2014年 04月 16日
カジュアル万歳!!
やっぱり別れの一抹の寂しさなるものを感じてきたりしますね。
さて、この日は久しぶりの通し。
朝からクロワッサン部隊と一緒に仕事し、

気候の良いサンフランシスコの風に吹かれながら、

美味しい賄いをいただきます。
そのあと、パン部隊と一緒に夜まで働きます。

日本に発つ明日を前に、
パンの仕事は今日で終わり。
見知らぬ日本人を受け入れてくれた厨房を、

「ありがとう」を込めて掃除します。

僕が本で見て心奪われた、
バヌトンを並べた圧倒的な、この景色。

本で見た時は、
ここで発酵とってるのかと思ってましたが、
乾かすための場所だったんですね。
来てみないとわからなかったことです。
それは、表紙になってたパンも同じ。

来てみないとわからなかったこともありますが、
来ただけじゃわからなかったことがたくさんありました。
実際に厨房に入らせていただき、
生地と同じ空気の中、生地と同じ時間を過ごし、
生地に触れ、生地と戯れ、
手の中でしか理解出来ないことが、パンにはあるのです。
掌で交わしたたくさんの会話を、
決して忘れることはないでしょう。
そして、その厨房にて、
僕を快く受け入れてくれたみんな。

警戒心の強い僕でも入って行ける環境は、
彼らが心を開いて接してくれたから。
自分でも引くくらい英語が話せず聞き取れず、
「昨日、ゴールデンゲートブリッジ行って来たよ」
と身振り手振りで画像を見せ、
「へー、夕焼けがキレイだね。いつもは曇りか雨なんだよ。
今日はラッキーだったね」ってな程度の会話でも、
「・・・・・・え?」、な僕に、
「だからね、」と、

こんな落書きでコミュニケーションを取ってくれたりもしました(笑)
彼らと日本でやり取りしてた際に言われたこと、
「私たちの店は、カジュアルだから」
その言葉の意味が、少しわかった気がする。
カジュアルって言葉のニュアンスが、少しわかった気がする。
スタイルもそうなのかも知れないけど、
飾らず普段着な「カジュアル」って言葉は、
TARTINEのスタッフみんなの心を指してたんじゃないかな。
もっと言うなれば、
サンフランシスコって街自体を指してたんじゃないのかな。

なんか少し、
凝り固まってたものが削がれた気がしました・・・・。
さ、最後の夜です!!腹も減ってるわけです!!
前日に、たまたまTARTINEに来てたシェフに、
「明日、最終日なんで行きたいんですけど!!」と頼み込み、
「一人なら大丈夫」とオッケーもらった店の名は、
「BAR TARTINE」

TARTINEの、食事版ってなところです。
ここも連日大人気のお店です。

とりあえず、サンフランシスコに乾杯!

さ、ここの料理も結構変わってるとの評判。
一気に並べて見てみましょう。









・・・・ま、見て分かると思うんですが、
久々に、食べるのを苦痛やと思うくらいの量でした。
だって、「BAR・・・」って店名に付いてるから、
もう少しポーションが小さいと思ってましたから。
まさか2・・・いや、
3名シェアでちょうど良い量やとは思いませんやん・・・。
でも、
いいんです、最終日なので。
見て下さい。僕史上でもなかなかこんな笑顔ないっすよ。

この街や人は、
僕が今触れたかったものの集合体のようでした。
言葉が通じず、細かい意思疎通が出来ない環境は、
27の頃のフランスを思い出すには十分でした。
そして何より、
こうして研修の機会を無理やり作ってくれた、
レフェルべ◯◯◯の生江シェフ。
一瞬「なんちゅう人や!」と思ったりもしましたけど(笑)、
心から感謝してます。本当です。スペシャルサンクスです。
結構ね、お酒も飲みましたの。
結局、最後まで泊めてもらったおうちに帰り、
知らないうちに寝てたんでしょうね・・・。
パッと目が覚めたら、主がめちゃくちゃ近くにいました。

この子、本当にかしこくて大人しくて、
見知らぬ人が急に一緒に暮らすことになったのに、
本当に「我関せず」の超マイペースで、
なんか僕のことは「新しく増えたモノ」くらいしか、
考えてなかったんじゃないかな・・・・って、ん!?

なになになに!?

みゃあああああああ・・・・!!!

あーーー、びっくりした。
噛まれるのかと思った(笑)
最初に書きましたが、動物との同居は初めて。
嫌いでもないけど特別好きでもない。
この子にも、都合の良い時に鳴いて呼ばれ、
あとは気にされもせず、
「猫ってこんな感じか」って思ってましたが、

もう少し一緒にいれたら、
もう少し仲良くなれたかもしれませんね。
翌朝、出発までの限られた時間内ですが、
ギリギリまで出勤することに。
本当に最後の出勤なんで、
いろいろ思うことがあるはずなんですが、
蓋開けっ放しで入れてたオレンジジュースが、
カバンの中で炸裂してまして(笑)

いや、それはまだいいんですけど、
借り物のWi-Fiルーターが完全に沈没・・・。
シャレにならん事態に必死になってて、
感傷的になってる間もなくあっという間に時間が過ぎ、
みんなに声をかけてもらいながら、店を後にするのでした・・・。

いやあ、荷物を取りに帰る足取りが、
なんとも名残惜しくて、本当に重かったです。
・・・・が、鍵を忘れて戻る羽目に(笑)
「よく帰って来たねー!!」と、

ものすごく喜んでもらって戸惑うの図。
さてと、
駆け足での連続更新になりましたが、
なんとか書き終わりましたね。
本当は9月に覗きに行こうと思ってたお店に、
1月に行くことになったこと。
そして、サンフランシスコは行かせてもらった後に、
入院して考える時間をもらえたこと。
今思えば、それらは全て必然だったような気がします。
それらの時間を経て見つけた、
僕らの「これから」を書くと少し長くなりそうなので、
これくらいで「サンフランシスコ編」として〆ようと思います。
とても短かったけど、

とてもたくさんのお土産をもらったサンフランシスコ、でした。
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by monsieur-enfant
| 2014-04-16 03:21
| サンフランシスコ 2014