2007年 09月 26日
夏休み その5 朝っぱらから・・
今日は、昼過ぎの待ち合わせ時間まで別行動。
方向音痴、電車音痴の僕は、安全策として新宿高島屋へ。
お目当ては地下一階「パティシェリア」。
一つのフロアに・・じゃなくて、
ショーケース内に何店ものパティスリーが入ってるわけです。
ですから、今までは一つの売場で一つのお店。
こっちで一個、あっちで二個とかなると、箱は店別で二つになっちゃうわけで。
それが、一つで済んじゃうんです。箱の中に四つ入ってて、
その四つがそれぞれ別の店ってなことが可能になってるんです。
いや~、百貨店との信頼関係ですよね。
しかも各店の定休日には、お菓子は並びません。
当たり前のようですが、これを理解させたパティスリー側、理解した百貨店側、
たいしたもんですね・・。
しかも、だからといってラインナップに手を抜いてるわけでは全然無いわけで。
ここらへんが、大阪と違う、百貨店側の「嗅覚」ですよね。
条件を飲んで出てくれるとことしか組まない、だからいつも退屈なラインナップの大阪と、
条件を飲んででも、出店してほしい店を選ぶ東京と、圧倒的なセンスの差を感じます。
ちゃんと「パティスリー」を選んでますもん。
大阪では、この「パティスリー」という意味すら百貨店は理解してないでしょうから。
さ、全然サクサクいけてませんね(笑)
で、ここイートイン出来るんで、早速いただきます。朝十時半、僕一人でした(笑)
「イートイン、お願いします。」 ・・・・しばし沈黙。 ん? ああ!
「全部ですか?」
「全部です!」
これ、同時でしたね(笑)

でも、そんないっぱい食べたわけじゃ
ないんですよ。
まずは「ジャン ポール チェボー」の
オペラ テ ベール。
え~っと、ビスキュイ ジョコンド、
ガナッシュ、抹茶クリーム。

こちらは「ミラベル」さんの
サントノーレ オ ショコラ。
これね、いわゆる見た目は定番の
サントノーレ。でもね、面白いですよ。
「甘い」要素ゼロ(笑)
キャラメリゼはギリギリまで苦く
チョコクリームは限りなくビター
で、パッションフルーツのジュレだった
かな? 超すっぱい(笑)

こちらは「ピュイサンス」さんの
エリオス。
パイナップルとココナッツのムースに
ココナッツのダコワーズ。
パイナップルとマンゴーのジュレ。

で、やっぱり凄かった「ノリエット」さん。
久しぶりにいただきましたが、
「うわ・・」、でした(笑)
食べたのはキャラメル ポワール。
名前同様、構造もシンプル。
キャラメルのムース 洋ナシ、
洋ナシのムース。・・圧巻でした。
そこいらのババロワみたいなムース
とは、次元の違うムースですよね。
はい、これにて朝ご飯、終了。
・・・と思いきや、暇つぶしに上の階に上がったのが間違いでした(笑)

「パティスリー ピエール ガニェール」
この出会いも運命か!?
そう思わないと、正直、朝から五つも
ケーキ食べれませんから(笑)
できれば、甘いもので胃も口も血糖値も
グダグダになってる今じゃなくて、
違う形で君とは出逢いたかったよ・・。

え~っと、僕が頼んだのは、
フランボワーズ
タヒチ産バニラ
パプリカのパルフェ。
コーヒーがついて1500円くらい。
高い? でもガニェールですからね。
安・・・くは無いですね、確実に。
さ、サクサクッと、次行っちゃいましょうか!!
2007年 09月 23日
夏休み その4 リクエスト
ヤバイ・・急がねば一ヶ月経ってしまいます。 こっからはサクサクッと、ね。
松本から、某所まで、荷物抱えたまま移動。
東京へ戻り、かろうじて取れた新宿のビジネスホテルへ。
荷物を降ろせた開放感の中、「何か足りない・・」と思いながらも集合場所へ向かう。
そう・・カメラを忘れたんです(笑) なので携帯の画像で失礼します。
今日は僕のリクエスト、「普通に遊ぶ夜」。
だってね、こんな僕ですから、極端に友達いないんです。
「少ない」というより、いないに近いくらい(笑)
食事もどうしても「仕事」っぽくなってしまいがち。

で、コーディネートされたのが、こちら。
東京駅構内、焼き鳥の「繁乃井」さん。
久しぶりの焼き鳥にテンションも上がります。

ビールで乾杯!
うんうん!普通普通!(笑)
リクエスト通り!

しかし・・
普通じゃなかったのが、この「レバー」。
いや、ほかのも美味しかったですよ。
十分美味しかった。
焼き鳥屋さん、いっぱいありますけど、
「また来よう!」ってお店となると、
あんまりないですよね。
あんまり行かないからでしょうけど。
でも、このレバー食べにだけ来てもいいぐらい。
しかも、「白レバー」なる逸品もあるらしい。
が、数が異常に少なく出会えず・・。残念。

二件目は、某居酒屋チェーン店へ。
こういう類、前回来た記憶が定かじゃないくらい
来てないですね。
が、侮る無かれ。たいした食通でもない僕らなんて
十分満足してしまうくらい、普通に美味しい。
しかも、安い。 「あそこで食べたら・・」と思うと
ゾッとするようなものが、何百円。
いやはや、企業努力の賜物ですな。
かと言って、やはり日常使うかと言われると
使わないでしょうけどね。
だって、僕は作り手を感じながら食べたいから。
滞在時間、10分弱で移動(笑) いや、満足したんですよ、十分。
で、「普通に遊ぶ夜」の締めは、普通にカラオケ。
いやあ、「焼き鳥、居酒屋、カラオケ」なんて、
願っても無いくらい「普通」じゃないですか!!(褒めてるんですよ、ちなみに)
何話したかも覚えてないくらい、何てこと無い話して、飲んで、歌って・・。
こういう時間も大事ですよね。こういう友達って、大事ですよね。
感想は、「あ~、楽しかった!」 以上!
2007年 09月 23日
夏休み その4 東・・の方へ編

ここで今回の旅の道連れ二名と合流。
そのうちの一人の「大切な場所」へと
お招きにあずかりまして。
ここは、残念ながら紹介できません。
なぜなら、ここは、その人にとっての
「宝物」だから・・。

キラキラキラキラ話すんです。
子供が宝箱を覗き込むように・・。
キラキラキラキラ話すんです。
まるで自分のことのように・・。

そんな仕草、素振り、
いつからしてないだろ。
大事な物、大切な場所、
いくつ集めてこれただろ。
出逢い、別れ・・・
いくつの心に留まってこれたのだろう・・
そうだ、
この日を小さな宝物として
心に留めておくことにしよう・・・
2007年 09月 21日
夏休み その4
とりあえず早く現在に追いつかないと、どんどん記事が溜まっていくわけでして・・。
はぁ~・・、早くお正月来ないかな~(笑)
さてさて、東のほうからの強烈なプレッシャーを感じての起床。
といいますのも、計算上、某所でのお昼ごはんに間に合うには
8時半に松本駅を出ないといけないとのこと・・。
ちなみに宿から松本駅までは、バスやタクシーで20分弱。朝ご飯は8時スタート。
僕の宿泊プランだと、朝食をキャンセルしても料金は変わらないらしい。
・・・じゃ、食べてくしかないでしょ?10分で(笑)
しかししかし、侮る無かれの朝食でした。

しかも朝になって
「お急ぎとのことなので5分ほど早く
ご用意させていただきました」とのこと。
ちょっと!昨日言っといてよ!
余裕かまして、そんなに見たくも無い
「遊戯王」の再放送なんか
見入ってしまってたやん!(笑)

伊那産 西脇ファーム直送
ネラ鶏の温泉卵
この時も、現実の今も
時間無いのでサクサクっと
進めますね。

地元で有名な
浅間マルイ豆腐の湯豆腐
豆乳一番搾り

ってか、さすがに急いでたのか
全然撮ってないですわ。
これ、お味噌汁です。
・・一人分です。

安曇野はぜかけ米と玄米
これ、一人分(笑)
結局、お茶碗7杯分くらいありました。
はい、全部いただきました(笑)

朝陽の差し込むロビー。
昨晩はここで出くわしたおじさんと
幼少の頃の長野の思い出を
語り合い・・・
いや、一方的に喋ってた気が・・(笑)
ここで朝のコーヒーも用意されてます。
ま、飲む時間なんて一秒も
無いんですけど。マジで一秒も(笑)

良いリフレッシュになりました。ホントは夜空を
見上げながら、考えたいこともあったんですが
ゆっくりできて、食事も美味しくいただきましたし
満足なお宿でした。
メジャー温泉街でもないので、
お値段もお手頃でしたし。
若いスタッフばかりなので、もちろん多少気配りが
行き届かないとこもあったかもしれません。
でもね、出来てないとこばかり指摘される方も
おられますが、結局スタッフさんと一緒になって
良い時間を作っていくもんじゃないんですかね?
レストランや、僕らみたいな店もそうですが
あまりに「満足させてもらって当たり前」的な方が
多い気がします。僕らもプロですから、もちろん
そんなお客さんがいてはる以上、その辺もケアしなきゃいけないんでしょうが、
もっと違う、もっと楽しい楽しみかたがあるのになぁって思います。
勘違いしないで下さい。「上客」とは、ただ常連客とは違うわけです。
店側にとっては、店を成長させて下さるお客さん。もちろんお金じゃなくてね。
お客さん側では「お客さん上手」な方を指すんです。
もちろんそこには、僕ら側との信頼関係が成り立たないと話しになりません。
僕もいろんなお店に「お客さん」として行くわけですが
気持ちよいおもてなしをしようと思ったら、
まず自分が気持ちよくもてなしてもらえるようなお客さんにならないといけません。
まだまだ沢山勉強することだらけ。
まだまだやらなきゃいけないことだらけ。

さ、一路、東へ!
これから二人と合流です。
・・・まず最初に、買ってからずっと
伸ばせなくて短いまま肩から提げてる
肩紐を伸ばしてもらわなきゃ(笑)
2007年 09月 14日
ちょっと一休み・・・
今日から登場のマンダリン マロン

詳細は、HPのメニューにて・・。
続いて、ガレット オ フィグ

これも、詳しくはHPにて・・。 書くの、めんどくさいんやろって?
ちょっとしばらくパソコンから解放されたいんです。長編続きなもんで・・。
で、・・・これ!!

渾身の・・・一作やなくて、一枚!!(笑)
だって、写真難しいのなんのって・・。
このクロワッサン100個作れって言われるほうが気が楽やわ。
取り急ぎ、お知らせまで!
2007年 09月 14日
夏休み その3の夜編

信州松本 浅間温泉 「別亭 一花」
写真でみた感じ、
もっと風情のある旅館かと思いきや、
新し目のキレイなお宿でした。

チョコ風味の羊羹のおもてなし。
大浴場は、いつでもいいんですが
貸切の家族風呂の予約が
いるとのこと。
せっかくの温泉ですからね。
楽しみ、楽しみ。

結構大きい建物に、
お部屋はゆったり十部屋。
それぞれ信州の花にちなんだ名前。
くり、もも、りんご、うめ、もみじ、
あんず、ぼたん、ぎんなん、さくら、
二輪草。

お部屋もゆったり広々・・・。
一人には、勿体無さ過ぎる空間。
僕は、男子校で野球部所属ながら
軽い潔癖症(笑)
ここのお宿はホントにきれい。

とりあえず、食事までの時間、
サッと汗を流しに家族風呂へ。
こっちは、大理石の「想いの湯」
オッサン一人旅ですので
サービスショットはありません(笑)

なんと、湯船は二つ。
脱衣所から入ると大理石のお風呂。
その奥には、写真の露天風呂。
う・・一人には勿体無さ過ぎる。

エレベーターん中も・・

もちろん、廊下も畳です。
スリッパ無しで、素足で移動。
気持ちいいもんです。

食事は一階に移動して。
って、また個室ですか・・?
お部屋は、こちらも「さくら」。

わ・・・一人なんで、
半分の部屋でいいんですが・・。

え~っと・・
全部載せるつもりでしたが
めんどくさいのでカットします(笑)
「え~!?」って?
後が詰まってんだ、後が!(笑)

食前酒には、珍しく梅酒。
で、安曇野の地ビールで、乾杯っ!(一人で・・)
ま、せっかくなんで載せましょか?


酒肴 日替わり三種盛り
・・のうちの一種は食べちゃった(笑)
だって、地ビールがうまいんだもん!

サクサクっと進めますね。
吸物 鱧茶碗蒸し えのき茸 中華餡

造り 彩り蒟蒻三種
信州サーモン 甘エビ

純米吟醸 信濃薫水
北アルプスの雪解け水を使った・・
というフレーズにイチコロ(笑)

煮物 海老翡翠饅頭
もろこし餡に、柚子の香り

口代わり 鰻ざく 土佐酢

焼き物 岩石焼き

こんな感じ・・。
やっぱ、一人は楽しくないわ・・(笑)

強肴 米茄子 鱸束寺揚
香味野菜ドレッシング 馬鈴薯パリパリ

追加で、いわなの塩焼きを・・

御食事 安曇野地粉二・八手打ち蕎麦

しらすゆかり飯

水菓子 涼風ゼリー バニラソース
結構な品数で・・。スタッフが若いのと、
それぞれ個室なので
料理のタイミングが悪いのはご愛嬌。
この値段で、この待遇、この料理は、
とってもお値打ちなのでは?

部屋に帰ると・・・さびしい・・(笑)
ま、「ほんまに一人で行ってんの?」
と、疑ってた妹への証拠写真にでも
しますか。
これぐらい何とでもなるけどね(笑)

一人旅には、
こんな気遣いが嬉しいもんです。
特に、過去ボーリング場にて、
ゲーム終了後、シューズを一緒に
片付けてくれただけで、その女の子を
好きになってしまった純な僕にはね(笑)

さて、寝る前にいただくお風呂は、
家族風呂「ぬくもりの湯」。
先ほどと同じように、外は露天風呂。
こっちは、中に檜風呂。
はぁ~、こんなゆっくりお風呂入るのも
いつ以来やろ・・・。
拘束時間の長い、僕らの仕事。
おまけに三月からは本格的にHPの打ち合わせも入り出し
四月の周年に突入。と同時にHPを立ち上げ、地獄スタート(笑)
慣れないパソコンに向かい合い、
さらにこないだ発表したパティスリーの打ち合わせも本格的にスタート。
全部、同時進行で、遂にキャパオーバー。
耐え切れない頭痛で、脳のCT撮りに行ったのも、今となっては笑い話(笑えん?)
「寝よう」と思って寝れたことなんて、今年になって二回あるかないか・・。
いつも、食事しながら白目剥いて寝てたり、お風呂で動き止るたんびに寝てたり、
世のパン屋さんは皆(皆ではないかな?)、体力と時間を削って削って、
一個200円しないパンを、えっちらおっちら作ってるわけですよ。
今日はささやかなご褒美です。 「もう寝るだけ」という環境の幸せ。
なんかやろうにもやれない環境のありがたさ(笑)
でも・・・このブログ書いてる現実の僕は、結局一睡もできず今からお仕事です(泣)
あぁ~しかも三連休やん! みなさん、お手柔らかに・・・。
2007年 09月 12日
夏休み その3
「サクサク行きます」と、宣言しといてこの有様・・。
書いてるんですよ!でも、追いつかないんです!
では、夏休み編 第三幕、はじまりはじまり~。
皆さん、あの・・遅刻とかします?(笑)
でもまぁ、いざという時ぐらいは頑張りますよね?
・・・頑張らないんですよね~、僕は(笑)
「まぁ、何とかなるでしょ」なんで、基本は。
で、乗り遅れました、新幹線(笑)
無知なもんで、まるまる損すると思いきや、僕みたいな緊張感の無いヤツへの
救済処置があるもんで。 自由席なら乗れるんですね、いつでも。・・常識らしいですが。
とりあえず、名古屋まで行ってくれたらいいんです。一人旅なもんで。

何て言うんですかね・・、計画性が
無いんですよ。 めんどくさがりなんで。
チケットもギリギリ(帰りはまだやし)
宿もギリギリ(東京は取れてないし)
名古屋に向かいながら、朝ごはんは
頂き物の「ういろう」やし・・。
僕、い~っつもこんな感じですわ(笑)

名古屋に着いて、松本へ。
ここで遅刻の代償が・・。 電車が、
一時間に一本しか出てないんです。
しかも駅の表示は「特急信濃」
僕がCMで見てたのは
「ワイドビュー信濃」。 結論は、
「・・これ、もしかして違う電車
ちゃうの?ワイドビュー待たな
あかんのちゃうの?」 あほでしたね
もちろん、教えてもらったのは「特急信濃」。もちろんそれが「ワイドビュー信濃」。
教えてくれた物知り駅員さん(・・仕事やからね)、ありがとうございました~!
あ~、電車は苦手。電車は難しいな~。

車窓からの景色も、楽しみの一つ。
電車待ちの時に後ろに並んでた人が
一眼レフぶら下げてたので
「どっちの窓際が景色いいんですか?」
って、珍しくリサーチ済み。
言われるがまま右側へ。
次第に景色も拓けて来ました。
口ずさむは井上陽水「少年時代」
っと、アナウンス。「トンネルを抜けますと、木曽八景の中で・・」って、
「へ~、木曽八景なんかあるんやぁ」ってなもんですわ。
「最も美しいとされる・・」 え?いきなり?いきなり一番綺麗なん、もってくんの?
「左下をご覧ください」・・・は!?見えへんやん!!こら、一眼レフの、おっさん!!(笑)

松本に着いてからのお供は「フィット」
初めてのレンタカー。・・・高いねぇ。
でも、いつもと違う車は、なんだか
とっても新鮮かつ刺激的。
この、よそよそしさがたまりません(笑)
夕方までには帰って来ま~す。
良い街ですね、松本は。 実は、子供の頃の夏は、長野で過ごすことが多かったんです。
母親が山好きで、水好きで。川見つけちゃ、流れ遡って源流まで行くんです。
5秒と足をつけてられない湧き水と戯れたり、
朝もやの中、凛とした空気に「おはよう」言ったり、
高山植物に目くばせしながら、遠く見える頂を目指したり・・・。
小学生が面白いと思いますか!?(笑) そりゃ近くの遊園地のが行きたかったですよ。
槍や八ヶ岳、立山、穂高、乗鞍、上高地に、白馬、戸隠と、
幼心にインプットされたキーワードの数々。
でもね、夏になると湧き水が恋しくなるんですよ。
白樺を見ると、涙が出てくるんですよ・・。今となっては、両親に感謝です。
無形のものから何かを感じる心、今の子達にありますか?
大人に用意された意図的に仕組まれたルートに沿って、
喜んで、笑って、感動し・・たつもりになって。
「この出逢いで友情の大切さを・・」 「この別れで、大切なものを気づかせて・・」
仕組まれた感情の中での喜怒哀楽が、果たして「感動」なんでしょうか?
心を動かすことを知らない子供達は、小さい画面を一心不乱に凝視し、
その間は静かにしてくれるという親との利害関係の一致の中、
さも当然のようにどこでもニラメッコ。イヤホンをあて、大音量で音を浴びながら・・。
そんな子達に、蓮の花の咲く音が聞こえますか?
悠久の時の中で風や水によって削られ描かれた模様に、ロマンを感じますか?
都会の片隅の小さな田んぼに暮らす生き物達の息吹を、同じ「命」と知ってますか?
「現実」とはなんですか? 二つの眼で見据えなきゃいけないのはなんですか?
小学生の子が、母親に聞くんですって。「ニュースって、ほんまにあったことなん?」って。
ま、こんなこといちいち書いてるから進まんのやけどね(笑)
で・・・・なんやったっけ?(笑)
あ、そうそう、松本に着いたんやった。

今回、松本に来た理由は
このパン屋に寄るため。
そう、理由はそれだけ。
何回か来て下さってて、
その時に「いつか行きます」と。
細かいことはどうでもいい僕ですが
何より社交辞令は大嫌い。
口にした以上、必ず行きます。
例え、連絡もしないで行って
驚かれたとしても(笑)

店に入るなり、
「すいません、美味しい蕎麦屋知りません?」
良い子は真似しないようにね。
ここ、パン屋さんだから、パン買おうね(笑)
で、何も買わず向かったのが(鬼・・)、
全国でも数少ない蕎麦店集落。
松本駅からも、多分車で2、30分。
少し高台にある「唐沢そば集落」へ到着。

店の前は、こんな感じ。
長野に来た!って感じ。

ここは、意外と若いご主人。
職人気質のパン屋に教わっただけに
職人気質のお蕎麦屋さん。
パンは彷徨ってたけど
蕎麦屋を見る目は確かなよう・・。

ご主人とお話しながらお勧めを探る。
結局分からないので
「あの・・お勧め・・とか・・あります?」
こう見えて、日頃はシャイでナイーブな
若めのオッサンである(笑)
で、注文したのは
「超粗引き十割蕎麦(大盛)と、天ぷら」

このお蕎麦、貴重な手刈り、天日干し
による木曽産の玄蕎麦を、石臼にて
超粗引きにしてるんだとさ。
契約栽培ですので、数に限りがある
とのこと。

少量ですが、蕎麦を自家栽培して
ます。ただ、都会に比べると圧倒的に
涼しいこの辺りにも温暖化の影響が。
蕎麦は、寒冷で荒れた土地を好むん
ですが、今は標高600メートル
くらいの土地で育ててるらしいのですが
1000メートルくらいまで上げなきゃ・・
って、話しておられました。

続いて向かったのは 「ジェラッテリア チャオ」
いわゆる、イタリアンジェラートのお店です。
今回の長野旅は、うちに長野から来てくださった
お客さんプロデュースの部分が大きいんです。
そしてこのジェラッテリアは、その方のお母さんが
やってはるお店(・・でしたよね?)。
ま、確かに「夏」ですから繁盛期ですよ。
でもジェラート屋さんですよ。
そんな、はいからなお店、大阪にありました?
それが、10台は停めれる駐車場はいっぱい!!
その光景にビックリでしたね。

店内には、なぜかディズニーグッズ。
シンデレラのガラスの靴とか(笑)
ま、嫌いじゃないですけどね。
で、ジェラートですが、種類は十分。
どれも美味しそうな中から
「浅間山ブルーベリー」をチョイス。
え?似合わない?(笑)

似合わないと言われようが店内で一人、
浅間山ブルーベリーのジェラートを食べる33歳・・・。
確かにキモいですね(笑) ああ、キモくて結構!(笑)
奥の、無造作に置かれたテーブルに着くと
「メニュー」なるものが。 え~っと、なになに・・
「2007年1月7日現在 435種類」って!?
これか!!お客さんが言ってたのは!!(笑)
もちろん店内に435種類ありませんのであしからず。
しかも今は8月末なので、また増えてるんでしょうね。
スゴイなぁ・・・。うちは今まで何種類作ったんだろう。
ま、全然興味無いんですけどね、自分のことには。
おいしかった~。ご馳走様でした!
さて、とりあえず目的は達成したんですが・・・。これだけでむざむざとレンタカーを返すと
実はタクシー使ったほうが安かったんじゃないの?って疑惑がかかってしまう・・。
とりあえず、最初のパン屋さんに戻り聞いてみると
「美ヶ原まで1時間ぐらいですよ」とのこと。レンタカー屋さんでは1時間半やったのに。
でも、宿には「4時くらいには・・」って言ってるし。で、今すでに3時。往復2時間ちょっと。
それでも行く僕(笑)。だって、レンタカー代悔しいやん!・・いや、美ヶ原、観たいやん?

で、やってきました、美ヶ原。地元民が1時間っていうところを40分で(笑)
でも、これこれ、この空気。懐かしいなぁ・・。この温度、懐かしいなぁ・・。
写メ撮って、妹に送る。誰かと分かち合いたくなって・・。
「で、誰と?」って返信。あの・・一人ですから、ホントに(笑)

牛もここではなにか神々しささえ感じます。モグモグモグモグしてますけど・・牛ですから。

「モンサンミッシェルやん・・・」と思う僕は病んでますね(笑)
来年こそは帰りたいなぁ、フランスに。

時間がないので、「美しの塔」まではダッシュ
こんなとこまで来てまで
時間に追われなあかんのか・・と
我が宿命を嘆きながら(笑)
まぁ、何にもないとこなんですけどね、ここは。
でも、何にもないとこにくると、
何もないことが当たり前に思えてきます。
これが、物が溢れてる日常を、急に何も無い
世界に変えた時、人々はどうするんだろう・・。
何も無くなったことを哀しみ、憂うのか・・。
何も無くなったからこそ、見えなかった物に
気づき、慈しむのだろうか・・。
現代社会では在り得ないこと。
だからこそ忘れないでいたい、簡単なこと。
形あるものだけ・・目に見えるものだけで、
構成されてる世界じゃないってこと。
2007年 09月 06日
夏休み その2
早速ですが着きました、神戸北野「グランメゾン グラシアニ」

約100年の歴史のある、異人館「グラシアニ邸」そのまんまがレストランという、
ロケーションとしては卑怯なくらい雰囲気ありますよね。
春にオープンした時から着てみたかったレストランです。
はい、おしまい(笑)
だって、「写真は、なるべくなら・・」って濁しておっしゃるから
「あ、グランメゾンだから、カメラを構えるのも、シャッターの音も、他のお客さんを
考慮されてのことやろな・・・」と察して、遠慮したわけですよ。
そしたらガンガン皆さん写真撮ってはるじゃないですか~(笑)
ま、いいんですけどね・・。
ただ、大切なゲストをお連れした日だったので、
「この日」を何かに留めておきたかったな~。
2007年 09月 06日
夏休み その1
・・・と思ったら、溜まりに溜まったブログの写真・・。
しばらく休みは予定入れないように・・・と思う時に限って予定入るんですよね~。
さ、それはそれで楽しむのが僕の身上。
後先考えずに頑張りますわ(笑)
さてさて・・・
もう大分昔のように思える夏休みのお話。
え~っと、なるべくサクサク進めますね。季節変わってしまいそうなので・・。

というわけで着きました、
和歌山はヴィラ アイーダ
思ったより大阪から
遠くないですよ。
「和歌山までわざわざ・・」
って思うでしょ?
行かざるを得ん料理を
後々じっくりご覧下さい。

正直、涙チョチョ切れました(笑)
横には「Le pilier」の文字・・・。
玉造にあった大好きなビストロの名を冠した、
小さなショップです。
僕が、元気をいただきに、いろいろレストラン
に足を運ぶきっかけになったのが
玉造にあった「Le pilier」でした。
数回しか行けてませんが、
今でもあそこで過ごした時間、
いただいた料理は心に残ってます。
ご存知かと思いますが、
こちらに嫁がれたわけなんです。
「行きます」って言ってから早や8ヶ月・・。
「やっと来れた~」と喜ぶ僕ですが、
マダムからすれば「やっと来たか」かも(笑)

「夏バテに・・」といただいたゴーヤジュース。
シェフのお母さん製だったかな?
すごく女性的になられた(失礼?)マダムと
素敵な店内にキョロキョロ落ち着かず・・。
とりあえずのキリリと冷えたシャンパンを
いただきながら・・やっぱり落ち着かずキョロキョロ(笑)
シャンパンや白ワインの写真は
この日から始まった夏休みの写真とゴチャゴチャになり
どれがどこで飲んだやつか、
わからなくなっちゃいました(笑)

問答無用の
バーニャカウダ。
ちゃんと甘く
ちゃんと苦く
ちゃんと青臭く・・。
みんなみんな元気。

右手のソースにつけて
いただきます。
パンは、しっかり焼きこんだ
男前なパンでした。

青唐、きゅうり、生ハム、
スルメイカの、ガスパチョ。
きゅうりの清涼感、
生ハムの塩気、
スルメの磯臭い香ばしさ。
酸味強めのガスパチョが、
全て必然に仕立てあげて
ます。 これ、スゴイっす。

オクラとパッケリ。
しみじみ旨い・・。
いちいち一皿一皿
マダムに報告(笑)
ま、詳しくわからないんで
「美味しいでっす」と。

茄子とニョッキ。
つくづく旨い。
何か最近、茄子が
やたらと美味しく思えて。

かぼちゃと白金豚。
このヴィジュアル、
旨くないはずが無い
でしょ?(笑)
その期待を、
大きく上回る一皿。
いやはや・・。

これ何やと思います?
茄子の、コンフィチュール。
しっかり滲みてるのに
へニャへニャじゃ
ないんです。
「茄子じゃないです」
と言われたら
それはそれで納得して
しまいそう・・。

エスプレッソをいただきながら、窓を見上げる・・。
想像以上と言うとシェフに失礼かもしれないけど、
ずっと来たかったし、それなりに情報も入ってきてる状態で臨んでますからね。
ハードルは俄然高くなってたはずですが、ひょいと越されてしまいました(笑)
むせ返るような熱気の厨房から出てきて下さった汗だくのシェフと、
その横のマダムの笑顔と・・・。
素晴らしい画面やと思いませんか?
お金を積んでも手に出来ない、お二人が描く「ヴィラ アイーダ」という素敵な画が、
確かにそこにあった気がしました。
未完成のその画に、また色を重ね、歳月を重ね、想いを重ね・・。
その移ろいが見たくて、また足を運ぶでしょう。
お二人の画に、逢いに来ることでしょう。
ちなみに「マダムは作らないんですか?」の問いには
「この店に、私の料理は合わないでしょ?」とのこと(笑)
あ~、でもまたいつか、あの男前料理も食べたいものです・・一ファンとして。
「私の料理」というマダムのフレーズが、何だかとても嬉しくて、嬉しくて・・・。