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なないろめがね

成果

前回の視察に訪れた時、
「朝ごはん食べていきましょう」と言われながら時間がなかったので、
今回はちょっとゆっくり目。
さすがに今日迎えにきてくれる徐さんもお疲れのようで、
「寝坊しました!」って、遅れて到着。
大丈夫ですよ。
例に漏れず、僕も寝坊しましたから(笑)

朝ごはんって言うよりは、早めのお昼。
だからって・・・
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11時から、フグ!?
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別に珍しいことではないらしい。
僕の中では「高級魚」。
滅多に口に出来るものではない魚。

これはピーマンと唐辛子を掛け合わせた野菜だそう。
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辛味は無く、良い塩梅でピーマンの苦味が利いています。
生でバリバリ食べます。

え?・・とはもう思わなくなってきた皿数。
巻けるように茹でた白菜で漬けたキムチに、具材をトッピング。
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ご飯と、これだけで、大概お腹いっぱい。
そこにフグ登場。
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みんなで突っつくのかと思いきや1人1人に1つずつ。
・・・最初に持ってきてくれ(笑)
何が出てくるかわからないので、ペース配分が難しい。
しかもムチムチのフグがゴロゴロ入ってる。
スープの中にお酢を入れて、
ケチャップみたいなんにコチュジャンみたいなんを入れたやつにつけて食べる。
こんなふうに。
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最近増えてきた回転寿司も、
このようなタレにつけて食べるらしい。
淡白なフグには思いのほか良い相性でしたが、お寿司にこれはチョット・・・。

デザートは果物が多い韓国では、
こんなお店にもこんなアイスが売られてます。
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「50円」・・・だそうです。

さ、一路、空港へ。
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徐さんの車はホンダ。
流れる景色もあまり違和感がないところに、
突然カーステからMISIAの歌声が。
一瞬、頭が自動的に日本にトリップしてパニクりました(笑)
でも、なんだかしみじみ「ええ歌やなぁ・・・」って。
当たり前ですが、母国語は身体に沁みていきます。
フレーズ一つ一つ、素敵な言葉で綴られています。
もっと、言葉、大事にせなあかんなぁ・・・って改めて思いました。
こうしてパソコンで打ってると、
なんだか記号のように思えてくるときがあります。
他人の文章読んでても、
温度が感じられなかったり、横暴な文章読んでると、
「手書きやったら、また違ったんじゃないかな・・・」って思うときがあります。
一字一字書いてたら、言葉に想いを乗せてたら、
とても書けないんじゃないかって思う文章、平気で書きはりますよね?
「字」って記号じゃないはずです。
日本語って、もっと美しかったはずです。
改めて母国の文化に触れ、勉強し直す・・・老後の楽しみが出来ました(笑)

最後に空港に送ってくれたBon Nuvelの徐シェフには、
お忙しい毎日の中いろいろ案内もしていただき感謝してます。
視察の際の帰り道、
僕が食事の時に「なぜそこまで貫いてこれたのか?」
という質問に答えた時、その理由の一つに「野球」を挙げました。
「自分が一番長く続けてきたのが野球。
振り返ると半生を捧げてきた野球に対して、あまりに悔いが残る辞め方をした。
努力もろくにしてないのに故障が多いせいにして・・・。
大学でもやりたかったのに、自分に言い訳ばかりして・・・。
そんな後悔は、一生に一度すれば十分。二度と繰り返したくない。
でも嫌な想い出も自分の人生の一部。即ち自分の一部。
切り捨てることも出来なければ塗り替えることも出来ない。
だからと言ってそれに囚われた人生を歩んでいると、
どんどんその時間を嫌いになってしまう。
過去を糧にして今を変えていき、あのときがあったから今があると思うことしか
過ぎた過去や情けなかった自分を許してやれる術がない。
刻まれた事実は変えれないけど、捉え方は変えれると思いますんで。」
相変わらず、我ながら説明が長い(笑)
それをちゃんと聞いててくれて話してくれました。
「昨日、話を聞いてて、一緒だなって思ったことがあったんです。
自分はサッカーが好きで、サッカーをやってて。
でもサッカーでは一番になれなかった。
だからお菓子やパンでは一番になりたいんです」って。
そして、「サッカーをやってたせいもありますが、
生まれ育った家にも生えてた芝が好きなんです。
いつか、自然に囲まれたところにパンもお菓子も料理もあるお店を作って、
子供たちが芝で休みながら過ごせるような場所を提供したい。
その後は、学校を作りたい。
全部同じではなく、パンもお菓子ももっと専門的に学べるような学校を作りたい」
なぜか無性に涙が溢れてきました。
いつまでたっても我が我がで、
後進のことなどまともに考えもしない連中がはびこる中、
ただ温かく、ただピュアな、そして真っ直ぐで力強い。
「お兄ちゃ~ん!!」って抱きつきそうになりました(笑)
そんな大きなプランは挙げれませんが、
こんなめんどくさい僕の周りにいてくれるスタッフ、
融通の利かない店ながら、飽きずに足しげく通ってくださるお客さん。
せめてそれぐらい近くにいてくれる人くらいは幸せにしたいものです・・・。

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果たしてどこまで高く跳べたんだろう。
期待にどこまで応えれたんだろう。
ただ、一つ納得できたことは、
わざわざ「セミナー」だと構えずにやれたこと。
それは普段テンション高くやれてるということ。
一番近くで一番長く過ごしてるスタッフに
常にテンション高く接していれたということ。
いつも通りのパンといつも通りの仕事。
それで戦えたことが何より嬉しい。
いっぱいの疲労感に見合った充実感。
それを抱えて関空から店に直行。
そして、「さ、いつも通りやろや」って、
いつも通りの日々がまた始まるのでした。
by monsieur-enfant | 2008-08-28 02:51 | 韓国手記´08求愛