われる方は、
10年前の写真で良ければお見せしますので声をかけてくださいませ。
ここから仮に、まったく迷わず店に辿りつけて、
さらに欲しい品物も迷わず見つけて、
すぐ買って駅に向かえればギリ間に合う感じ。
アルザス数カ所回ってきましたが、未だほぼ手ぶらの言い訳は、
「重くて荷物になるし、全部ストラスブールにあるでしょ?」でしたが、
まさかタイムオーバーになるとは思いませんでした。
「帰ろうと思ったら、電車が無くて帰れなかった」とかならないように、
着いたその足でパリ行きのチケットを買ったんですが、
若干ビビり過ぎて、早めの時間で買ってしまったようです・・・。

で、土産物屋を目指してる途中に迷うという最悪の事態(笑)
探すのを見切って駅を目指してからは、
時間との闘いってくらい笑えない状況に。
早歩きというより小走りでしたね・・・・。
感傷に浸る間もなく5分前に到着。そのままTGVに乗り込む。
そして・・・・、気づいたら煌々と明かりの灯る、Gare de l’Estでした。
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パリという現実に降り立った時、
アルザスの記憶は夢だったんじゃないか、
そう思わされるくらい、素敵な素敵な2日間の小旅行でした。

その夢の中に、少しでも皆さんをお連れすることが出来たなら嬉しいです。
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by monsieur-enfant | 2012-10-05 02:52 | フランス 2012